2018年7月7日午前0時半までに岡山県倉敷市や総社市を流れる小田川が氾濫しました。特に、倉敷市真備町の被害はすさまじく、今も行方不明者の捜索が行われています。
一方で倉敷市は広く豪雨の被害がない地区もあります。観光地として名高い美観地区もそのひとつ。ところが、倉敷での災害とのニュースが先行し風評被害が始まっています。そこで、現地で古民家ゲストハウスを運営する株式会社有鄰の犬養拓代表取締役に、現在の様子を伺いました。
「平成30年7月豪雨」を大きく報じる海外メディア:西日本を中心にインバウンド需要への影響も懸念
2018年7月6日より記録的な大雨「平成30年7月豪雨」が西日本を中心に甚大な被害を出しました。海外メディアもこれに敏感に反応し、この「平成30年7月豪雨」の洪水イメージは多くの国とメディアで大きく報じられました。インバウンド業界にも影響がないとは言い切れません。100名を越す大きな人的被害を出したうえ、屋根を残し一面の泥水に浸ってしまった市街の映像はショッキングなニュースだったのは間違いありません。この報道を見て海外からは「日本旅行に行く予定だが、大丈夫だろうか」といった声もネット上に聞...
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現在の倉敷美観地区の様子とアクセスについて
株式会社有鄰では、運営するゲストハウス、有鄰庵(ゆうりんあん)のツイッターで情報を発信しています。ツイッター上で、現在の倉敷美観地区の写真を見ることができます。観光客の姿がないことを除けば、いつも通りの町並みで被害の影響がないことをお分かりいただけます。
アクセスについては、空路利用でしたら、岡山桃太郎空港から倉敷駅へのバスが運行していますし、新幹線利用ならば、岡山駅から倉敷駅への在来線も運行しています。倉敷駅から美観地区までの道も支障はありません。つまり、倉敷美観地区は今回の「平成30年7月豪雨」の影響をなんらうけていなく、安心してお越しいただける状態です。
訪日外国人は、宿泊客のおよそ3〜4割。年間に50ヶ国ほどから
株式会社有鄰が運営する古民家ゲストハウス、「有鄰庵」は14名まで受け入れ可能です。その他にも、一棟貸しの宿の「バルビゾン」(9名まで受け入れ可)、今年6月にオープンしたばかりの一日一組限定の「暮らしの宿 てまり」(5名まで受け入れ可)も運営しています。
訪日外国人の利用も多く、全宿泊客数の3〜4割程度を占めます。国籍別では、台湾、韓国、中国、フランスからが多くなっていますが、年間を通じて約50ヶ国からのインバウンド宿泊客があります。
小田川の氾濫後、7月8~9日がキャンセルのピーク
7月7日未明に小田川が氾濫し、倉敷市真備町は尋常でない被害を受け、そのニュースが世界中に発信されました。
その翌日、及び翌々日には、株式会社有鄰が運営するゲストハウスの予約取り消しが相次ぎました。OTA利用の予約者に関しては、キャンセルの連絡が一方的にくるだけで、キャンセル理由は不明ですが、今回の豪雨の報道による風評被害であることは明らかでした。
また、電話での取り消し連絡の場合は、スタッフが宿泊可能な旨を説明しました。ですが、すでにスケジュールを変更したあとのため、そのままキャンセルになったケースもありました。7月12日の段階で、40名のキャンセルがでました。宿の規模からすると大きい数字です。
いつも通りの倉敷美観地区を楽しむ宿泊客も
キャンセルになった宿泊客のうち、日本人の割合は8割です。宿泊者のおよそ3〜4割が訪日外国人であることを考えると、日本人のほうがキャンセルする割合は高かったことになります。
電話で問い合わせをして、ゲストハウスが通常通り営業していることがわかると、予定通りに倉敷を訪れる宿泊客もおり、実際に宿泊している顧客は、いつもと変わらない倉敷美観地区を楽しんでいます。
不足しているものはなく、レストランも土産物店も通常営業中
株式会社有鄰が運営するゲストハウス併設のカフェでは、岡山の食材を取り扱っています。取引のある2-3社とは、残念ながら取引がストップしている状態ですが、宿泊客に提供する食材については問題ありません。美観地区の観光にも全く支障はなく、土産物もいつも通り購入することができます。
まとめ
関東地区から出発予定だった手配旅行のツアーで、自粛を理由に中止になったものがあります。また、毎年、倉敷市民が楽しみにしている倉敷天領夏祭りの中止が決定しました。天領夏祭りは、市民がダンスのグループをつくって町を練り歩くというものです。
地元では、被災していない地域の市民だけでも開催したほうがよいという声がありましたが、自粛となった恰好です。自粛をしていては経済がまわりません。また、観光を生業としている倉敷市民も多いですから、早々に風評被害はなくさなくてはなりません。
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