2020年に向け必ず必要となる受け入れ整備 それは「災害時対応」:国土交通省北陸信越運輸局と新潟市が他に先駆けて災害対策マニュアル作成 各自治体で進む必要な訪日外国人向けの災害対策の整備とは

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訪日外国人が日本を旅行する際に参考にしている情報源は様々です。平成29年1-3月期の訪日外国人の消費動向によると、訪日外国人が日本滞在中に得た旅行情報源で役に立ったものとしては、「インターネット(スマートフォン)」という回答が70.7%と最も高くなっており、次いで「インターネット(パソコン)」(17.6%)、「観光案内所(空港除く)」(17.0%)となっています。しかし持ち歩ける無料の観光ガイドブックも利便性が高く、このガイドブックをさらに活用しようという取り組みも行われています。今回はその先進的事例として、国土交通省北陸信越運輸局と新潟市がインバウンド向けに災害対策マニュアルの整備を行ったケースについてご紹介しましょう。

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国土交通省北陸信越運輸局と新潟市は「避難マニュアル」が付いた観光ガイドを作製

国土交通省北陸信越運輸局と新潟市は、市内の名所や飲食店の紹介などを盛り込んだ観光ガイドと震災時の避難マニュアルを合わせた観光ガイドを作成し、市内の宿泊施設や観光スポットで配布しています。これは狙いとしては通常時は観光ガイドとして携帯してもらい、実際に震災が発生した場合には避難マニュアルとして使ってもらうというものです。このマニュアルはA5カラーで32ページとなり、英語、中国語(簡体、繁体)、韓国語の4種類を計5万部作成。2018年3月下旬から配布を開始しています。

訪日外国人への災害対応の啓蒙が必要とされている

そもそもこうした訪日外国人向けの災害対応マニュアルの必要性が強く叫ばれるようになったのは、2016年4月14日に発生した熊本地震の際に、訪日外国人向けのマニュアルが整備されていなくケースが多く、多くの訪日外国人から「避難指示を受けたが日本語のために理解出来なかった」「母国語のマニュアルを整備して欲しい」という声があがった事にあります。

熊本地震に見る訪日外国人への災害対応

2016年(平成28年)4月14日21時26分頃に発生した熊本地震。熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5、最大震度7の地震で、更に4月16日1時25分頃に、同じく熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.3、最大震度6強の地震が発生しました。現在も余震が続いており、懸命な救助活動が続いています。4/18現在で死者43名にのぼり、今もなお、約9万4千人が避難している状況です。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の皆さまには衷心よりお悔やみを申し上げます。ま...

訪日客の9割が自国語対応の防災アプリを望んでいる…訪日アジア圏観光客は日本人よりも高い防災意識!?意識調査で明らかに

「インドに行くなら、水には注意」「ヨーロッパに行くなら、スリ、ひったくりに気を付けないといけない」。海外旅行に行く際に、そういった話を聞かされた経験のある人は多いのではないでしょうか。自国とは違い、勝手の分からない国外で発生しやすいトラブルは、イメージとして共有されているものです。本当にそれが最も可能性の高いトラブルで、一番注意すべきことなのかというと難しいところですが……。NTTレゾナントは平成29年(2017年)3月9日、各国の訪日外国人観光客などを対象にしたアンケートを行い、防災意識...

こうした災害対応に関する知識は誰もが持っているものではありませんし、こうした知識を観光地で再確認するという人も稀でしょう。その為、災害対応に関する知識、意識をしっかりと観光客にも持ってもらうという意味でも、今回、訪日外国人向けの災害対応マニュアルが整備、配布されたという背景があります。

日本政府の災害時対応とは?

日本政府はこれまでにも様々な災害対応を行っていますが、観光・宿泊施設向けには「自然災害発生時の訪日外国人旅行者への初動対応マニュアル策定ガイドライン」と題した、災害時の初動対応に関するガイドラインの整備を進めており、地震・津波や台風といった日本に多い風水害が一般的ではないことから、こうした災害に対する基本的な知識、避難行動を取る際に、日本人とは異なる対応を行う必要がある、災害発生時のコミュニケーションの取り方などがまとめられています。

また、自治体向けには「訪日外国人旅行者の安全確保のための手引き」を作成し、この中で、訪日外国人旅行者への災害発生時の初動対応体制構築の重要性について、どのような対応をすべきか、具体的な支援方法などを紹介しています。

訪日客の4人に1人 訪日中に地震などの災害に遭うことが判明:インバウンドと防災 東京五輪近づく今 考え始める必要が

1月25日の午前9時から東京都世田谷区、東京消防庁、警視庁などの協力のもと、駒沢オリンピック公園において外国人向けの防災訓練 が開催されました。これは都内在住の外国人に防災知識を身に着けてもらい、東京都において震災にあった際に役立ててもらおうというものです。2020年に訪日外国人4,000万人を目指す上では、いかに訪日外国人を迎えるかという視点だけはなく、日本を訪れた訪日外国人、また日本に居住している訪日外国人が震災にあった際にどういった対策をすれば良いのか? といった知識をつけてもらう事...

外国人旅行者向けプッシュ型情報発信アプリ「Safety tips」

また外国人旅行者向けに、緊急地震速報及び津波警報を英語で通知するプッシュ型情報発信アプリ「Safety tips」の機能拡充も続いています。

訪日外国人観光客への防災インバウンド対策とは。防災備品レンタルサービスが開始&今までの政府の取り組みをおさらい

合同会社Life Droneのプレスリリースによると、同社は訪日外国人観光客向けに防災備品「sonae」のレンタルサービスを開始しました。今までであれば訪日外国人観光客への防災対策は主に政府によって行われてきましたが、今回は民間企業による防災インバウンドへのアプローチ。ホテル、宿などの宿泊施設、また観光施設などの従業員にとっては朗報です。 目次民間企業から防災インバウンド対策へのアプローチ:新サービス「sonae」防災備品をリュックサック1つにこれまでの政府の災害発生時における訪日外国人観...

このアプリは、そもそも平成26年10月から観光庁が提供を開始した外国人旅行者向け災害時情報提供アプリです。英語、日本語、中国語(簡体・繁体)、韓国語の5言語で、日本国内における緊急地震速報、津波警報、気象特別警報、噴火速報をプッシュ型で通知する機能、避難フローチャートの説明、周囲の人とコミュニケーションを取るためのコミュニケーションカードなどがあります。

2017年のアップデートではこれらの情報に加えて、外国人を受入可能な医療機関の情報、熱中症情報、避難所情報などが追加され利便性が高まっています。

訪日客が驚く日本の暑さ 2020年東京オリンピックに向けて進むインバウンド向け熱中症対策とは?

うだるような暑さが特徴の日本の夏ですが、多くの訪日外国人観光客が母国の夏よりも過ごしにくいと感じているようで、タイ、インドネシアなどの熱帯地域出身の外国人に関しても、日本の夏のほうが高温多湿だと感じている人が多いという事が各種の調査で明らかになっています。 こうした日本の暑さについて、2020年の東京オリンピックに向けて訪日外国人観光客向けの暑さ対策、熱中症対策が進んでいます。インバウンド受け入れ環境整備についてより詳しい資料のダウンロードはこちら「翻訳・多言語化」に関する詳しい資料のダウ...

2020年まで引き続き災害に関する情報発信と対策方法の発信が必要

2016年4月に発生した熊本地震では、その後九州への外国人入国数にマイナス影響が発生しましたが、政府として震災発生後にどのような対策を講じていくのかといったマニュアルやアプリの整備を進めていくこと、そしてその情報をしっかり訪日外国人向けに発信していくことが、訪日外国人にとっても安心感に繋がるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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