日本政府観光局は1月18日、2022年12月の訪日外客数推計値を発表しました。12月の訪⽇外客数は137万人であり、前月の約1.5倍に増加しました。
2年10か月ぶりに100万人を超え、コロナ禍以前の2019年対比では54%まで回復してきています。本記事では、12月の訪日外客数について各市場のデータと動向をふまえて解説します。
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12月の訪日外客数は137万人
12月の訪日外客数は約1,370,000人でした。
2022年10月11日に水際対策が大幅に緩和されて以降、外客数は右肩上がりで増加し、前月から約1.5倍増となりました。
航空券や宿泊施設を旅行者が手配する「個人旅行」の解禁や、短期滞在のビザ免除などが要因となっています。
東アジア地域において韓国からの外客数が前月より大幅に増加したほか、その他の地域でもタイやアメリカなどからの外客数が回復基調にあり、12月の訪日外客数が押し上げられました。
航空便では増便の傾向が⾒られるものの、コロナ禍以前との比較では回復途上にあります。
2022年の年間訪日外客数は
また、2022年の年間訪⽇外客数は、3,831,900人となりました。
6月10⽇から観光目的の⼊国受⼊れ再開や、段階的な水際措置の緩和が行われ、特に本格的な受け⼊れ再開が行われた10月以降、顕著な回復傾向が見られました。
ただし2019年比では10%程度となっており、観光⽴国の復活に向け、持続可能な形で観光地・ 観光産業の「稼ぐ⼒」を⾼める必要があります。
さらに、地方誘客や消費拡大を促進しながら、インバウンドのV字回復を図る必要もあります。
個人旅⾏再開や⼊国手続きなどの実用情報を的確に発信するとともに、今後の訪日観光の柱となるサステナブル・ツーリズム等の情報発信やMICE誘致等の取組強化が求められます。
12月データ:東アジア
12月の東アジア各国の訪日客は、韓国が456,100人、中国が33,500人、台湾が170,200人、香港が141,300人でした。
いずれの国も、日本への直行便は増便や復便がされており、前年同月と比較して回復傾向にあります。
なお中国では2023年1月以降、中国側の航空便の運航規制は撤廃されたものの、2022年12月以降、日本側の航空便の運航規制ならびに入国時の検査等の水際対策が実施されています。
また台湾における渡航警戒レベルでは、渡航の是非検討等に日本が含まれており、台湾籍者が日本から入境する場合、入境後の7日間の自己防疫が必要となっています。
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12月データ:東南アジア
12月の東南アジア各国の訪日客は、タイ83,000人、シンガポールが67,000人、マレーシアが36,200人、インドネシアが34,400人、フィリピンが40,000人、ベトナムが 28,200人、インドが7,400人でした。
いずれの国も、日本への直行便数は前年同月と比較して回復傾向にあります。
シンガポール、インドネシア、フィリピンでは、日本からの入国については、ワクチン接種証明書の提出が求められています。またベトナムでは、入国から10日目までの自主的な健康観察等が求められます。
12月データ:豪州・北米
12月の豪州・北米からの訪日客は、オーストラリアが41,800人、アメリカが109,500人、カナダが20,600人、メキシコが2,500人でした。
オーストラリア、アメリカ、カナダでは、日本への直行便数は前年同月と比較して回復傾向にあります。
オーストラリアは、日本の水際規制緩和やスクールホリデー、スキーシーズンにより訪日客が増加しました。
アメリカは帰国時の行動制限は継続されているものの、日本の水際規制緩和やクリスマス休暇の影響で訪日客が増加しました。
12月データ:欧州
12月の欧州各国からの訪日客数は、イギリスが15,300人、フランスが10,800人、ドイツが7,700人、イタリア4,900人、スペイン3,500人、ロシアが1,600人となりました。
イギリス、フランス、ドイツでは、日本への直行便数は前年同月と比較して回復傾向にあります。
イタリアでは、ローマ~羽田間の2022年11月の新規就航により、コロナ禍以降運休が続いていた日本への直行便が再開されました。
スペイン、ロシアでは依然として日本への直行便は運休が続いており、ロシアではウクライナ侵攻に伴う各国からの制裁等による影響が続いています。
12月データ:中東
12月の中東地域の訪日客は、4,800人となりました。
イスタンブール~成田間の復便などもあって、日本への直行便数は前年同月に比べて回復傾向にあります。
中東地域はアラブ首長国連邦に対する新たな査証免除措置の導入や、日本の水際規制緩和の影響もあり、訪日外客数が増加傾向にあります。
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<参照>
JNTO:訪日外客数(2022年12月推計値)
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