9/7~水際対策緩和で日本路線の再開続々…世界各地で新規路線開設も相次ぐ【世界の航空便増減まとめ 9月】

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世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界の航空会社は大きな影響を受けましたが、各国の入国制限などの規制緩和に伴い、航空便の再開や増便が相次いでいます。

日本では9月7日から水際対策が緩和され、1日当たりの入国者数の上限が2万人から5万人に引き上げられたほか、3回目のワクチン接種が済んでいることを条件として入国時の陰性証明が不要となりました。

また日本到着便の搭乗者数に関しては、国内航空会社の場合は3万5,000人以下から8万7,500人以下に緩和されました。

海外航空会社の場合は平日(月曜から木曜)の平均が1便当たり190人以下、週末(金土日)の平均は同160人以下とされていたのに対し、各社1週間当たり3,000人以下、または週間運航便数×200人以下に緩和されました。

ANAやJALなど航空11社が発表したお盆期間の利用実績によれば、国内線は旅客数が前年同期比7割増に回復し、国際線もハワイ方面が好調となりました。

7月の国際線の利用実績は、日本航空(JAL)が77.3%、ANA(全日本空輸)が77.9%となり、JALは2か月連続で30万人を超え、ANAは2年5か月ぶりに30万人を超えました。

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【東アジア】JAL、成田~北京線を再開

日本国内では運休していた路線の再開が相次いでおり、冬ダイヤの国際線でも再開や増便が続々と決定しています。

韓国や香港の航空会社でも、日本路線の再開が相次いでいます。

日本 JAL、成田~北京線を再開

JAL

JALは8月19日、成田~北京線を9月11日に再開すると発表し、当面の間は現地発のみ週1便運航する予定です。

さらに9月8日に国際線の冬ダイヤの計画を発表し、期初の10月30日から羽田~シカゴ線とデリー線を1日1往復に、成田~ジャカルタ線を1日2往復にそれぞれ増便します。

なおロシア2路線は、冬ダイヤ最終日の3月25日まで運休します。

またJAL傘下のZIPAIRは8月25日、冬ダイヤの成田~ソウル(仁川)線を増便すると発表し、当初計画していた週6往復を、1日1往復に増便します。

ANA

ANAは8月30日、冬ダイヤの国際線計画を発表し、北米路線はコロナ禍前の2020年度計画比で約9割の運航率を予定しています。

ワシントン線とヒューストン線は羽田発着を再開し、運航中の成田発着と合わせて2路線とも週7往復ずつ運航します。

さらに週10往復ずつの羽田~ロサンゼルスとサンフランシスコの2路線を1日2往復ずつに、週4往復の成田~シアトル線を同6往復にそれぞれ増便します。

また冬ダイヤ初日の10月30日から羽田~シカゴ線も1日1往復で再開するほか、東南アジア方面では羽田~クアラルンプール線を週3往復で再開します。

さらに1日1往復の羽田~シンガポール線を同2往復に、週4往復の羽田~ジャカルタ線を1日1往復にそれぞれ増便します。

なお9月6日には、羽田~ホノルル線を冬ダイヤ期初の10月30日から、現在の週5往復から1日1往復に増便すると発表しました。

成田~ホノルル線も週3往復に増便し、増便分にも超大型機エアバスA380型機(総2階建て)を投入します。

ANA傘下のピーチ・アビエーションは8月23日、冬ダイヤ期間の計画を発表しました。

国際線では羽田~ソウル(仁川)線など運休路線を再開し、新たな路線の就航も検討するいっぽう、国内線では、成田~宮崎と仙台~那覇の2路線を運休します。

また同社は8月28日、関西~ソウル(仁川)線を2年半ぶりに再開しました。

スターフライヤー

スターフライヤーは9月8日、国際線2路線について、冬ダイヤ最終日の2023年3月25日まで運休を延長すると発表しました。

2018年10月28日に開設した北九州~台北(桃園)線と中部~台北線の2路線で、通常は1日1往復ずつですが、いずれも2020年3月11日から全便運休が続いています。

なお同社の町田修社長は9月1日に、運休中の国際線について、当初はチャーター便で再開する方針を示しています。

韓国 大韓航空、成田~釜山線の運航再開

大韓航空は9月2日から、成田〜釜山線の運航を週3便で再開しました。

成田と釜山を結ぶ定期便の運航再開は初で、10月13日からは1日1便に増便する予定です。

またLCCのエアソウルも9月27日から、成田~ソウル線を週2往復で再開します。

いっぽうエアプサンは8月12日から1日1便に増便していた関西〜仁川線を、9月14日から週3便に減便します。

香港 香港エクスプレス、中部線と那覇線を10月再開へ

キャセイパシフィック航空系LCCの香港エクスプレス航空は、10月16日から香港~那覇線、24日からを中部線を、それぞれ週4往復で再開する予定です。

日本路線のうち成田、関西、福岡の各線は運航再開済みで、いずれも10月29日までの夏ダイヤ期間は週3往復ずつ運航します。

台湾 エバー航空とスターラックス航空、日本3路線を増便へ

エバー航空は10月から、台北(桃園)発着の日本3路線を増便し、成田と関空は1日1往復、福岡は週4往復となります。

新興航空会社のスターラックス航空(星宇航空)も、10月に同日本3路線を増便し、いずれも夏ダイヤ最終日の29日まで週1往復ずつ増便します。

いっぽうタイガー・エア台湾は9月2日から週5便で予定していた中部〜桃園線の運航再開を、10月以降に延期しました。

中国 山東航空、成田~済南を定期旅客便として初就航

成田国際空港会社(NAA)は8月16日、中国の山東航空が8月18日から週1往復で山東省の省都・済南(さいなん)から乗り入れると発表しました。

成田~済南間の定期旅客便は初就航となり、機材はボーイング737-800型機を投入します。

また中国国内ではロックダウンが解除され、旅行需要が徐々に戻りつつあります。

【東南アジア】タイ・エアアジア、日本初就航 福岡~バンコク10月開設へ

東南アジアでは、タイ・エアアジアが日本初就航となる福岡~バンコク線を10月に開設します。

マレーシアやシンガポールの航空会社でも、日本路線の再開が相次いでいます。

マレーシア エアアジアX、羽田~クアラルンプール線再開へ

マレーシア航空は8月14日、羽田〜クアラルンプール線を開設しました。

週2往復で、共同事業を展開するJALとコードシェアを実施します。

またエアアジアXは10月30日から、羽田〜クアラルンプール線の運航を再開する予定です。

7月14日から1日1便での再開予定が延期されていたもので、11月29日まで週5便、12月1日からは1日1便に増便します。

シンガポール スクート、札幌便を11月から再開

シンガポール航空系LCCのスクートは11月1日から、シンガポール~札幌(新千歳)線の台北(桃園)経由便と季節運航の直行便を順次再開します。

1日から経由便を週3往復、2日からは直行便を最大週4往復で再開する予定で、既存の成田線と、9月1日再開の関西線と合わせ、日本路線はすべて再開となります。

タイ タイ・エアアジア、日本初就航 福岡~バンコク10月開設へ

タイ・エアアジアは8月23日、バンコク(ドンムアン)~福岡線を10月12日に開設すると発表しました。

同社による日本就航は初めてで、夏ダイヤは週3往復、冬ダイヤは週4往復運航します。

またタイ国際航空は冬ダイヤで、運休中のバンコク~福岡・札幌(新千歳)線の2路線を再開し、中部線を増便します。

日本への入国規制の緩和を受けて、いずれも1日1往復ずつ運航し、順次拡大する予定です。

フィリピン フィリピン航空、マニラ~中部線をデイリーに増便

フィリピン航空は9月1日から、マニラ~中部線を1日1往復に増便します。

中部発着の国際線は2020年6月から再開されており、コロナ禍以降初のデイリー運航となります。

9月20日からはセブパシフィック航空のマニラ~中部線もデイリー運航に増便され、両社ともにコロナ前に運航していた1日1往復に戻ります。

【東アジア】エア・インディア、デリー~バンクーバー便をデイリーに増便

東アジアでは、エア・インディアがデリー~バンクーバー便をデイリーに増便しています。

インド エア・インディア、デリー~バンクーバー便をデイリーに増便

エア・インディアは8月31日から、週3便運航していたデリー〜バンクーバー線を1日1便に増便しました。

インド~カナダ間の旅客需要増に対応するもので、3クラス制のボーイング777-300ER型機を使用します。

【オセアニア】豪カンタス航空、日本路線再開へ

オセアニアでは、オーストラリアのカンタス航空がシドニー~羽田線を再開します。

オーストラリア カンタス航空が日本路線再開へ

カンタス航空は9月7日、シドニー~羽田線を12日から再開すると発表しました。

日本入国時の水際対策緩和を受けて、2年以上運休していた同社の日本路線を再開します。

週3往復で、機材はエアバスA330-300型機を投入します。

【ヨーロッパ】エールフランス航空、羽田〜パリ線の運航再開

ヨーロッパでは、エールフランス航空が羽田〜パリ線の運航を再開したほか、イタリアのITAエアウェイズが羽田~ローマ便を開設する予定です。

ドイツ ルフトハンザ、労組ストで800便が欠航に

ルフトハンザ ドイツ航空は現地時間の9月2日、パイロット労働組合の賃上げ要求に伴うストライキにより、拠点であるフランクフルトとミュンヘン発着のルフトハンザ便を欠航します。

2空港で800便が欠航し、前回7月と同様に13万人に影響が出る見通しとなっています。

旅客便のほかルフトハンザカーゴの貨物便も欠航が発生しますが、ルフトハンザ・グループのユーロウイングスなどには影響は出ていません。

フランス エールフランス航空、羽田〜パリ線の運航再開

エールフランス航空は9月7日からパリ発、翌8日から日本発で、羽田〜パリ線の運航を再開しました。

それぞれ週3便で、ボーイング787-9型機を使用して運航します。

日本路線は成田〜パリ線が週3~4便、関西〜パリ線が週3便運航されており、これにより全3路線の運航が再開されたことになります。

オランダ KLMオランダ航空、アムステルダム〜クアラルンプール〜ジャカルタ線の運航再開

KLMオランダ航空は10月31日から、アムステルダム〜クアラルンプール〜ジャカルタ線の運航を再開する予定です。

アムステルダム発は火・木・土・日曜、ジャカルタ発は月・水・金・日曜の週4便で運航し、機材はボーイング777-200型機を使用します。

コロナ禍以前は、1日1便を運航していました。

イタリア 羽田~ローマ便を週3便で開設へ

ITAエアウェイズは11月5日に、羽田〜ローマ線を開設する予定です。

羽田発が水・金・日曜、ローマ発が火・木・土曜の週3便を運航し、機材はエアバスA350-900型機を使用します。

2023年3月27日からは1日1便へ増便する予定で、この他にもローマからデリー、マレへの運航も開始する予定です。

ノルウェー ノースアトランティック航空、ロンドン〜NY線を開設

2021年3月に設立されたノースアトランティック航空は8月12日、ロンドン/ガトウィック〜ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ・オスロ線を開設しました。

ボーイング787-9型機で、1日1便を運航します。

また12月7日には、ベルリン〜フォートローダーデール線を開設し、ボーイング787-9型機で週3便を運航する予定です。

フィンランド フィンエアー、冬ダイヤから1日1往復で羽田就航へ

フィンエアーは10月30日から始まる冬ダイヤ期間中に、ヘルシンキ~羽田線を開設し、1日1往復運航する予定です。

機材はエアバスA350-900型機を投入し、羽田線就航に伴って冬ダイヤ期間は既存の成田線は運休します。

またロシア領空の閉鎖に伴い、冬ダイヤでは可能な限り採算の取れる路線のみを運航します。

ヘルシンキ〜クラビ・シカゴ線を期間運休するほか、ストックホルム〜ニューヨーク・ロサンゼルス・マイアミ・バンコク・プーケット線は廃止します。

これにより2021年10月から運航してきた、ストックホルム発着の全路線が廃止となります。

イギリス ブリティッシュ・エアウェイズ、羽田~ヒースロー線再開へ

ブリティッシュ・エアウェイズは11月13日から、羽田〜ロンドン/ヒースロー線の運航を再開する予定です。

羽田発、ヒースロー発ともに1日1便で運航し、機材はボーイング787型機を使用します。

ベルギー ASLエアラインズ・ベルギー、成田へ貨物便

ASLエアラインズ・ベルギーでは、リエージュ~成田便の貨物便を、10月1日に開設する計画を進めています。

国土交通省航空局(JCAB)は8月26日付で、同社から出されていた外国人国際航空運送事業の経営許可申請を許可しました。

週2往復で水曜と土曜に運航し、機材はボーイング747-400F貨物機を投入します。

【中東】エミレーツ航空、ドバイ〜モーリシャス線を増便

中東では、エミレーツ航空がドバイ~モーリシャス線を増便します。

アラブ首長国連邦 エミレーツ航空、ドバイ〜モーリシャス線を1日3便に増便

エミレーツ航空は9月11日から、ナイジェリアのラゴスへの運航を再開します。

ナイジェリアへの運航は、ナイジェリア中央銀行が、ナイジェリア国内の資金を凍結し送金ができなくなったことにより、9月1日から停止されていました。

送金停止となっていた一部の資金の送金が認められたことから、運航が再開されるものです。

さらに同社は10月1日から、ドバイ〜モーリシャス線を1日3便に増便します。

それまで1日2便となっているエアバスA380型機での運航に、早朝にモーリシャスへ到着する便を加え、シームレスな接続を提供します。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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