農林水産省は平成29年の訪日外国人旅行者の日本滞在中の旅行消費額について、食料品類のインバウンド消費の観点から速報を公表しました。これによると、訪日外国人の日本における旅行消費額は初めて4兆円を突破。買い物(お土産)代、宿泊費、飲食費、交通費、娯楽・サービス費の全てが増加しています。
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訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)訪日外国人の旅行消費額は初めて4兆円を突破 買物(お土産)代が最多となる

平成29年の速報値によると、訪日外国人旅行者の日本滞在中の旅行消費額は4兆4,161億円となり、初めて4兆円を突破。対前年比で17.8%増加しました。最も多かったのは例年通り買物(お土産)代で、全体では37.1%、金額としては1兆6,398億円となりました。この中で飲食費は8,856億円となっており、全体では20.1%と、構成比としては平成28年から0.1%減少しています。この中で対前年比で伸びているのは宿泊費で、金額としては1兆2,451億円、比率としては1.1%の伸びとなりました。

買物(お土産)代の中では「菓子類」が大きく成長
訪日外国人の旅行消費額の中で最多だった買物(お土産)代の内訳を見ていきましょう。平成29年に訪日外国人旅行者の買い物額の中で最多となったのは「化粧品・香水・医薬品・健康グッズ・トイレタリー」で6,316億円となり、引き続き消費が拡大している事が伺えます。2番目に多かったのは服(和服以外)・かばん・靴で2,952億円。「その他食料品・飲料・酒・たばこ」は1,868億円、「菓子類」は1,589億円となり昨年比で大きく成長。特に「菓子類」は昨年比19%の成長となっています。

「菓子類」を最も購入しているのは中国だが、韓国の伸びが目立つ
菓子類に関して、国籍別に内訳を見ていくと日本の菓子類を最も購入しているのは「中国」であることは例年と変わりません。「韓国」、「台湾」、「香港」と続いていますが、これは日本を訪れる訪日外国人を国籍別に見ていった場合と同様の傾向が見て取れます。国籍別の構成比に大きな変化はありませんが、購入額自体が対前年比では21%の成長となっており、今後も成長が見込まれます。全体では韓国が333億円と昨年の226億円から伸びているのが目立ちますが、これは平成29年度に韓国からの訪日外客数が好調だったことと関連していると言えます。

「その他の食料品」の購入額もトップは中国、韓国が大きな伸びを見せる
「その他の食料品・飲料・酒・たばこ」の消費が最も多かったのは「中国」で、「台湾」、「韓国」が続いています。こちらも対前年比で18%の成長を遂げており、国別では「菓子類」と同様に、平成29年度の訪日外客数が好調だった韓国が伸びています。
「菓子類」、「その他食料品等」の消費はほとんどが東アジア各国
平成29年の速報値によると、「菓子類」を購入している約9割、「その他食料品等」を購入している約7割が東アジア各国からの訪日外国人旅行者であることがわかりました。引き続きこれらの分野の消費に関しては東アジア各国の訪日外国人旅行者に注力していくことに加え、東南アジア、欧米豪などの訪日外国人旅行者にも日本の「お菓子」、「果物」、「お酒」などの魅力をアピールして行くことが求められます。
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