インバウンド対策でイギリス人を外国人雇用する際に知っておくべきこと:平均年収や仕事観、国民性について解説

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2016年9月の訪日イギリス人観光客は約2.5万人で、前年同月比8.8%増加。2016年1月は前年同月比17.2%増で、人口比(イギリスの人口はおよそ6,500万人)で考えれば、訪日旅行は人気のアクティビティーとは言えませんが、訪日イギリス人観光客数は、安定して伸び続けています。

今回は、そのような訪日イギリス人観光客向けインバウンド対策として、イギリス人を外国人雇用する場合に知っておくべき国民性や賃金の目安について解説していきます。

 

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イギリス人を外国人雇用する際に知っておくべき国民性

訪日イギリス人観光客向けにイギリス人を外国人雇用する場合、また面接をする際に知っておきたいのが、イギリス人の国民性です。

イギリス人の国民性を理解するには、歴史的背景を知る必要があります。

イギリスの正式国名は「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland(グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国)」といいます。かつてイングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドの4つに分かれていた国をひとつに統合したため、連合王国と呼ばれています。

17世紀ごろまでは、これらの4地域同士や、他国との争いでイギリスの情勢は不安定でしたが、産業革命を転機に大帝国に。史上最大の版図を広げました。

第一次世界大戦、第二次世界大戦と戦勝国に名を連ねますが、相次ぐ戦争で国力は低下。植民地のほとんども失い、アメリカに世界のトップの座を明け渡してしまいました。

歴史的に他ヨーロッパ諸国とは一線を画す孤立的な外交政策が特徴で、ユーロにも加盟していません。

また、みなさんの記憶にも新しいように2016年6月23日に実施されたEU離脱是非を問う国民投票では、離脱派が過半数を占め、世界的大混乱を引き起こしました。

このように、良くも悪くも世界を動かしている国でもあるイギリス。一種のステレオタイプとしてイギリスは、「紳士・淑女の国」と呼ばれる傾向にありますが、近年では少しずつ国民性も変化してきているようです。

現在、イギリス人には以下の傾向があると言われています。

  • 個人の行動や考えに立ち入らない
  • 他人との距離を保ちたがる
  • 皮肉を好む
  • 地域愛が強い
  • 感情を表に出したがらない
  • 礼儀正しく親切

イギリス人の仕事や会社に対する価値観

イギリス人は、先述の通りプライバシーを大切にし、相手に迷惑をかけないようにするという事がマナーになっているために、ビジネス上などではじめて人に会う場合、少し距離をおいてコミュニケーションをとる傾向にあります。そのため、人によっては少しドライに感じてしまうかもしれません。

また、イギリス人は皮肉や社会風刺、戯評などを好む傾向にあります。自虐行為や真面目そうな人や物事を馬鹿にするのが好きな人が多いのはこのためです。

アメリカンジョークのような笑いは好まないため、イギリス人と会話する際は、クスッというようなシュールな笑いを心がけると良いかもしれません。

また、先述の通り、イギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドの4地域から成り立っており、これらの地域は互いをライバル視しています。そのため、イギリス国民というよりは、自分の住んでいる地域に愛着心が強い傾向にあります。

そのため、上記の4地域に関して、最低限の常識を持ち合わせておくことで会話が広がります。

イギリスも、日本と同じように島国であることから「島国気質」を持ち合わせており、イギリス人は、内向的で感情を表に出したがらない傾向にあります。

しかし、イギリス人は、ローコンテクスト文化を持ち合わせているため、ビジネス上のミーティングでは、常に直接的で解りやすい表現を好み、寡黙であることを評価しません。「Yes」「No」とはっきり伝えたり、自分の思っていることをきちんと言葉で表現することが重要です。

 

イギリス人を外国人雇用する際に知っておくべき母国での平均年収

イギリス人を外国人雇用するにあたって、募集をかける際、または雇用条件を交渉する際に参考になるのが、母国での平均年収です。

平均年収の算定にあたって、スイスの大手金融機関であるUBSが作成・公表している調査「Prices and Earnings」と、日本の厚生労働省が作成・公表している「賃金構造基本統計調査」をもとにして、イギリスの平均年収を算出しました。東京の平均年収と比較して見てみましょう。

 
 
2012年
2015年
 
イギリス
349万円
500万円
 
日本(東京)
406万円
460万円

イギリスは、日本と同じように先進国の1つとして数えられています。

平均年収を比較してみると、2012年には日本のほうが大幅に高い数値になっていますが、2015年にその立場は逆転。500万円と、経済成長を理由に平均年収も比例して増大しました。

そのため、日本でイギリス人を雇用する際には、賃金や待遇面に関して、十分留意するがあるでしょう。自国で働くより日本で働いていたほうが好待遇であると認識させる必要があります。

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<参考>

※UBSの「Prices and Earnings」はニューヨークの平均年収を100として、世界各都市の平均年収を比較。その比較値を東京を100として算出しなおし、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」による東京の平均年収と掛け合わせることで各都市の平均年収を算出。同一国に複数都市ある場合は、その平均値を平均年収とする。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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