外国人観光客の消費総額都道府県ランキングTOP10|大都市圏と地方都市でのインバウンド対策の違い

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外国人観光客に人気の都道府県や旅行エリアが国ごとに違うのは統計などからはっきりしていますが、観光地で買い物や食事をして発生する消費金額のランキングについてはあまり知られていません。

この記事では、ゴールデンルート以外で潤っている都道府県はないのか?というポイントから観光庁の発表データを調査しました。

日本観光の王道?ゴールデンルートとは

みなさんは日本横断ゴールデンルートという言葉を聞いた事がありますか?今回は訪日旅行客向け日本観光の王道、ゴールデンルートについて解説します。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!訪日ラボに相談してみる目次インバウンドの王道観光ルート「ゴールデンルート」とは?その他インバウンドで人気の観光地まとめ:インバウンドの王道観光ルート「ゴールデンルート」とは?ゴールデンルートとは東京、箱根、富士山、...

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訪日外国人観光客の消費単価が高い都道府県と低い都道府県TOP10

インバウンド旅行消費単価が高い都道府県はどこなのでしょうか?大都市は消費単価が高いところが多く、大都市から日帰りで行ける近県には消費単価が低い都道府県が目立ちます。

観光庁 訪日外国人消費動向調査(平成29年度)より訪日ラボ作成

観光庁 訪日外国人消費動向調査(平成29年度)より訪日ラボ作成

観光庁の「宿泊旅行統計調査」によると、昨年は韓国・香港からの訪日客を中心に、大阪への宿泊が人気でした。その他アジアの国々(中国、香港、台湾、シンガポール、タイ、マレーシア等)の訪日観光客は、東京・大阪・北海道に宿泊することが多く、欧米からの訪日客は、東京に次いで京都に宿泊することが多いとまとめられています。

訪日観光客は大都市に宿泊しがちなため、その近隣県は日帰り旅行に組み込まれ、消費単価が低くなっていると考えられます。奈良県・千葉県・兵庫県・大分県などは隣にある大都市に宿泊を奪われてしまう日帰り観光パターン県とみてよいでしょう。

訪日外国人観光客に人気の旅行タイプとは|都道府県別の訪日客数TOP10

続いて訪日外国人観光客の旅行のタイプに目を転じます。旅行タイプ別に訪日客数をランキングした表を見てみましょう。

観光庁「訪日外国人消費動向調査平成28年の年間推計値」より訪日ラボ作成

観光庁「訪日外国人消費動向調査平成28年の年間推計値」より訪日ラボ作成

団体ツアー・個人旅行向けパッケージ・個別手配旅行とも、上位の都道府県はそれほど大きく変わりません。しかし旅行単価からみると、旅行タイプにより消費単価が大きく異なるため注意が必要です。

観光庁「訪日外国人消費動向調査平成28年の年間推計値」より訪日ラボ作成

観光庁「訪日外国人消費動向調査平成28年の年間推計値」より訪日ラボ作成

訪日中国人観光客のバスツアーの現状と今後の動向:団体から個人へのシフト

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地方誘致のスター県「高知」 実は全国5位のインバウンド消費:訪日外国人流動データを分析してわかったその人気の理由とは?

各都道府県のインバウンドにおいて、訪日外国人による1人あたり消費単価が高い都道府県はどこかご存知ですか?実は、北海道、東京都、埼玉県、沖縄県とインバウンド主要観光地と周辺県に続いて5位にランクインするのが高知県なのです(観光庁「訪日外国人消費動向調査 平成28年度」による)。「訪日外国人は高知で何をしているの?何を買ってるの?」そう思われた方もいるかも知れません。足回りが良いとはいえない四国太平洋側の県に、訪日外国人観光客が惹きつけられ、高い消費単価を払う理由を探りました。インバウンド対策...

本当にインバウンドで潤っている都道府県はどこか?ランキングTOP10は?

観光庁訪日外国人消費動向調査平成28年の年間推計値」に掲載された、都道府県別の訪日客回答数と1人あたり消費単価(つまり客数×単価)をかけあわせ、都道府県ごとの「訪日外国人による消費総額」を推定してみました。この数値は「本当にインバウンドで潤っている都道府県はどこか?」という答えにつながるかも知れません。

訪日客回答数×消費単価 ランキングTOP10

  • 1位 東京都
  • 2位 大阪府
  • 3位 福岡県
  • 4位 北海道
  • 5位 京都府
  • 6位 千葉県
  • 7位 沖縄県
  • 8位 神奈川県
  • 9位 愛知県
  • 10位 大分県

1人当たり消費単価ではワースト3位だった千葉県は上位の6位に入っています。客数ボリュームで消費総額を押し上げたのです。大都市の日帰り観光ルートに入っていて宿泊需要が低い府県(京都府・神奈川県・大分県など)も、のきなみ総消費額ランキングでは上位に入っているのは注目です。

各都道府県別インバウンド消費額を推計してみました:現状ゴールデンルート外、首都圏以外は苦戦の模様

先日国籍別訪問率のヒートマップをご紹介しましたが、それぞれの都道府県で見たときのインバウンド消費額は、現状どうなっているのでしょうか?今回は、観光庁「訪日外国人消費動向調査平成27年の年間値の推計(暦年)」観光庁「宿泊旅行統計調査平成27年1月~12月分(年の確定値)」ジャパンガイド「外国人が興味を持っている都道府県ランキング」の数値を利用して、各都道府県のインバウンド消費額を推計してみました。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウン...

まとめ:大都市圏の訪日観光ルートで低単価の日帰りならボリュームを稼ぎ、地方なら単価の高い「個別手配のこだわり旅行」を誘致するべき

今回のデータからはっきりとしてきたのは、大都市観光ルートに位置する都道府県(いわゆるゴールデンルート)とそれ以外の地方では訪日外国人誘致施策は異なるということです。

大都市観光ルートに位置する都道府県であれば、大都市に宿泊し、大都市を移動のハブとする団体ツアーを効率的にもてなすための施策も必要となってきます。宿泊を伴わない日帰り客を前提にして、アクティビティでいかに稼ぐかを考えるべきでしょう。東京のTDR・大阪のUSJなどは典型的な「団体ツアー+アクティビティ」誘致パターンかも知れません。

ゴールデンルートから外れる地方では「こだわり個人旅行」をしてもらうための「宿泊+アクティビティ」県内周遊パターンを提案することで、客単価を上げる努力が必要です。旅マエ」の外国人に自分たちの魅力を発信していく努力が不可欠といえるでしょう。

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<参考>

訪日ラボセミナーレポートのご紹介&最新版インバウンド情報まとめ

訪日ラボでは、インバウンド対策に課題を抱えるご担当者様向けに、お悩み・課題解決を支援すべく、最新レポートの公開や無料のオンラインセミナーを実施しています。

【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。

本セミナーは大好評につきアーカイブ配信を行っておりますので、ぜひご覧ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント【セミナーレポート】


【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年3月版レポートから、2月〜3月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

インバウンド情報まとめ 2024年3月

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

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詳しくはこちらをご覧ください。
 訪日客向け“相撲エンタメショーホール” 大阪にオープン / 2023年年間宿泊者数 1位は韓国【インバウンド情報まとめ 2024年3月】


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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