伝統のお祭りが全国各地で実施 インバウンド観光客も訪れる日本国内の注目イベントまとめ【2026年5月】

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ゴールデンウィークから初夏にかけての5月は、日本各地で伝統的な祭りやイベントが相次いで開催される、にぎやかなシーズンです。

本記事では、そんな5月に日本各地で開催されるイベントの中から、訪日外国人にも人気があるイベントを訪日ラボコンサルタントが解説します。

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1. 仙台・青葉まつり

  • 開催地:西公園・定禅寺通・勾当台公園・東二番丁ほか(宮城県仙台市) ※東二番丁は17日のみ
  • 開催期間:2026年5月16日〜17日
▲仙台・青葉まつり 2026年告知ページ:仙台・青葉まつり公式サイトより
▲仙台・青葉まつり 2026年告知ページ:仙台・青葉まつり公式サイトより

仙台・青葉まつりの概要

仙台・青葉まつりは、仙台東照宮建立の翌年、1655年に伊達忠宗の命により始まった東照宮例祭「仙台祭」と、伊達政宗を祀る青葉神社の大規模な祭礼「青葉まつり」を起源とするお祭りです。

明治時代以降、幕末・維新の混乱などから定期的な開催はされていませんでしたが、仙台商工会議所などが主催となり、「仙台青葉まつり」として1956年から1967年まで復活。その後、1985年の伊達政宗没後350年を機に「伊達政宗公350年祭 青葉まつり」として再開されました。現在の名称での開催は、1986年からとなっています。

仙台・青葉まつりは、土曜日に開催される「宵まつり」、日曜日に開催される「本まつり」で構成されており、2025年には2日間で90万8,000人が来場しています。

仙台・青葉まつりの見どころの一つは、「すずめ踊り」です。2026年は141の祭連(まづら)、約4,600人が参加し、仙台市内各所で演舞を披露します。本まつりでは、仙台・青葉まつり最大の見どころである「時代絵巻巡行」にて、すずめ踊り大流しや12基の山鉾による仙台山鉾巡行などが実施されます。

仙台・青葉まつりのインバウンド動向

2025年4月~9月の推計訪日外国人宿泊者数が約33万人泊を記録した宮城県仙台市英語中国語(簡体字繁体字)、韓国語タイ語に対応した海外向け観光情報ホームページ「Discover SENDAI」を運営するなど、インバウンド施策にも注力しています。

仙台・青葉まつりでは、インバウンド体験型コンテンツとして飛び入り参加で楽しめる催しもの「すずめ踊り総踊り」があるほか、お祭りの中心地となる定禅寺通には有料観覧席が設置されます。有料観覧席はインバウンドの団体ツアー向けにも販売し、臨場感ある体験を提供するなど、各所で工夫を施している様子が見受けられます。

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2. 三社祭(浅草神社例大祭)

  • 開催地:浅草神社(東京都台東区)
  • 開催期間:2026年5月15日~17日
▲三社祭 2026年日程告知ページ:浅草神社 公式サイトより
▲三社祭 2026年日程告知ページ:浅草神社 公式サイトより

三社祭の概要

三社祭(正式名称:浅草神社例大祭)は、浅草寺本堂の東隣にある浅草神社を中心に行われるお祭りです。毎年5月第3週目の金曜から日曜日にかけて開催されます。

浅草神社は、浅草寺の創建に携わった土師真中知(はじのまなかち)、檜前浜成(ひのくまのはまなり)、檜前竹成(ひのくまのたけなり)を主祭神としており、古くは「三社権現社」「三社明神社」と呼ばれていました。この旧名が三社祭の由来となっています。

三社祭は、「大行列」と呼ばれるお囃子屋台・鳶頭木遣り・びんざさら舞・白鷺の舞などが練り歩く行事や、無形文化財「びんざさら舞」の奉納、各町会の神輿へ御神霊を移す儀式などが初日から開催され、2日目には例大祭式典、約100基もの町会神輿が境内に集結する「町内神輿連合渡御」などが行われます。最終日には早朝から本社神輿三基が境内を発進し、各町を巡行する「本社神輿各町渡御」が繰り広げられ、宮入りする夜まで浅草の街がお祭りムードで活気づきます。

三社祭のインバウンド動向

三社祭の来場者数は、例年150万人から180万人といわれていますが、インバウンド人気の高い浅草で開催されるだけに、訪日観光客も多く集まります。InstagramなどのSNSでも「#sanjamatsuri」といったハッシュタグで多くの写真・動画がシェアされている様子がうかがえます。

三社祭が開催される浅草神社のWebサイトは、英語表記に対応しています。また、浅草神社の近隣には4か国語(日本語、英語中国語、韓国語)での観光案内に対応した浅草文化観光センターがあり、初めての訪日客にも観光しやすい環境が整っています。

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3. 葵祭(賀茂祭)

  • 開催地:京都御所・下鴨神社・上賀茂神社とその周辺(京都府京都市)
  • 開催期間:2026年5月15日 ※雨天の場合は翌日(5月16日)に順延
▲葵祭 紹介ページ:【京都市公式】京都観光Navi Webサイトより
▲葵祭 紹介ページ:【京都市公式】京都観光Navi Webサイトより

葵祭の概要

葵祭(正式名称:賀茂祭)は、下鴨神社と上賀茂神社の例祭として約1500年前に始まったとされ、源氏物語にも描かれている歴史あるお祭りです。7月に行われる「祇園祭」、10月に行われる「時代祭」と並び、「京都三大祭」として知られています。

5月初旬から「前儀」としてさまざまな行事が行われ、当日には平安装束をまとった人々が約8キロメートルもの距離を練り歩く「路頭の儀」が開催されます。路頭の儀は、総勢500名以上が騎馬隊「乗尻」や牛車とともに京都御所を出発地点として下鴨神社、上賀茂神社を行列する行事で、平安絵巻を現代に再現したような光景を見られるのが特徴です。

葵祭の2025年の沿道観覧者は約3万3,000人、2024年は約3万5,000人で、毎年多くの人が集まっています。京都御苑、下鴨神社参道には路頭の儀をゆっくり座って見られる有料観覧席も設けられているため、それぞれのスタイルに合わせた観覧が可能です。

葵祭のインバウンド動向

葵祭が開催される京都市内には、毎年多くの訪日観光客が訪れています。「京都市観光協会データ年報(2025年)」によると、市内の調査対象施設における外国人比率は66.4%で、統計以来最高値を更新しています。

葵祭が行われる下鴨神社・上賀茂神社のWebサイトや、京都観光オフィシャルサイトの「京都観光Navi」でも多言語で関連情報が発信されているほか、Instagramでは「#aoimatsuri」などのハッシュタグで外国人による動画が投稿されており、参加者の様子や注目度が垣間見えます。

また、インバウンドの増加を受け、京都府警は2023年の葵祭翻訳機能つきの拡声器「メガホンヤク」を投入しました。あらかじめ登録された定型文を使い、多言語によるアナウンスを実施することで、警備の円滑化につなげているそうです。

このほかにも、京都御苑に設置されるロイヤルシートでは、専属講師による英語でのイヤホン解説に対応するなど、インバウンド対策を強化しています。

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4. 博多どんたく港まつり

  • 開催地:博多・天神エリアなど市内各所(福岡県福岡市)
  • 開催期間:2026年5月3日〜4日 ※前夜祭は5月2日開催
▲博多どんたく港まつり 告知ページ:博多どんたく港まつり 公式サイトより
▲博多どんたく港まつり 告知ページ:博多どんたく港まつり 公式サイトより

博多どんたく港まつりの概要

博多どんたく港まつりは、毎年ゴールデンウィーク期間中の5月3日・4日に福岡市一円で開催される市民参加型のお祭りです。2025年の来場者数は235万人、のべ参加者数は3万5,000人超を記録し、九州地方屈指の大規模なイベントとなっています。

博多どんたく港まつりは歴史も古く、その起源は平安時代末期にまでさかのぼります。通説には、小正月(旧正月15日)の民俗行事「博多松囃子」がはじまりとされていますが、明治時代には「文明開化にそぐわない華美なもの」として禁止令が出されるなどの紆余曲折もあったといわれています。「どんたく」と呼ばれるようになったのは明治時代以降で、第二次世界大戦時の中断などを経て、1946年から5月に開催されるようになりました(現行の5月3日・4日開催となったのは1949年から)。

博多どんたく港まつりは、福岡市役所前ふれあい広場に設置される「お祭り本舞台」をメイン会場とし、市内に設けられる複数の演舞台でパフォーマンスが行われるほか、ストリートでのプログラムやパレードも実施されています。お祭りのフィナーレを飾る「総おどり」は誰でも飛び入り参加が可能で、多くの人々が思い思いに踊って盛り上がる恒例行事です。

博多どんたく港まつりのインバウンド動向

九州最大都市の福岡県福岡市は、アジアからのアクセスが非常に良好な都市です。2024年の福岡市福岡空港および博多港)における外国人入国者数は約390万人、福岡空港の国際線着陸回数は国内第4位の2万2,547回となっており、訪日外国人の玄関口としても注目を集めています。

博多どんたく港まつりは、さまざまな観光コンテンツを有する福岡県のなかでも特に大きなイベントです。「どんたく」の由来がオランダ語の「Zondag(ゾンターク、休日の意)」にあるといわれているように、博多どんたく港まつりには国際色豊かな側面もあります。

留学生や在住外国人だけでなく、2026年にはタイマレーシアインドネシア、ミャンマー、台湾インドから14団体1,300名超のどんたく隊がパレードやパフォーマンスに参加することが決定しており、参加者や関係者の来場にも期待ができます。

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5. 那覇ハーリー

  • 開催地:那覇港新港ふ頭(沖縄県那覇市)
  • 開催期間:2026年5月3日〜5日
▲那覇ハーリー 告知ポスター:一般社団法人 那覇市観光協会 NAHANAVIより
▲那覇ハーリー 告知ポスター:一般社団法人 那覇市観光協会 NAHANAVIより

那覇ハーリーの概要

那覇ハーリーは、毎年ゴールデンウィークの3日間で開催されるイベントです。豊漁と海の安全を祈願して行われる伝統行事の船漕ぎ競争「ハーリー(爬龍船(はりゅうせん)競漕)」をはじめとし、海上・陸上でさまざまな催しものが行われます。

爬龍船とは龍をモチーフとした大型漁船を指し、中国南部から琉球に伝わったとされています。ハーリーはもともと旧暦の5月4日に行われる伝統行事で、沖縄県内では糸満ハーレー、豊見城ハーリーなど、初夏から秋ごろにかけてさまざまな場所で開催されています。那覇ハーリーはその皮切りともいえる最大規模のイベントです。

那覇ハーリーでは、那覇港を舞台に目玉となる御願バーリー、本バーリーのほか、学生や地元チームが参加するレースも行われます。沖縄らしい熱気と活気が体感できるイベントです。

那覇ハーリーのインバウンド動向

那覇ハーリーは、過去に16万人以上の来場者数を記録するほど大規模なイベントです。また、那覇ハーリーには県費留学生が一般の部で参加するなど、国際交流もさかんに行われています。

那覇ハーリーにおける外国人来場比率のデータは公表されていませんが、沖縄県は2025年の外国人訪問者数が230.3万人と、三大都市圏を除く都道府県で4番目に多く、年間を通じて多くの訪日客が訪れる観光地となっています。また、米ニューヨーク・タイムズ紙が「2026年に行くべき52か所(52 Places to Go in 2026)」として沖縄県を取り上げるなど、注目度も高まっている状況です。

ハーリーの華やかなビジュアルと臨場感のあるレースは、言語の壁を超えて訪日客も楽しめるコンテンツだといえます。

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訪日ラボコンサルタント 韓国エキスパート 李がよんのコメント

2026年の韓国は、カレンダー上の連休が昨年対比で短くなっており、最長でも3〜4日程度の短期休暇となります。そのため、海外旅行は「近距離・短期間」で完結する傾向が強まるでしょう。

そのなかで日本は、フライト時間や費用面、心理的ハードルの低さから最適な渡航先となり、引き続き高い訪日需要が見込まれます。LCCの供給増加や円安の影響により、「思い立ったら行ける海外」としてのポジション強化にも期待ができます。

イベントに関しては、単なる観光ではなく「日本文化体験」ができるかが重要なポイントです。日本人の日常に根ざした祭り文化そのものが、韓国人にとっては非日常的な体験として高い価値をもちます。

日本の映画やドラマ、アニメで描かれてきた祭りの要素は、「憧れていた日本」を実際に体験できるコンテンツとして人気が高く、屋台での食べ歩きや賑わいのある空間を撮影した写真や動画は、SNS上でも拡散されやすい特徴があります。

訪日韓国人は、ローカルの生活感やありのままの雰囲気を評価する傾向にあるため、受け入れにあたって過度な多言語対応や特別な演出を行う必要性はそこまでありません。一方で、「存在を知られていない」ことが最大の課題となるため、来訪が少ないエリアにおいては、韓国向け媒体を用いた認知獲得が重要です。

たとえば、初期は外部メディアNAVERInstagramYouTubeなど)を活用し、その後にUGC(ユーザー投稿)による自然拡散へとつなげることで、継続的な誘客が期待できます。

また、旅行中の情報収集はGoogleマップを主軸とする傾向にあるため、イベント単体だけでなく、来店・消費への波及を見込んで周辺店舗やスポットの多言語整備を行うのもおすすめです。

「日本らしさ」を保ちながら、訪日韓国人の来訪、消費につながる流れを意識し、無理のない情報発信や環境整備を積み重ねていくことが、継続的な効果につながると考えられます。

プロフィール:李 がよん


株式会社mov コンサルティング部 韓国エキスパート

韓国市場向けマーケティングを専門とし、9年以上のキャリアを持つ。2016年よりインバウンド事業に携わり、訪日外国人向けの旅行事業およびマーケティング領域で経験を積む。2025年より株式会社movに入社し、韓国市場を中心としたインバウンド事業のマーケティング戦略強化を担当。データ分析を軸とした戦略設計と、事業立ち上げ・収益モデル構築を強みとする。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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