2016年11月2日、日本政府観光局(JNTO)により、2016年1月から10月までの訪日外国人観光客数が2,000万人を超えたとの報道発表がありました。
訪日外国人観光客数は異例のペースで増えており、JNTOは2020年の訪日外国人観光客数4,000万人誘致を目指して、これからもインバウンド誘致に向けた取り組みを加速させていくとしています。
このような背景から「インバウンド誘致」は日本国内でホットなキーワードになっています。
最近では、韓国や中国など、アジア圏からの訪日外国人観光客を中心に、複数回観光を目的に来日する「訪日リピーター」が増えており、こういった訪日外国人観光客は前回の訪日時にできなかったような、新しくよりニッチな体験を求めます。
今回は、こういった訪日外国人観光客にガイドブックでは伝わらない日本の奥深い魅力を、世界へ発信するためのプラットフォーム「LEVART」をご紹介。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
「LEVART」とは?:訪日外国人観光客にガイドブックに載っていないような穴場を紹介するウェブサイト
「LEVART」とは、コミュニティ主導型マーケットプレイスを目指す「株式会社ビースポーク」が提供するインバウンド向けサイト。
日本に興味のある世界中の旅行者に向けて、日本の「穴場」を紹介する地元民とのマッチングを行います。
2016年4月11日より運営を開始しています。
今回ご紹介しているインバウンド向けサイト「LEVART」。一体どのような特徴があるのでしょうか?機能別に紹介していきます。
ANABA、TRAVEL HELP、FIND MEMBERSの3つのサービスを提供
「LEVART」では、「ANABA」「TRAVEL HELP」「FIND MEMBERS」の3つのサービスを機能を提供しています。
[機能①]ANABA:ユーザーが日本各地の穴場を紹介
ANABAでは、LEVARTに登録しているユーザーが、日本各地に存在する訪日外国人観光客におすすめの「穴場」に関する情報を提供しています。
奈良県にある「八木春日神社」や和歌山県にある「広八幡神社」など歴史的建造物や、福井県にある「紫式部公園」、東京都北区にある名主の「滝公園などの公園」などの公園、また、六本木にある高級クラブ「R2 SUPPER CLUB」、東京都千代田区にある「Ninja Restaurant」、港区にあるハリネズミカフェなど娯楽・飲食施設までも幅広くカバー。
紹介ページの例を挙げると、訪日観光時の穴場として知られる東京都三鷹市にある「ジブリの森美術館」の紹介ページでは、きれいな写真とともに住所、サイトURL等の情報、施設に関する説明が記載されています。
この紹介ページは、日本在住の一般大学生によって作成されました。レビュー欄を確認すると、訪日外国人観光客から数件のコメントも寄せられています。
地元をよく知る一般人や訪日外国人観光客の情報提供により、日本各地の穴場スポットを紹介しています。
[機能②]TRAVEL HELP:外国人が訪日観光に関する依頼・アドバイスを投稿
TRAVEL HELPは、訪日観光を検討している外国人が、観光時のアドバイス・依頼を投稿するページです。
例を挙げると、
- 「来年3月3,4日に東京を案内してくれる人を募集」
- 「東京、長野、京都を移動する時の一番安い方法は?」
- 「今、日本にいて暇なんだけど誰か一緒に遊びいかない?」
- 「ダイビングがしたいんだけどおすすめの場所ない?」
- 「東京で1カ月以上荷物保管できる場所知らない?」
など外国人から、観光時のアドバイス・依頼・要望等が多く寄せられており、訪日観光を検討している外国人、もしくは訪日中の外国人と現地の日本人が交流できるようになっています。
[機能③]FIND MEMBERS:現地人と旅行者のプロフィールの閲覧が可能 メッセージ機能も搭載
FIND MEMBERSでは、LEVARTに登録しているユーザーのプロフィール閲覧・フォロー・メッセージの送信が可能です。
ユーザーは日本在住者を指す「Locals」とこれから訪日観光を検討している外国人、もしくはすでに訪日した外国人を意味する「Travelers」に分かれています。
まとめ:訪日外国人観光客に日本の穴場を日本人目線で紹介&外国人にとっても便利なサービスに
今回ご紹介したインバウンド向けサービス「LEVART」。訪日外国人観光客に日本の穴場を紹介しています。
現地に在住している日本人は、よりローカルな情報を知っているため隠れたインバウンド向け観光資材の発掘に向いており、そこに訪日した外国人によるレビューや新たな穴場スポット情報を加えることにより、独自のインバウンド向けプラットフォームが実現しています。
<参照>
- LEVART:公式ホームページ
- excite ニュース:世界初!訪日客に特化した穴場紹介サイト「LEVART」公式オープン
- PR Times:世界初!訪日客に特化した穴場紹介サイト「LEVART」公式オープン〜「ローカル体験がしたい!」に応える、旅行者 x 地元住民マッチングの新感覚コミュニティ 〜
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
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- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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