これだけは知っておくべき訪日イタリア人 3つのポイント
- リピーター率の少なさ、今後の呼び込みが重要
- ハイシーズンは4月と8月、春と夏が人気
- 観光目的では長期滞在する訪日イタリア人が多数
イタリアに関連するインバウンド年表
1866年 | 日本とイタリア共和国の国交が樹立 |
2017年 | JNTOローマ事務所が開設 |
2019年 | 訪日イタリア人数が史上最多となる16万人を達成 |
イタリア基本データ
人口 | 約6,042万人 |
面積 | 約30万平方キロメートル |
首都 | ローマ |
宗教 | キリスト教など |
公用語 | イタリア語 |
時差 | UTC+1(-8時間) |
通貨 | ユーロ |
名目GDP | 約2兆8,49億米ドル |
経済成長率 | 約1.5% |
一人当たりGDP | 約34,389米ドル |
平均月収 | 1,547.00米ドル |
ビッグマック指数(経済力) | 4.58米ドル |
(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index
イタリア市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2019年):訪日イタリア人は何人来ているのか
ここ6年間、訪日イタリア人観光客数は伸び続けており、2014年においては80,531人だった訪日イタリア人観光客数は、2019年には約2倍となる162,769人を記録しています。
月別訪日外客数:訪日イタリア人に人気なのは何月?
ここ6年間、訪日イタリア人が最も増加するのは4月と8月です。1月から2月の訪日イタリア人は減少するため、インバウンド対策としては特に夏季を重視すると良いでしょう。他のヨーロッパ諸国が春季と秋季が人気であることに対し、イタリアは春季と夏季が人気なので個別のインバウンド対策が必要です。
インバウンド消費額推移(2014年~2019年):イタリア市場全体の規模は?
全体で見ると、ここ5年間訪日イタリア人のインバウンド消費額は伸び続けており、2015年においては209億円だった訪日イタリア人のインバウンド消費額は、2019年には約1.6倍となる325億円を記録しています。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2019年):訪日イタリア人は1人いくら使う?
訪日イタリア人の一人当たりインバウンド消費額は2015年から2017年にかけて減少を見せており、2018年に223,555円まで回復した後、2019年には再び199,450円まで減少しています。
旅行支出内訳:訪日イタリア人には何を買い、消費している?
訪日イタリア人の支出において、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で、83,623円でした。2番目に大きな割合を占めたのは飲食費で、52,253円でした。宿泊への支出が全体の約4割を占めており、長期間滞在する観光客が多いことが分かります。
人気のお土産ものランキング:訪日イタリア人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 化粧品・香水 | 81.9% | 52,142円 |
2位 | 菓子類 | 76.6% | 9,639円 |
3位 | 医薬品 | 50.8% | 21,760円 |
4位 | 衣類 | 38.5% | 28,512円 |
5位 | その他食料品・飲料・たばこ | 37.1% | 10,440円 |
6位 | 靴・かばん・革製品 | 25% | 49,810円 |
7位 | 健康グッズ・トイレタリー | 22.2% | 20,203円 |
8位 | 電気製品(デジタルカメラ/PC/家電等) | 14.7% | 33,110円 |
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2019年より
訪日イタリア人に最も人気のある品目は「菓子類」で、一人あたり平均5,191円分購入されています。購入率順に並べると、「菓子類」を筆頭に、「衣類」「民芸品・伝統工芸品」「その他食料品・飲料・たばこ」「酒類」の順で続いています。
買い物場所ランキング:訪日イタリア人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | 観光地の土産店 | 50.5% |
2位 | スーパーマーケット | 49.9% |
3位 | コンビニエンスストア | 46.8% |
訪日イタリア人に最も人気の買い物場所は「観光地の土産店」で、50.5%が買い物をしました。続けて「スーパーマーケット(49.9%)」と「コンビニエンスストア(46.8%)」がランキング上位に入っています。
年齢・性別構成比:訪日イタリア人で最も多い属性は?
訪日イタリア人の68.8%が男性、31.2%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の23.7%を占め、女性で最も多い年齢層は20〜29歳で全体の12.4%を占めます。
滞在日数:訪日イタリア人は何日間訪日旅行する?
訪日イタリア人の滞在日数は、観光・レジャー目的の場合と業務目的の場合、どちらも7〜90日間が最多です。業務目的では4〜6日間の滞在も多く見受けられます。
訪日経験:訪日イタリア人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2019年の訪日イタリア人は、初来日が64.30%、リピーターが35.70%でした。
旅行形態:訪日イタリア人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日イタリア人の旅行形態は、観光・レジャー目的と業務目的の場合、どちらも個別手配が最多です。団体ツアーは観光・レジャー目的の場合は9.6%、業務目的の場合は1.8%しか利用されておらず、ほとんどの訪日イタリア人は個別手配を利用していることが分かります。
日本の観光情報の収集:訪日イタリア人の訪日旅行の情報手段は?
訪日イタリア人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「自国の親族・知人(29.6%)」でした。合わせて「旅行ガイドバック(27.6%)」「口コミサイト(23.6%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(72.8%)」でした。合わせて「飲食店(50.0%)」「無料Wi-Fi(40.2%)」と続いています。
イタリア市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
イタリア人の海外旅行者数の推移(2012年〜2018年):イタリア人の海外旅行需要は?
ここ5年間、イタリア人の海外旅行者数は増減を繰り返しており、2012年には2,881万人だった海外旅行者数は2013年に2,780万人まで落ち込んでいます。しかし2016年には3,085万人まで戻っており、全体で見ると約1.07倍の増加となっています。
イタリアで人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | フランス | 7,594,272人(2015年) |
2位 | スペイン | 4,223,895人(2017年) |
3位 | イギリス | 1,989,680人(2016年) |
4位 | ドイツ | 1,714,833人(2015年) |
5位 | ギリシャ | 1,441,298人(2017年) |
イタリア人に人気の海外旅行先は、フランス、スペイン、イギリス、ドイツ、ギリシャとなっています。イギリスを除き、5か国とも全てEU加盟国であることから、相互に多くの交流があります。特に1位のフランスには2015年時点で約759万人のイタリア人が訪れています。ギリシャはリゾート地としての人気が高く、イタリアからの距離も近いことから2016年時点で約139万人のイタリア人が訪れています。なお、日本は第37位でした。