国際航空運送協会(IATA)は、2024年11月の世界の旅客需要に関するデータを発表しました。
発表によると、11月の航空総需要(RPK)は前年同月比で8.1%増加し、引き続き力強い成長を記録。総供給量(ASK)は5.7%増加、搭乗率は1.9ポイント上昇して83.4%となりました。
国際線需要はアジア太平洋地域などが牽引し、前年同月比で二桁成長。国内線需要は、10月の成長率と比べるとやや減速しましたが、米国を除く多くの市場で安定した成長が見られました。
*RPK(Revenue Passenger Kilometers)…有償旅客キロ(有償旅客数×輸送距離)
*ASK(Available Seat Kilometers)...有効座席キロ(総座席数×飛行距離)
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【国際線】全体で二桁成長を記録 アジアが成長を牽引
2024年11月の国際旅客需要は、前年同月と比較してすべての地域で成長し、全体では11.6%増加しました。
市場別で最も成長率が高かったのはアジア太平洋地域で、19.9%増加。次いでアフリカ(12.4%増)、ラテンアメリカ(11.4%増)となっています。また、中東では地域情勢が複雑化する中で、8.7%の増加を記録しています。
多くの市場が二桁成長を記録する一方、北米は前年比3.1%増にとどまりました。
【国内線】前月よりやや減速 米国は引き続き縮小傾向
2024年11月の国内旅客需要は、前年同月と比較して3.1%増加し、前月の成長率からやや減速しました。
市場別では、米国を除くすべての市場で安定した成長を記録。米国では2.7%の縮小が見られ、10月よりも大きく落ち込みました。米国は2024年6月以降、減速傾向が続いていて、これは主に格安航空会社の活動低下を反映したものといえます。
一方で、インドは13.3%、中国は10.5%と二桁成長を記録しています。サプライチェーン問題の対応が必須
IATA事務局長ウィリー・ウォルシュ氏は、今回の結果を踏まえ「11月はまたもや力強い伸びを示した一方、サプライチェーンの問題を改めて再認識させる月でもありました。供給量の伸びは需要を下回り、搭乗率は過去最高レベルとなっています」とコメントしました。
さらに、航空機が予定通りに納品されないため、航空会社は顧客へのサービス向上、製品の近代化、環境パフォーマンスの改善の機会を逃していると説明。「2025年は、サプライチェーンの問題に対する迅速かつ永続的な解決策を見つけなくてはいけない」と述べました。
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<参照>
国際航空運送協会 (IATA):Passenger Demand Up 8.1% in November
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