違法民泊262件を営業停止に 京都市 闇民泊撲滅・民泊サービスの適正化に本腰

違法民泊262件を営業停止に 京都市 闇民泊撲滅・民泊サービスの適正化に本腰

京都市はこのほど「違法な「民泊」施設の適正化指導の強化に向けた調査業務」に関して受託候補者を公募型プロポーザル方式による受託候補者の募集を開始しました。本業務は違法民泊(闇民泊)の摘発・指導をするために営業者を特定するなどの基礎的調査を委託するもので、委託費の予算は1,880万円。京都市の違法民泊の撲滅への本気具合が伺えます。

 

京都市 違法民泊262件に営業中止指導

冒頭で触れた「違法な「民泊」施設の適正化指導の強化に向けた調査業務」の募集要項において、参考として京都市の今までの違法民泊に関する取り組みが紹介されています。

京都市による違法民泊調査・指導成果 京都市より
京都市による違法民泊調査・指導成果 京都市より

京都市では、平成28年度(昨年12月末時点0において「民泊通報・相談窓口」や本市関係機関への通報など述べ1,564件に対し、延べ1,848回の現地調査を実施。うち調査指導対象施設(旅館業法の許可を取得していないと思われる無許可営業疑い民泊施設)となった1,004施設から 262施設について営業中止指導を実施。 その他、25施設は旅館業の許可取得をし、201施設は指導中とのことです。

一方、調査指導対象施設となった1,004施設のうち半数近くにおよぶ442施設については所在地が不明確、運営者が不明などの理由により必要な指導が行えていない状況であることがわかりました。

違法民泊調査について民間に委託公募開始

民泊新法の施行前のタイミングで、京都市は違法民泊の調査に乗り出しました。京都市は4月7日に、違法な「民泊」施設の適正化指導の強化に向けた調査業務」の委託先の公募を京都市ホームページで開始しています。

調査の概要は

 
調査対象予定件数
2,700件

|
調査対象 |
京都市に通報のあった旅館業法の無許可営業疑いの施設

インターネットの仲介サイト等に掲載された施設

|
現地調査 |
施設の掲示物(表札,看板等)

キーボックスの有無

宿泊客の出入り等

施設の外観写真撮影

といったもの。2,700件という数値については、今までの京都市が受けた通報や調査をもとにした推計値で、また、前述の京都市が所在地・運営者を特定できなかった442施設を含めた数値とのことです。

 

これまでも京都市は全国に先駆けて違法民泊撲滅に関する取り組みをおこなっていました。2015年には「民泊」対策プロジェクトチーム(民泊PT)を発足しており、同年から「民泊実態調査」を開始。2016年7月には「民泊通報・相談窓口」を設置し、市民らから民泊に関する相談や通報などの受付を始めるなど精力的な活動をしています。

 

京都府では現在約4,000件の民泊物件が



京都の民泊施設数 mister suite labより
京都の民泊施設数 mister suite labより

民泊物件分析ツール「mister suite lab」によれば、記事執筆時(4月19日)現在の京都府の民泊物件数は4,205件あり、ホスト数は1654人に及びます。

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民泊TOP10はどこだ?東京、大阪、京都に続く4位は意外にも沖縄:民泊分析ツールmister suite labで見る都道府県別民泊物件数ランキング

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地域別 京都の民泊物件数分布 mister suite labより
地域別 京都の民泊物件数分布 mister suite labより

前掲のマップからもわかるように、その民泊物件のほとんどが京都市市街地に集中しており、多い順に下京区が968件、東山区が675件、中京区が628件、左京区が390件、南区で347件と続いていきます。

京都市が発表した平成28年度の調査指導対象施設数
京都市が発表した平成28年度の調査指導対象施設数

また、京都市の平成28年度(12月末時点)の取り組みによれば、調査指導対象施設(旅館業法の許可を取得していないと思われる無許可営業疑い民泊施設)の行政区別件数では、多い順に中京区で169件、東山区で159件、下京区で140件、左京区で109件と続いていきます。民泊物件数が多い地域ではやはり民泊物件数に応じて違法民泊の疑いがある民泊施設が増加する傾向にあるようです。

 

 

まとめ:違法民泊撲滅に意欲的な京都 全国的な先進事例になる可能性も?

京都市は2015年から「民泊」対策プロジェクトチーム(民泊PT)を発足するなど、違法民泊の撲滅・民泊サービスの適正化に意欲的な動きを見せています。日本の中でも随一の観光地であることもあり、京都市の民泊の動きについては他の地方自治体も先進事例として参考にすることが考えられます。

先日訪日ラボでもお伝えしたとおり、地方自治体は民泊に対して消極的な姿勢である様子が見られ、民泊新法の施行後も「上乗せ条例」で規制を強化することが予見されます。その上乗せ条例などの規制強化の参考例になりうる京都市の動向については、今後注視していく必要があるでしょう。

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解禁に向かう民泊、しかし自治体は独自規制を強化!?…何故自治体は民泊に消極的なのか、民泊のメリット・デメリットを比較しながら考察

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訪日ラボ編集部

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