米大統領選 選挙前に米メディアはドナルド・トランプをどう評価していたのか?

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アメリカ大統領選では、事前の予想を覆してトランプ氏が第45代の大統領となりました。勝敗とは別に選挙人と票の獲得数が逆転する(※クリントン氏のほうが票の獲得数は多かった)という選挙となりましたが、2000年に共和党のブッシュ前大統領と、民主党のゴア氏が争った選挙戦においても、選挙人と票の獲得数が逆転する選挙となっています。

今回の選挙において、クリントン氏を支持したのは57社、トランプ氏を支持したのは2社でしたが、選挙の前後でドナルド・トランプ氏がメディアからどのような評価を得ていたのかを前後編で考察していきます。

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Washington Post

washingtonpost.comより引用

washingtonpost.comより引用

既存のオバマ政権路線から大きく方針転換するだろうという内容で、最も大きな点は北米自由貿易協定の見直しにあるだろうとしている。

  • 移民政策

    • 昨年メキシコ人移民を犯罪者と呼んだことに触れており、メキシコとの国境線に壁を作ると明言。またこの壁については比喩的な話ではないとしている。また米国民ではないムスリムの入国禁止を掲げている。
  • 税制

    • 主に富裕層への減税の方向。富裕層が支払う相続時の遺産税の撤廃。また累進課税の最高税率を現在の39.6%から33%に減らすとしている。トランプのプランによると、アメリカの1%の超富裕層が年間に支払う税金は$317,000安くなる見通し。
  • 社会保障

    • 経済弱者のための社会保証制度であるオバマケアの見直しを掲げているが、具体的に何をするかと言うことに関しては述べていない。
  • 貿易

    • 北米自由貿易協定の見直しを延べており、中国、メキシコからの輸入品に懲罰的な課税を課すとしている。関税の増加によって、アメリカの消費者によっては商品の値上がりに繋がる。しかしそうする事で国内における賃金アップ、雇用の創出に繋がるとしている。
  • 環境

    • 地球温暖化はでっち上げだという立場をとっており、当選した場合はすぐさま環境政策を変更するだろう。

 

New York Times

nytimes.comより引用

nytimes.comより引用

多くの批評家がトランプ氏に対しては不支持の立場を表明。トランプ氏に投票することは愚かなことという主張が多い。

トランプ氏について器が小さい、扇動家である、女性蔑視をしている、男性優越主義者のブタ、人を裏切る、病的な嘘つき、排他主義者であるとし、彼のキャンペーンは反ユダヤ的である(金融業界、メディア業界にたいして)、白人至上主義であるとしている。

トランプ氏に投票することと共通の常識とは両立しないことだとしており、トランプ氏に投票することは粗雑さ、アメリカとモラルの崩壊であるとしている。またトランプ氏の当選に反対の行動を起こさないということは、素晴らしきアメリカがトランプ氏のエゴの元に沈むことを扇動する事と同じという強烈な主張。

 

CNN

790人ものエコノミストがトランプ氏は投票するなという署名が集まったことなどを例に出し、トランプ支持へ投票しないようにとしている。

当初は370人のエコノミストがこうした署名を行ったが、さらにそれから追加で署名が集まった形。こうしたエコノミストはクリントン氏に関してはこれといった主張はしていないながら、トランプ支持者に対しては「他の候補者を選ぶように」と語っている。

エコノミスト達は、トランプ氏が貿易、製造業、移民政策、経済政策にちいて勘違いをしているとし、トランプ氏の政策を理解するのに博士号はいらないとしている。すなわち減税、規制の撤廃、石油、ガスの流通を増やし、アメリカの貿易の障壁を取り除き輸出を減らし輸入を減らし、国としての成長率を上げることだ。

 

TIME

time.comより引用

time.comより引用

トランプ氏はアメリカだけではなく、世界に対しても脅威だとしている。

トランプ氏が地球温暖化を信じていないということに対して、明確な世の中の事実を受け止めていないと批判。世界には15000発の核爆弾があり、世界で9の国のみがこれを保持していることの重大性を認識していないとし、日本や韓国に核爆弾を持つように勧めるなどその無知さを批判している。こうしたことから、国の指導者として事実を認識して政策を実行していくことの資質に疑問を投げかけている。

 

THE WALL STREET JOURNAL

blogs.wsj.comより引用

blogs.wsj.comより引用

トランプ氏が当選した場合は新興市場には大きな変化が起こると予想。

まずトランプ氏には確たる経済政策が1つも無いことを指摘。また金融の動きなどを理解していないことから、トランプ氏がリーダーシップを取った場合、現行の市場に対して混乱を招くだろうとしている。そして何よりも、トランプ氏の政策は経済的にも政治的にも他の国からの孤立主義を取っており、メキシコやカナダとの貿易上取り決め(北米自由貿易協定)を破棄する恐れ、また中国からの輸入品に対して懲罰的な関税をかけるという主張に対して危機感を表明。

 

まとめ

日本と異なりアメリカの場合は大手メディアが自らの政治的立ち位置を明確にすることが特徴ですが、今回の大統領選ではクリントン氏支持が57紙に対してトランプ氏支持が2紙という状況でした。

主要紙は一様にトランプ氏を支持しないという立場が目立ちますが、中でも北米自由貿易協定の見直しのインパクトが非常に大きい問題としている有力視が目立ちます。次回はトランプ氏当選後の有力メディアの評価についてまとめたいと思います。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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