日本を代表する文化であるアニメは、メディアでのコンテンツ展開に加え、ライセンスの付与という形で市場を形成しています。
近年では作品ゆかりの地域への観光旅行もみられ、関連市場はさらに成長の余地があると見られています。
アニメ等の映像作品ゆかりの土地やスポットを訪れることは「聖地巡礼」と呼ばれています。聖地の中には、もともと有名な観光地でなくても国内外から多くの観光客を集めている事例もあります。
今回は、アニメ大国の日本での聖地巡礼とはどのような行動なのか、また聖地巡礼がもたらす経済効果と、地域が受ける影響について事例を挙げながら詳しく解説します。
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「聖地巡礼」コンテンツツーリズムの一種
「聖地巡礼」と言うと一般的には宗教上の聖地を訪れ、聖なるものへより近づこうとする行為を言います。
日本では四国八十八ヶ所の巡礼、ヒンドゥー教ではガンジス河での沐浴、イスラム教ではメッカのカアバ神殿に行くなどがこれにあたりますが、今回ご説明する「聖地巡礼」とは、アニメに登場する土地、場所、建物をファンが訪れる行為 を言います。
ファンが映画、ドラマ、小説などに登場する土地、場所、建物を訪れる行為は、コンテンツツーリズムやロケツーリズムと呼ばれ、日本ではもともと大河ドラマの舞台となった土地、連続テレビ小説のロケ地などが人気となり、多くの観光客が現地を訪れ経済効果をもたらしています。
近年注目されるようになった「聖地巡礼」は、こうしたファンの行動を宗教上の「聖地巡礼」とかけて、こう表現するようになったものです。
こんな「聖地巡礼」成功事例が/らき☆すた・ガルパン・ラブライブ
「聖地巡礼」の始まりは諸説ありますが、経済的にも大きな波及効果をもたらし「聖地巡礼」に大きな注目が集まるきっかけとなったのは、女子高校生の日常を描いた「らき☆すた」 です。
物語の舞台となるのは埼玉県久喜市で、特に旧北葛飾郡鷲宮町にある鷲宮神社はその中心地としてファンに大変な人気の観光地となりました。
また 茨城県大洗町を舞台にした「ガールズ&パンツァー」 (ガルパン)は、もともとアニメファンと人気の高い第二次世界大戦中に登場した戦車と、女の子を組み合わせたユニークな世界観で人気となりました。作品の中に登場するのは、役場などの協力によって忠実に描かれる大洗町の町並みや施設 です。
また 静岡県沼津市を舞台とした「ラブライブ!サンシャイン!!」 は、スクールアイドルの物語ですが、地元でも元々人気のあった水族館である伊豆・三津シーパラダイスなどの観光施設だけでなく、物語本編で頻繁に登場する長井崎中学校も聖地となっています。
また直近では、興行収入240億円を突破したことで大きな話題となった 「君の名は。」で最も有名な場所である四ツ谷の須賀神社前階段なども「聖地巡礼」の人気スポット となっています。
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「聖地」訪れたファンは何をしている?
「聖地」を訪れたファン達は、アニメの舞台となった土地、場所、建物を訪れ、作品の雰囲気を感じたり写真撮影をしたりします。
それだけでなく、せっかく訪れたのだからと、作品とは関連性のない名所も観光します。その地域の食を楽しむこともあるでしょう。
こうしたファン達の行動に目をつけ、地元では「聖地巡礼」のための、「聖地巡礼マップ」の作成を進めたり、アニメのキャラクターが描かれたラッピング電車、地域の名産品と作品のタイアップ、地域限定グッズの発売などに力を入れています。
またファン同士、ファンと地域を結びつけるために交流ノートを設置したり、「聖地巡礼」に訪れたファンに、その作品の背景にある町の魅力をわかりやすく伝える工夫がされています。
この続きから読める内容
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