凸版印刷株式会社が運営する「Shufoo!(シュフー)」の関連サービスとしておもしろいサービスが提供されています。「Shufoo!」は国内最大級の電子チラシサービス。Shufoo!では電子チラシを活用してスーパーなど小売店のチラシをなど買い物情報を訪日外国人観光客へウェブ上で届けるサービス「Japan Shopping Guide Shufoo!」をリリースしています。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
詳細で鮮度の高い店舗を訪日外国人観光客へ情報提供が可能:スーパーマーケットなど小売店にとっての有力なプラットフォームに
今年1月のニュースリリースによると
「Shufoo!」は、従来からのチラシ配信の仕組みを活用するとともに、国内外の旅行代理店や観光情報ポータルサイト等、複数の事業者と連携し、訪日外国人に対して、流通企業の買い物情報を届けるサービスを開発しました。
現地の旅行サイトなどに、流通企業のチラシや店の情報を掲載、訪日前の買い物計画作りを支援します。また日本滞在中は、スマートフォンで観光情報サイトからホテル周辺の免税対応店を検索できるようにするなど、訪日前および訪日中の外国人旅行者の買い物を支援し来店を促します。ー凸版印刷株式会社ニュースリリースより引用
としています。
サイト内ではスーパーマーケットを含めた提携小売店のチラシを中心に英語・中国語での店舗情報、店舗外観画像、免税店や銀聯カード、外国人スタッフの有無等の表記、店舗までのアクセス情報、SNSシェア機能が提供されています。ジャンルも「スーパー」・「ドラッグ」・「百貨店」・「家電」・「その他」から選ぶことができます。訪日外国人観光客にとってスーパーマーケットなどでの買い物時に強い味方となるでしょう。
全国のスーパーへの訪日外国人観光客集客ツールに:既存のチラシの活用による簡単なインバウンド対策
凸版印刷株式会社によるとチラシをそのまま活用することで、スーパーマーケットなど小売店は新しい広告をウェブ向けに再び作成する必要がなく、簡単に訪日外国人に対する認知向上および集客拡大が実現するとしています。また、Shufoo!からの今回のサイトリリースに関する資料によると訪日外国人観光客から旅行者向けの情報よりも、日本人が普段利用している情報のほうが、信頼できるし価値があるとの声があります。 こういった背景から、訪日外国人観光客にとっても信頼性と鮮度の高い店頭の商品・価格情報や、店舗情報を入手することが可能になると予測しています。今までのスーパー業界のインバウンド対策と同時に活用することでさらなる訪日外国人観光客の集客の可能性のある「Japan Shopping Guide Shufoo!」。ここで大手スーパーのこれまでのインバウンドへの取り組みを確認してみます。
大手スーパーのインバウンドへの取り組み:免税システムの導入、外国語対応が中心
他のスーパーマーケットのインバウンド対策を見てみましょう。今回は大手会社であるイオンとダイエーの取り組みを紹介します。
イオン:中国語圏の旧正月にあたる「春節」祝日期間に向け免税取扱店舗拡大。銀聯カード対応レジ台数の拡大も
イオンの2016年2月3日のニュースリリースによるとイオンは中国語圏の旧正月にあたる「春節」祝日期間に向け免税取扱店を合計630店舗に拡大しました。
他国での人気の高いキャラクターである「ドラえもん」のトートバッグプレゼントキャンペーンも実施。主な販売ターゲットとなる訪日中国人観光客の間で幅広く利用されている銀聯カード対応レジ台数の拡大も併せて行っています。 イオンでは免税取扱店舗の拡大を2014年10月からすでに始めています。割引クーポン券の発行や施設案内表示の多言語化なども行っており、訪日外国人観光客の取り込みに努力していることが伺えます。
ダイエー:訪日外国人観光客向けサービスを拡充。免税システムの導入+外国語対応に注力。
2015年2月のニュースリリースによるとダイエーは同年2月16日から訪日外国人観光客向けサービスを103店舗に拡大しています。各地区の店舗数は北海道11店舗、関東35店舗、中部2店舗、近畿36店舗、九州19店舗となっています。具体的なサービスとしては全103店舗に
- 免税システム
- 電話通訳サービス
- 指差し会話ツール
を導入しました。
2の電話通訳サービスは訪日外国人旅行者の来客時、必要に応じて英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語の通訳をコールセンターのオペレーターが行うサービスです。
3の指差し会話ツールは訪日外国人観光客との接客時に使用するコミュニケーションツール。英語、中国語、韓国語に対応。指で指し示すことによって基本的な外国語での接客が可能になるシートです。指さし会話ツールは下記の記事で扱っています。
免税取扱店舗の拡充、外国語対応、主に中国語圏からの訪日外国人観光客に向けた特別なインバウンド対策を中心として行っていることがわかります。
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指差しだけで英会話接客!?手軽に多言語対応できるツール「接客指さし会話」とは
訪日外国人観光客が増え続け、インバウンド関連でビジネスをしている企業にとっては嬉しい状況が続いています。しかしながら、インバウンドに関して特に力を入れていない小売店や飲食店にとっては、訪日外国人観光客に対する接客のオペレーションが増えてしまい、困っているという現状もあるでしょう。小売店や飲食店にとっての訪日外国人観光客対策といえば、決済関連と免税関連、および接客におけるコミュニケーションがあげられます。なかでも、接客におけるコミュニケーションは従業員の言語力に大きく依存する上、訪日外国人観...
まとめ:スーパーでのインバウンド収益確保には「Japan Shopping Guide Shufoo!」活用の検討を 免税システムの導入、外国語対応もカギに
今回ご紹介した「Japan Shopping Guide Shufoo!」の利用や、イオン、ダイエーが行っている免税取扱店舗の拡充、接客時における多言語化、それぞれの訪日外国人観光客に沿ったキャンペーン等の実施などがスーパーマーケットのインバウンド収益確保には有効になってくるのではないでしょうか。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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