皆さんこんにちわ。株式会社アレンジの筑波です。世界的に成功している有名なSNSであるFacebookと違い、中国国内ではスマホユーザーのほぼ全員が使用していると言われているWeChat。ご存じの方も多いとは思うが、中国ではFacebook等々、日々日本で問題なく使用しているインターネットサービスが使えない状況になっている。
訪日中国人観光客が愛用するスマホSNSアプリ事情(番外編1):ネット規制のアプリへの影響&ニュースアプリ篇
昨年(2015年)以来、中国経済を語るうえで重要なキーワードとなっているものに「互聯網(フーリエンワン)+」(インターネットプラス)があります。これは中国国務院(日本の内閣に相当)総理の李克強氏が唱えたコンセプトです。
中国のネット環境やWeChatの利用状況、実際の機能等についてはこの動画にうまく収まっているので、ご覧頂きたい。
http://www.arange.co.jp/wechat_movie/
PASSWORD:japan2016
WeChatを運用している会社はTencent(テンセント)。時価総額はなんと約25兆円(為替、日付によってずれるのでざっくり)。日本のどの企業よりも時価総額が高いと市場は評価しており、実際の収益率も恐ろしい数字を出している。中国では 「BATS」 と呼ばれる企業群がネットサービスをほぼ牛耳っており、 Baidu、Alibaba、Tencent、Sina Weiboの4社の頭文字をとっているのが名前の根源 になる。
Alibaba(アリババ)とTencent(テンセント)がずば抜けており、市場の評価はほぼ同じ。その次にBaidu(バイドゥ)、Sina Weibo(シナウェイボー)は規模としては大分小さくなる。
前置きが長くなったが、今回はこの中国において2強であるテンセントとアリババの中国国外市場についてお話しようと思う。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
アリババの海外進出のケース
アリババの決算を見ても分かる通り、毎年増収増益している。2013年から海外売上も順調に伸びており、 今では全体売上の10%弱に育っている 。どこの国の売上が伸びているかは決算資料では把握しにくかったので、インドネシアを例に見てみよう。
インドネシアでは圧倒的
元々の背景をお話すると、アリババは東南アジアで圧倒的な地位を確保しているラザダ(Lazada)を買収している。インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ王国、ベトナムで圧倒的なシェアを獲得していることが特徴だ。
参照:https://en.wikipedia.org/wiki/Lazada_Group
アリババが海外展開しているのがAliExpress。インドネシアで実際にAmazon, Aliexpress, LazadaをGoogle Trendsにかけてみるとこんな感じ。
Lazadaの一人勝ちになっている。
Lazada自体の評価額は1600億円前後と言われており、2015年には350億円前後の赤字を垂れ流している。
アリババの海外進出 何でこんなにうまくいっているのだろうか?
大きく分けると4つ。
1.Lazadaの買収
アジアの新興国は圧倒的な成長力である。特にネットの進化は恐ろしく、ECでの売上は倍々ゲームで伸びている。
2.東南アジアマーケットは中国と似ている?!
中国のネット進化は本当に驚く。2013年まで上海に住んでいた筆者からすると、今の上海の状況は考えられないぐらい成長した。この4年で。東南アジアは当時の中国と似ている部分が非常に多い。配送や支払いの部分では特に似ている。
3.東南アジアマーケットでAmazonは勝てていない
欧米でのAmazonはシェアは圧倒的だが、東南アジアではうまくいっていない。当然、中国もあんまりうまくいっておらず、Lazada買収は東南アジアを攻めていくことへのメッセージである。
4.自分の土台で勝負する
SNSで勝負する事は半分諦めているだろう。SNSは友人が使っているSNSを使いがちだ。日本のメッセンジャーアプリではLINEが圧倒的だが、Whats Appを使っている人間は少ないし、WeChatにしても同じ状況だ。ところがECに関しては変わってくる。Amazonを使う人もいれば、楽天を使う人もいるし、Yahoo!ショッピングでも購入する。ZOZOタウンからの購入もあるだろう。
まとめ
いかがだっただろうか?インバウンドビジネスを行う上で各国の特徴を知っておくのは非常に重要だ。中国人を理解しようとするのは非常に困難だ。 ただ、中国で成功している、成長している企業を見ておくことで中国人がどういうものを好み、どういったものに反応するかは少なくとも分析できるし、マクロからのアプローチの方が比較的わかりやすい結果に落ち着く傾向が高い だろう。
今後も中国状況をおっていきたいと思う。
<参考>
- https://walkthechat.com/wechat-fails-expand-outside-china-alibaba-succeeds/
- http://www.alibabagroup.com/en/ir/financial_fullyear
- https://en.wikipedia.org/wiki/Lazada_Group
- https://www.lazada.com/
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!