日本の1.7倍 約6.3兆をインバウンド観光から稼ぎ出すアジア屈指の観光立国タイ:3,259万人の観光客を誘致するタイの観光市場で知っておくべき数値をまとめました

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

訪日外国人観光客が 史上最多となる2,400万人 を突破した2016年。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて 日本のインバウンド観光市場は盛り上がりを見せています。

日本は海外から人気の観光地としてブランドを確立しつつありますが、以前の記事でもご紹介したように UNWTO(国連世界観光機関)が発表した世界観光ランキングによると日本は未だに16位にとどまっています。 これから先、さらに多くの訪日外国人観光客を誘致していくうえで、他国のインバウンド観光市場ならびにインバウンド誘致策を学ぶことは必須 であるといえるでしょう。

日本よりも多くの外国人観光客誘致に成功しているアジア屈指の観光立国タイにおけるインバウンド市場はどのようになっているのでしょうか。 World Travel & Tourism Councilや各種データベースをもとにひもといていきます。

2016年の訪日数2,400万人ってそもそもすごいの?世界観光機関が発表した観光ランキング

政府は昨年、これまでの目標値を大幅に引き上げ、2020年に4,000万人のインバウンド誘致 を目指すことを発表しました。急激な訪日外国人観光客の増加により日本国内のインバウンド市場は盛り上がっていますが、そもそも2016年に日本に訪れた外国人観光客数2,400万人という数字は、他国に訪れた外国人観光客数と比較してどの程度のものなのでしょうか。 4,000万人のインバウンド誘致を目指すうえで、海外のインバウンド市場の比較して日本のインバウンド市場がどの程度の規模なのかを把握しておくのは重要な...

上記のグラフは、2016年にタイを訪れた外国人観光客の国籍別割合に表したものです。 

インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

3,259万人:2016年にタイを訪れた外国人観光客の数

タイを訪れた外国人観光客の数(2010年~2016年まで):Department of Tourism, Thailandの資料を基に数値をグラフ化

タイを訪れた外国人観光客の数(2010年~2016年まで):Department of Tourism, Thailandの資料を基に数値をグラフ化

2016年にタイを訪れた外国人観光客の数は、約3,259万人でした。 2014年を除くと、タイを訪れる外国人観光客は、右肩上がりで増え続けています。

6,760万人:2027年にタイを訪れるとされる外国人観光客数

World Travel & Tourism Councilが発表したデータによると、このペースで外国人観光客数が増え続ければ、2027年にタイを訪れる外国人観光客の数は、6,760万人ほどになると予測されています。

32%:2016年にタイを訪れた外国人観光客のうち、中国人が占める割合

2016年にタイを訪れた外国人観光客:国籍別内訳:Wrldatlasの資料を基に数値をグラフ化

2016年にタイを訪れた外国人観光客:国籍別内訳:Wrldatlasの資料を基に数値をグラフ化

2016年にタイを訪れた外国人観光客のうち、32%が中国出身の外国人観光客でした。 マレーシア・ラオス・インド・日本・観光を含めると、アジア圏出身の外国人観光客が、全体の65%を占めてはいますが、ロシアやイギリス・ドイツなどヨーロッパ圏からの外国人観光客の誘致に成功している点にも注目すべきでしょう。

6兆3,300億円:タイにおける2016年のインバウンド消費額

タイ国内におけるインバウンド消費額(2011年~2016年まで)

タイ国内におけるインバウンド消費額(2011年~2016年まで)

タイ国内で、外国人観光客が使ったお金をすべて合わせると、6兆3,300億円になります。 先述の外国人観光客数と同じく、2014年を除けば、毎年インバウンド消費額が増えていることになります。(*1タイバーツ=3.35円で計算しています。)

14兆1,040億円:2027年におけるインバウンド消費額の予測

また、10年後の2027年におけるタイ国内のインバウンド消費は、6兆9,880億円まで伸びるとされています。(*1タイバーツ=3.35円で計算しています。)

9.2%:2016年のタイのGDPのうち観光産業による収益が占める割合

タイのGDPのうち観光産業による収益が占める割合(2011年~2016年まで)

タイのGDPのうち観光産業による収益が占める割合(2011年~2016年まで)

2016年にタイ国内の観光業によって産み出されたお金は、同年のタイのGDP(国内総生産)の9.2%にあたります。

上記のグラフは、タイのGDPのうち観光産業による収益が占める割合を2011年~2016年までグラフ化したものです。2014年を除き、割合は大きくなってきており、観光業の重要度が増していっている様子が伺えます。

2,313,500件:観光業によって生み出された雇用数

タイ国内で観光業によって生み出された雇用の数(2011年~2016年まで)

タイ国内で観光業によって生み出された雇用の数(2011年~2016年まで)

上記のグラフは、タイ国内で観光業によって生み出された雇用の数を2011年~2016年まで表したものです。2016年にタイ国内で観光業によって産み出された雇用の数は、2,313,500件にのぼります。 雇用数は、右肩上がりで増え続けています。(2014年を除く)

6.1%:タイの雇用数のうち、観光業に直接かかわるものの割合

タイ国内の雇用数のうち観光業に直接関わるものの割合(2011年~2016年まで)

タイ国内の雇用数のうち観光業に直接関わるものの割合(2011年~2016年まで)

上記のグラフは、タイ国内の雇用数のうち観光業に直接関わるものの割合を2011年~2016年まで表したものです。2016年、タイ人のうち、6.1%の人が観光業にかかわる仕事をしていました。

10%:2027年に観光業にかかわる仕事をしているタイ人の割合

World Travel & Tourism Councilが発表したデータによると、2027年には、10%前後のタイ人が観光業に関わる仕事をするようになるとのこと。 単純計算で10人に一人が観光業に直接かかわるようになります。

まとめ:まさしく「オール・タイ」で観光立国を支えるタイの観光戦略

今回は、World Travel & Tourism Councilをもとに日本よりも多くの外国人観光客誘致に成功しているアジア屈指の観光立国タイにおけるインバウンド市場において知っておくべき数値をご紹介してきました。

2016年にタイを訪れた外国人観光客の数は、約3,259万人 でした。タイを訪れる外国人観光客は、ここ数年、右肩上がりで増え続けています。10年後の2027年には 推定6,760万人 の外国人観光客がタイを訪れるようになるようです。

タイにおける2016年のインバウンド消費額はタイのGDP9.2%にあたる6兆3,300億円 であり、2027年にはこの額は 14兆1,040億円 まで伸びる予定です。観光業はタイ人に多くの雇用を産み出しており、主要産業としての地位を確立しています。

2020年までに1億人のインバウンド誘致を目指すフランス:観光超大国が掲げるインバウンド観光におけるこれからとは①

訪日外国人観光客が 史上最多となる2,400万人 を突破した2016年。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて 日本のインバウンド観光市場は盛り上がりを見せています。日本は海外から人気の観光地としてブランドを確立しつつありますが、 世界で最も外国からの観光客が多いフランスのインバウンド観光事情は、どうなっているのでしょうか? そして、 世界最大の観光立国であるフランスは、これからさらなる外国人観光客を呼び込むために何をしていくのでしょうか? フランス外務省のプレスリリースと各...

世界一のインバウンド誘致に成功しているフランスの取り組みが面白い!:観光超大国が掲げるインバウンド観光におけるこれからとは②

訪日外国人観光客が 史上最多となる2,400万人 を突破した2016年。2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催時に4,000万人を誘致するために、国内では官民一体となったインバウンド対策が進められています。一方で、世界最大の観光立国であるフランスは、これからさらなる外国人観光客を呼び込むために何をしていくのでしょうか? 前編の記事では、フランスのインバウンド観光市場と日本のインバウンド観光市場を比較・分析してお伝えしましたが、今回はフランス政府が2020年までにさらなるインバウン...

インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?

「調査・リサーチ」の資料をDLして詳しく見てみる

「インバウンドデータ」の資料をDLして詳しく見てみる

<参照>

訪日ラボ 最新版インバウンド情報まとめ

訪日ラボおすすめの記事をご紹介します。

永山卓也氏・mov共著『Googleビジネスプロフィールですごい集客力を手に入れる』8月5日発売


訪日ラボを運営する株式会社movは、株式会社ユニットティ 代表取締役で、日本初のGoogle ビジネスプロフィール ダイアモンドプロダクトエキスパートとしても活躍する永山 卓也氏とともに、Googleビジネスプロフィール専門の解説書『Googleビジネスプロフィールですごい集客力を手に入れる』を青春出版社より8月5日から発売いたします。

本書は、小売・飲食・宿泊業、観光業のマーケティング、マネジメント支援を中心に豊富な支援実績を持つ永山氏、そして口コミ対策・ローカルSEO(MEO)、インバウンド領域に知見を持つmovがタッグを組み、Googleビジネスプロフィールに関わる店舗集客施策を解説したものです。

全国の書店及びAmazonなどのオンライン書店、電子書籍での販売を予定しております。事前予約については以下のページをご確認ください。
https://amzn.asia/d/06xjqsYU

詳しくはこちらをご覧ください。
永山卓也氏・mov共著『Googleビジネスプロフィールですごい集客力を手に入れる』8月5日発売


【インバウンド情報まとめ 2024年7月前編】「もう一度行きたい国」日本が1位に、その背景は? 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、主に7月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「もう一度行きたい国」日本が1位に、その背景は? / 4月の国別宿泊者数 中国が再び1位に【インバウンドまとめ 2024年7月前編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに