白タク(白タクシー)とは国から認可を受けていないドライバーが自家用車で客を運ぶ違法行為です。白タクについては「違法な白タクが訪日外国人向けに商売をして、正規タクシー需要を奪っている」という側面が強調されがちです。
しかし地方では公共交通機関が利用しづらい地域や、タクシーが手配しづらい地域があるのも事実です。「足がない」という理由でたくさんのインバウンドの機会が失われている現状があります。むしろ「秘境・隠れ人気スポット」と呼ばれる観光スポットを訪ねるためには白タクは必要では?という意見もあります。
地方創生の成功に絶対に必要なもの それは「二次交通」の充実:そもそもなぜインバウンドの地方誘致で二次交通が重要なのか?
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催され、これを機に多くの訪日外国人が日本を訪れることが期待されており、政府も訪日外国人旅行者4000万人を目標としているのはご存知の通りです。また、将来的に現在のゴールデンルート中心の観光から、地方部へも多くの訪日外国人を呼び込んで地方創生を行うことが必要 だと考えられており、これについては国土交通省も様々な形で「魅力ある観光地域づくり」を進めています。こうした地方部へも訪日外国人に回遊してもらうために必要だと考えられているのが 二次交通の充...
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なぜ「白タク」は違法なのか?
国から認可を受けていないドライバーが自家用車で客を運ぶ白タク。その名前の由来は認可タクシーのナンバープレートは緑なのに対し、自家用車はナンバープレートが白いからです。
違反に対しては最大で『3年以下の懲役または300万円以下の罰金』という罰則もあります。
白タクの問題点は、
- 運転手がプロドライバーでないため交通事故の危険が高い
- 運転手の身元保証や教育・指導は誰もしてくれないのでトラブル時に問題が大きくなる
- 既存のタクシー業界が存続できない不当な価格競争に巻き込まれる
といった点が挙げられます。
中国版Uber 滴滴出行(ディディチューシン)が2018年春に日本上陸 横行する「白タク」の受け皿となるか
11月30日に、中国版Uberと言える中国の配車サービス最大手、滴滴出行(ディディチューシン) が2018年に日本進出を検討しているということが明らかになりました。これは日本のタクシー会社最大手である第一交通産業(本社:北九州市)との連携によるもので、2018年春にも東京都内でスマートフォンアプリを利用して配車サービスを始めるとされています。このニュースについて詳しく見ていきましょう。インバウンド最大の中国市場は「旅マエ」にアプローチするが重要!おすすめのインバウンド対策についてより詳しい...
違法だが「白タク」を使用したい訪日外国人の事情
認可を受けたタクシーに比べデメリットも多い白タクですが、利用する訪日外国人は後を絶ちません。
そもそも白タクが違法でない国も多いため、違法であるという認識がない可能性もあります。他にも、
- 正規タクシーに比べて価格が安い
- 言葉が通じないタクシー運転手とのコミュニケーションに対する不安
- UBERや滴滴(中国版UBER)のような、完全外国語対応の配車プラットフォームに比べて(日本のタクシーが)使いづらい
といったことがあるようです。
タクシー運転手の外国語教育に力を入れるタクシー会社もありますが、タクシー運転手になる人すべてが外国語でのコミュニケーションや外国人とのやりとりが得意とはいえず、タクシー運転手に2か国語・3か国語対応を求めるのは限界があります。
なぜMKタクシーは訪日客からも愛されるのか:インバウンド需要にこたえて英語・中国語ドライバーを育成
インバウンド業界では、二次交通手段としてタクシーが注目されています。しかしながら、費用が高いため訪日外国人のタクシー利用は6割にとどまっているというデータもあります。一方、費用がかかっても、快適な移動手段を希望する訪日外国人もいます。そのような需要に応えようと英語ドライバーを育成するなどの取り組みをしている「MKタクシー」で知られ、京都に本社を構えるエムケイ株式会社(以下、MKタクシー)にお話を伺いました。インバウンド受け入れ環境整備の資料を無料でダウンロードする「翻訳・多言語化」の資料を...
白タク規制と改正通訳案内士法のダブルパンチで苦悩する通訳案内士たち
運転にくわえて語学力が求められるインバウンド向けのタクシー。
この訪日観光白タク問題で苦悩しているのは、改正通訳案内士法と白タク規制のダブルパンチで苦悩する通訳案内士たちです。
今年2018年1月4日に改正通訳案内士法が施行され、国家資格である通訳案内士の資格を持っていなくても外国人向けに日本の観光案内をすることが出来るようになりました。
もともと超難関試験を突破してきた通訳案内士ですが、この改正通訳案内士法により外国人向けの観光案内が無資格ガイドに解禁されました。
知識豊富な有資格の通訳案内士が差別化を狙って地方の穴場や秘境を案内しようとすると「足がない」という問題に直面します。通訳案内士は外国語観光ガイドとしての国家資格であり、通訳案内士が運転しながら案内すると白タク行為になってしまうのです。
インバウンド担当者なら知らなきゃまずい改正通訳案内士法:なにがどう変わったの?2018年以降
2018年1月4日に改正通訳案内士法が施行されました。インバウンド業界でなにかと話題のこの法案。具体的にはどのようなものなのでしょうか?インバウンド受け入れ環境整備の資料を無料でダウンロードする「翻訳・多言語化」の資料を無料でダウンロードする「多言語サイト制作」の資料を無料でダウンロードする「多言語化表示サービス」の資料を無料でダウンロードする「テレビ電話型通訳サービス」の資料を無料でダウンロードする「訪日外国人向け道案内」の資料を無料でダウンロードする目次改正通訳案内士法とは:国家資格な...
訪日外国人観光客が自らレンタカーを運転するしかない現状
通訳案内士を伴った訪日外国人の個人旅行にタクシー運転手も雇うと費用が2倍かかります。「通訳案内士+運転手」で2席を使ってしまうため、車内の座席数が足りなくなるという指摘もあります。
こうした現状をうけて、訪日外国人が自らレンタカーを借りて運転するというケースも増えています。
「危ないからという理由で白タク行為が禁じられているのに、地元をよく知るガイドが運転を禁じられ、その地を初めての外国人が運転するのは矛盾している。慣れない道を走る車にガイドとして同乗するのも怖い」という指摘もあります。
白タク違法だが需要が高いインバウンド向けタクシー
高い語学力がないと務まらないインバウンド向けのタクシー運転手。強い白タク規制がある日本では、現在の正規タクシーのドライバー達に語学教育を通して早急に語学力を上げてもらうしかないのが現状です。
バスやタクシー業者が少ない地方のインバウンドにおいては、通訳案内士のように地元をよく知り、身元も確かな国家資格者が活躍できないのはもったいないかも知れません。
タクシー大手とUberが強力タッグ!Uberアプリを通じて第一交通のタクシーが配車可能に:2018年はタクシーがインバウンド市場をがらっと変
タクシードライバーの免許を持たない人が自家用車を利用して一般人を有償で目的地まで送り届けるサービスである 「ライドシェアサービス」 。シェアリングエコノミーサービスの普及とともに世界各国で利用者が増加しています。ライドシェアサービスの筆頭が米Uberですが、日本ではライドシェア自体が「白タク行為」にあたるため、参入に苦戦してきました。しかし、ここ最近Uberが日本のタクシー会社と提携が間近に迫っているとのニュースが複数のメディアで報じられています。世界最大の配車サービスUberがいよいよ日...
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<参考>
- 訪日中国人向け「白タク」横行 摘発なぜ難しい 日本経済新聞 2018年8月17日
- 中国人白タク横行も検挙困難…スマホ決済で 数千人登録 毎日新聞2017年8月27日
- 白タクとは|禁じている法律と解禁のメリット・デメリット
- 通訳案内士による信用失墜行為の防止について 観光庁観光地域振興部観光資源課
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