実は今、インバウンドでは大阪が京都よりも圧倒的に人気 最新のアンケート調査で判明した関西圏での訪日外国人の行動とは

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

訪日外国人観光客が実際にどのような消費行動をしているのか、実際に何を求めているのかを知るのに有効なのがアンケート調査です。特に、日本の玄関口となる空港で行う調査は、実際の訪日外国人観光客の姿がリアルにわかる極めて信憑性の高い調査であると言えます。

株式会社三菱総合研究所は、関西国際空港から出国した外国人旅行者に対するアンケート調査 を行ないました。対象となったのは関西国際空港から出国した訪日外国人観光客で、中国韓国台湾香港・欧州・米国タイタイを除くASEAN諸国の主要9カ国の4000人に関西の観光地の認知度や再訪に関する意志、宿泊先を聞いたものです。

インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?

「調査・リサーチ」の資料を無料でダウンロードする

「インバウンドデータ」の資料を無料でダウンロードする


【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】

会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。

2016年の関西圏の主要観光地・エリアを合計すると京都より大阪のほうが人気

株式会社三菱総合研究所の推計によると、梅田大阪駅周辺、心斎橋、難波などを中心とする大阪の観光地、京都駅周辺、東山、河原町・烏丸・四条などの京都の観光地を比較した時、大阪の主要観光地を訪れたのは合計で3574万人 であったのに対し、京都の主要観光地を訪れたのは2004万人 という結果でした。

一般的な感覚からすると日本観光と言えば京都、訪日外国人観光客と言えば京都というイメージが先行しがちですが、実態としては大阪の観光地のほうが全体的には訪日外国人観光客にとっては魅力的な場所が多いということでしょう。

この中で大阪で人気にあった観光地は 心斎橋、難波が共に702万人、梅田大阪駅周辺が551万人、大阪城が443万人、日本橋が420万人、訪日外国人観光客にも人気が高いというイメージのユニバーサル・スタジオジャパンは293万人 と、大阪の中では6番目に人気の観光地となりました。京都の中で最も人気が高かったのは 東山で480万人、京都駅周辺が371万人、金閣寺周辺が274万人 となりました。この結果を見ても観光地全体だけでなく、個別の観光地でも大阪のほうが人気があった ということがわかります。

また、訪日外国人観光客の流動量を推計したところ大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀、三重、大阪の関西県での合計は9658万人となり、大阪府内だけで5796万人が移動 をしています。異なる府県の間では、やはり大阪、京都間の移動が多く、大阪、京都間だけで2525万人訪日外国人観光客が移動 していることがわかりました。

通常は大きな差が出る国籍別の滞在日数は、関西圏では大きな差とはならない

国別に日本への滞在日数を見ていくと、オーストリア、欧州出身の訪日外国人観光客は14日以上日本滞在を楽しみ、中国台湾香港韓国などのアジア圏出身の訪日外国人観光客は7日以上滞在することが極めて稀で、6〜7日、もしくは4〜5日の滞在が最も多くなります。

しかし、これを関西圏に限って見ていくと、オーストラリアを除く全ての国と地域出身の訪日外国人観光客で5日前後の滞在日数が最も多く 、これを大阪だけに限って見ていくと、国や地域に関わらず、ほとんどの訪日外国人観光客4日〜5日大阪に滞在 しているということがわかりました。

大阪で最も多くの訪日外国人観光客が訪れるのは心斎橋と難波だが、再訪意向が最も高いのはUSJ、京都は銀閣寺の再訪意向が特筆して高い

エリア別に訪問人数とそれぞれの再訪意向を調べたところ、大坂で最も訪日外国人観光客が訪れている心斎橋と難波を、ユニバーサル・スタジオジャパンが再訪意向で上回っていることが明らかになりました。同じ見方をすると、心斎橋と難波に関しては一度訪れた後に、わざわざ観光地としてもう一度訪れようと考えている人の割合が少ない といえるでしょう。

一方京都では 清水寺祇園金閣寺 などの人気の観光地に訪れた訪日外国人観光客は再訪意向はあるものの、そこまで強い再訪意向を持っているわけではない ようです。対象的に、訪問人数は少ないながらも訪日外国人観光客の再訪意向が極めて高いのが 銀閣寺・哲学の道 です。また 嵐山・嵯峨野、伏見稲荷大社 などはそもそも訪れる訪日外国人観光客の数も多いながら、再訪意向も極めて高い観光地となっています。

これらの訪問人数と再訪意向の関係性から、訪日外国人観光客がその観光地に「一度行けばいいや」と思っているのか「一度訪れてもまた行きたい」と思っているのかどうかが良くわかります。

まとめ:訪日外国人観光客に対面で行うアンケート調査からは意外な結果が明らかになることも

今回、株式会社三菱総合研究所は関西国際空港から出国した外国人旅行者にアンケート調査を行ないましたが、訪日外国人観光客には人気が高いと思われている京都よりも、推計としては大阪のほうが多くの訪日外国人観光客が訪れていること、同様に人気と思われている清水寺金閣寺は、そこまで再訪意欲が持たれていないなど、イメージだけで考えていると予想もつかないような結果となっています。

こうしたことからも、インバウンド施策を練る上では、まずはしっかりとした実地調査、アンケートなどを行ない、現状把握を行ない対策を取る事が重要だとあらためて言えるでしょう。

訪日客地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンドプロモーションの資料を無料でダウンロードする

「インバウンド動画プロモーション」の資料を無料でダウンロードする

「インフルエンサープロモーション」の資料を無料でダウンロードする

「SNSプロモーション」の資料を無料でダウンロードする

「インバウンドメディア」の資料を無料でダウンロードする

<参考>

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに