以前の訪日ラボの記事でもご紹介した通り、アメリカ人が日本の観光・旅行情報を入手する際、主要な情報源となってくるのは「自国のテレビ・新聞・雑誌」などの マスメディア です。アメリカ人の延べ39.1%が同選択肢を回答しています。一方で、10代、20代のアメリカ人の間では、日本に関する情報を入手する際、 マスメディアよりもインターネットを利用する 傾向にあり、訪日アメリカ人をターゲットにする場合には年代によって活用する媒体を変えていくことが求められます。
アメリカ人が日本の観光情報を入手する際のメディアの利用傾向に関しては以上の通りでしたが、これが 日本だけでなく他国も含めた海外旅行の情報を入手する際にはどのようにかわってくるのでしょうか。 ブルームーン・マーケティング株式会社は、2017年8月25日~27日にかけて米国全土の18歳~80歳の男女1,016人に対し、「海外旅行におけるメディアの利用」についてインターネット調査を実施しています。同調査から、アメリカ人が海外旅行を計画する際に利用するメディアで特に人気なものを5つご紹介します。
インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?
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- 旅マエの海外旅行情報収集時のアメリカ人に人気のメディアとは?トップ5をご紹介
- 1位 TripAdvisor(利用率36.8%):世界最大級の旅行サイト 月間UU数は4億5,000万人以上
- 2位 Travel Channel(利用率28.6%):アメリカの民放テレビ局 9,200万世帯にリーチする世界最大級の旅行テレビチャンネル
- 3位 Travel+Leisure(利用率13.0%):NY発の旅行雑誌 480万人のアメリカ人が購読 ウェブコンテンツにも注力
- 4位 CNN Travel(利用率12.0%):CNNが立ち上げた旅行メディア Facecook上では100万件以上のいいねを獲得
- 5位 National Geographic Traveler(利用率10.1%):良質なコンテンツが目立つナショジオ発の旅行雑誌 ウェブ上ではオリジナルコンテンツを配信
- まとめ:TripAdvisor一強というわけでもなかったらしい:雑誌メディアの健闘も目立つ結果に
目次
旅マエの海外旅行情報収集時のアメリカ人に人気のメディアとは?トップ5をご紹介
1位 TripAdvisor(利用率36.8%):世界最大級の旅行サイト 月間UU数は4億5,000万人以上
日本でも知名度の高い世界最大級の旅行サイトである 「TripAdvisor」はアメリカ人の間でも主要な旅マエの情報源 のようです。TripAdvisorには、世界各国730万以上の宿泊施設・飲食店・航空会社・観光スポットの情報が掲載されています。TripAdvisorには、実際にその場所を訪れた、もしくは利用した人の口コミ情報が多く掲載されているので、世界中の人々にとって旅行プランを練る際の貴重な情報源となっています。また、200以上の宿泊施設予約サイトを比較して、ユーザーのニーズに合った宿泊施設を紹介することもできます。
TripAdvisorの UU数(ユニークユーザー数)は、月間平均4億5,500万人。 アメリカ人の 36.8% が海外旅行の計画をする際の情報源としてTripAdvisorを活用しています。
2位 Travel Channel(利用率28.6%):アメリカの民放テレビ局 9,200万世帯にリーチする世界最大級の旅行テレビチャンネル
Travel Channelとは、アメリカの民放テレビ局 です。主に 旅行ドキュメンタリーなどを放映 しています。Travel Channelは、アメリカのみならず世界でも有数の巨大旅行メディアであり、アメリカ国内では約9,200万世帯にリーチしています。テレビ番組以外にも公式ウェブサイトでは、世界中の観光地の魅力を記事や写真を通じて紹介しています。箱根彫刻の森美術館や兼六園、富士急ハイランドのジェットコースターなど、日本に関するものも頻繁にTravel Channelで取り上げられています。 アメリカ人の 28.6% が海外旅行の計画をする際の情報源としてTravel Channelを活用しています。
3位 Travel+Leisure(利用率13.0%):NY発の旅行雑誌 480万人のアメリカ人が購読 ウェブコンテンツにも注力
Travel+Leisureとは、ニューヨーク発の旅行雑誌 です。年に12回発刊されており、480万人 の読者を抱えています。基本的な媒体としては雑誌がメインとなっていますが、ウェブ上ではオリジナルのコンテンツも配信し、世界各国の観光地の魅力を紹介 しています。また、旅行先に併せてフライトやレンタカー、クーポン、旅行代理店などを予約できる仕組みになっています。アメリカ人の 13.0% が海外旅行の計画をする際の情報源としてTravel+Leisureを活用しています。
4位 CNN Travel(利用率12.0%):CNNが立ち上げた旅行メディア Facecook上では100万件以上のいいねを獲得
HPスクショ・概要・特徴・PV/月間ユーザー数など
CNN Travelとは、アメリカの衛星テレビおよびケーブルテレビ向けのニュース専門放送局であるCNNが立ち上げた旅行情報サイトです。全世界800名以上の旅行ジャーナリストから寄せられる情報をもとに、旅行に関するニュースや、世界の観光スポット情報、旅行時に役立つアイディアなどを読者に届けています。
東京に関しては、特集ページも組まれており、 VR体験施設やロボットレストラン、東京各地のグルメスポットなどに関する記事が配信されています。Facebook上では 100万件以上のいいねを獲得 しており、CNNが運営しているという背景もあってか、アメリカ人の間では人気の旅行メディアになっているようです。アメリカ人の 12.0% が海外旅行の計画をする際の情報源としてCNN Travelを活用しています。
5位 National Geographic Traveler(利用率10.1%):良質なコンテンツが目立つナショジオ発の旅行雑誌 ウェブ上ではオリジナルコンテンツを配信
National Geographic Travelerとは、地理学、人類学、自然・環境学、ポピュラーサイエンス、歴史、文化、最新事象、写真などの記事を掲載している雑誌 「ナショナル ジオグラフィック」の中で主に旅行情報に関して扱っている雑誌 です。ナショナル ジオグラフィック自体 180か国以上で850万人から定期購読 されており、世界的に認知度が高いものであるため、アメリカ人の間で海外旅行の情報収集する際にも貴重な情報源となっているようです。
Travel+Leisureと同じように、メインの発信媒体は雑誌ですが、ウェブ上でもオリジナルコンテンツを配信しています。アメリカ人の 10.1% が海外旅行の計画をする際の情報源としてNational Geographic Travelerを活用しています。
まとめ:TripAdvisor一強というわけでもなかったらしい:雑誌メディアの健闘も目立つ結果に
アメリカ人の間では、海外旅行をする際、世界最大の旅行メディアであるTripAdvisorがもっとも人気の情報収集源との結果にはなりましたが、その他の旅行メディアとの差はそこまで大きいものではなく、一強とは言えない状況 です。
アメリカ人は海外旅行に関する情報を集める際、ウェブ上のメディアだけではなく、Travel+LeisureやNational Geographic Travelerなど 雑誌メディアの利用率も高い ようです。アメリカ人は、多種多様なメディアから総合的に判断して観光情報を入手しているという点は頭に入れておくべき かもしれません。
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「インバウンド動画プロモーション」の資料をDLして詳しく見てみる
「SNSを活用したプロモーション」の資料をDLして詳しく見てみる
「インフルエンサーマーケティング」の資料をDLして詳しく見てみる
<参照>
- ブルームーンマーケティング株式会社:【ニュースリリース】アメリカ人1,000人に聞いた 『海外旅行をする時に情報収集するメディア』ランキング
- TripAdvisor:TripAdvisor log files, average monthly unique visitors, Q3 2017
- Travel Channel:公式サイト
- Travel+Leisure:公式サイト
- CNN Travel:公式サイト
- National Geographic Traveler:公式サイト
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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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