訪日外国人観光客の増加にあわせて、日本に複数回訪れる、「訪日リピーター」が年々増え続けています。
訪日リピーターは、一般的にゴールデンルート以外の地方への訪問を好む傾向にあり、全体として訪日外国人観光客の地方訪問が増加しています。
観光庁のデータから平成26年の訪日外国人観光客の都道府県別訪問率を確認すると、東京、大阪など2大都市圏のみ訪問した観光客は44%なのに対し、地方のみ、もしくは地方と2大都市圏を訪問した割合は56%を占めます。
先述の通り、以前であればゴールデンルートが主な訪日外国人観光客の旅行先であったのが、少しずつ地方にもスポットライトが当たり始めていることが理解できます。
北海道、帯広・十勝地域においても近年、訪日外国人観光客数が増加の一途をたどっています。
<関連記事>
日本観光の王道?ゴールデンルートとは
みなさんは日本横断ゴールデンルートという言葉を聞いた事がありますか?今回は訪日旅行客向け日本観光の王道、ゴールデンルートについて解説します。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!訪日ラボに相談してみる目次インバウンドの王道観光ルート「ゴールデンルート」とは?その他インバウンドで人気の観光地まとめ:インバウンドの王道観光ルート「ゴールデンルート」とは?ゴールデンルートとは東京、箱根、富士山、...
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
北海道帯広市、対前年比125%のインバウンド宿泊者数を記録
十勝総合振興局の統計によると、平成27年度の北海道帯広市における訪日外国人観光客の宿泊者数は、11,872人を記録。これは対前年比で見たとき125.4%となり、帯広市の滞在する訪日外国人観光客数が増加していることがうかがえます。
また、北海道帯広・十勝地域は、農林水産省による「食と農の景勝地」の認定事業に参加自治体として応募。11月5日には正式に「食と農の景勝地」として認定されました。
これらの背景から、北海道帯広・十勝地域では「インバウンド誘致」はホットなキーワードになっており、地域内でも訪日外国人観光客誘致に向けたさまざまな取り組みが行われています。
無料Wi-Fiの整備で訪日外国人観光客に観光情報などを提供
帯広開発建設部は、2016年3月15日から管内11の「道の駅」で無料Wi-Fiを活用した情報提供を始めました。
交通状況や気象情報などに加え,医療や観光情報を発信。利用者の利便性向上のほか,訪日外国人観光客の受け入れ体制整備につなげることが目的とのこと。
「外国人おもてなしシート」を配布:各業界で手軽な外国語対応が可能に
十勝外国人受入体制整備推進協議会では、「外国人おもてなしシート」を作成。ウェブ上で配信がされています。
これはインバウンド向けの指さし形式の外国語対応ツール。訪日外国人観光客とのコミュニケーション時に活用が可能です。
ホテルや旅館向けの「宿泊編」、お土産品などの小売店向けの「買物編」、レストランや食堂向けの「飲食編」、交通事業者向けの「タクシー編」「バス編」の5種類のシートがpdf形式で配信されており、各業種で簡単な外国語対応が可能になります。
<関連記事>
指差しだけで英会話接客!?手軽に多言語対応できるツール「接客指さし会話」とは
訪日外国人観光客が増え続け、インバウンド関連でビジネスをしている企業にとっては嬉しい状況が続いています。しかしながら、インバウンドに関して特に力を入れていない小売店や飲食店にとっては、訪日外国人観光客に対する接客のオペレーションが増えてしまい、困っているという現状もあるでしょう。小売店や飲食店にとっての訪日外国人観光客対策といえば、決済関連と免税関連、および接客におけるコミュニケーションがあげられます。なかでも、接客におけるコミュニケーションは従業員の言語力に大きく依存する上、訪日外国人観...
英語・中国語版「十勝パンフレット」の発行:訪日客に帯広・十勝地域の魅力を紹介
十勝観光連盟では、訪日外国人観光客向けに帯広・十勝地域の観光情報等が記載されているパンフレットや、地図を配信しています。
英語と、中国語、韓国語版があり、帯広・十勝地域の魅力を発信しています。
十勝が舞台の短編映画「My little guidebook」の作成:有志の一般人からも台湾に向けた地域のPR
[embed]https://www.youtube.com/watch?v=4Nk3B2N-oT8[/embed]
海外に帯広・十勝地域の魅力をPRするために、帯広・十勝地域を舞台とした短編映画「My little guidebook」が作成されました。
「My little guidebook」は、十勝出身の有志による自主制作映画で、クラウドファンディングで資金調達して作成されました。
台湾人に同地域における訪問を促すために作成されており、Facebook上のファンページで70万件のいいねを獲得する台湾の人気女優ウー・シンティを主演に起用。
彼女が新たな夏の北海道の観光スポットを探しに、海を越えて十勝をひとりで訪れるというストーリーで、海外からの視点を織り交ぜながら、十勝に暮らす人々と美しい風景を鮮やかに描き出した映画です。
Facebookの「My little guidebook」公式ページでは、国内国外から3,800件のいいねを獲得しており、映画を通じた一般人からのPR活動が、海外でも大きな注目を集めていることがわかります。
2016年10月23日には、続編である「My little guidebook -ICE-」が公開されることも決まっています。
まとめ:帯広・十勝地域ではインバウンド対策としてWi-Fi整備や外国語対応、短編映画の作成を実施
農林水産業による「食と農の景勝地」認定から、インバウンド界隈において注目を集めだしている帯広・十勝地域。
今までの取り組みとして、上記でご紹介したように
- 道の駅における無料Wi-Fiの整備
- 「外国人おもてなしシート」配布
- インバウンド向け「十勝パンフレット」の作成
- 地域の魅力PRのため短編映画「My little guidebook」の作成
などを実施。結果的に対前年比125%のインバウンド宿泊者数を誘致してきました。
さらなる訪日外国人観光客誘致に向けた帯広・十勝地域の取り組みにこれからも注目が集まります。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!