こんにちは!株式会社ボーダレスシティです。
前回の記事では、BtoB市場を活用したインバウンド団体を集客するメリットについてお伝えしましたが、今回はインバウンド団体にアプローチをするために、把握しておくべき「インバウンドツアー団体の繁忙期」について、当社が運営する旅行会社向け飲食店予約システム「団タメ!」の予約データを元にご紹介します。
外国人観光客を効率良くコンスタントに掴む!『BtoBtoC=旅行会社を活用した集客』をインバウンド集客に活用するメリットとは!?
インターネットからの航空券・宿泊予約が手軽にできるようになり、個人手配の旅行者は年々増加しています。一方で、旅行会社を経由して手配される団体旅行には根強いニーズがあり、ここをターゲットに集客を狙うメリットが数多く存在します。旅行会社向け飲食店予約システム「団タメ!」を運営する当社が、インバウンド団体客の予約状況からインバウンド旅行におけるBtoB市場の特徴と、アプローチするメリットをご紹介します。目次効率良くインバウンド客を集客するには、約30%の「団体旅行客」に着眼すべし!インバウンド旅...
連休・長期休暇にピークとなる国内旅行や、各々のタイミングで訪日する個人のインバウンド客と異なり、インバウンド団体ツアーには、時期によって比較的はっきりとした繁忙シーズンが存在します。ピーク時期をしっかり押さえて、インバウンド団体客へのアプローチ対策を取っていきましょう!
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
インバウンド団体へアプローチしやすい時期はいつ!?ツアー繁忙期とその特徴とは!
それでは、実際にインバウンド団体を集客できる時期はいつなのか?インバウンド市場全体に見る訪日旅行の動きと、団体旅行の違いについてご紹介していきたいと思います。
インバウンド市場全体における、渡航時期と旅行客の特徴
まずは訪日旅行客全体の、渡航時期と特徴について見ていきたいと思います。
以下のグラフは、月別での訪日外国人数の推移です。
例年4月、7月、10月と年末年始がやや増える時期であり、全体として緩やかな増減はありますが、ビジネスでの出張渡航がコンスタントにあることなども含め、年間を通して渡航者数の波はそこまで大きくないと言えるのではないかと思います。
また、次のグラフは2017年度に訪日した外国人の国籍別グラフです。
1位が中国で25.6%、2位の韓国が24.9%、3位台湾15.9%となっており、上位3ヶ国だけで全体の66.4%となっています。以下4位香港7.8%、5位タイ3.4%と続いていきますが、その他アジアの11.9%を含めると、インバウンド客全体の約8割がアジア圏からということになります。
インバウンド団体ツアーにおける、渡航時期と旅行客の特徴
続いて、当社サービス「団タメ!」の飲食店予約データから、インバウンド団体客の繁忙期となる時期と特徴について分析していきます。
次のグラフは、2016年~2018年にかけての「団タメ!」におけるインバウンド全体の予約件数を月別に平均して出したグラフになります。
インバウンド団体客の傾向として、はっきりと繁忙期と閑散期があることが見て取れます。
グラフと、団タメ!加盟旅行会社からのヒアリング情報を基に分析すると、3-4月、10-11月、年末年始が団体ツアーのピークになる傾向があり、その目的として「花見」「紅葉」「雪」といった日本の四季に関する観光キーワードが多く聞かれます。
逆に、インバウンド市場全体では増加傾向にある7-8月は、団体ツアーにおいては閑散期となる傾向にあります。要因としては、日本の夏季休暇に合わせて航空券料金が高騰するため、高い価格でのツアー催行があまり実施されないということがあるようです。
また、梅雨の時期においても、天候の悪化を懸念し催行ツアーが減るという傾向にもあります。
一方で、中国をはじめとするアジアの国々においても、7-8月は夏季休暇時期に入る国があるため、航空券が高くても、子どもの休みに合わせて家族旅行をする人たちや、個人旅行客など、いわゆるFIT(Foreign Independent Tour)が増える傾向にあります。
インバウンド団体の繁忙期を把握することで、国内旅行やFIT旅行者で混雑する時期ではなく、閑散期となるタイミングにうまく団体ツアーへアプローチし、まとまった数の旅行客へリーチするといった、効率的な集客を見込んでいくことが可能になります。
リーチする国を拡大・選択したいなら、団体ツアーを活用しよう!
日本までの距離が近く、日本の四季など観光資源に関してや、休暇情報を比較的掴んで動いているアジアの国々と、欧米諸国からのインバウンド客では、訪日の目的やタイミングが異なります。
日本からの距離がある欧米諸国からのインバウンド客は、航空券料金が比較的安い時期を狙ってくるという傾向が強く出ます。4月頃や、10-11月頃に増加傾向にあり、欧米諸国をターゲットにアプローチしていきたい場合は、この時期が適している時期と言えるでしょう。
ターゲットにしたい国が定まっているときや、さらに広範囲のエリアにアプローチを拡大していきたいときには、対象エリアのインバウンド団体客の繁忙期を掴むことで、まとまった人数にリーチしていくことが可能になります!
まとめ:インバウンドツアー団体の繁忙期と特徴を押さえて、安定した集客基盤を築こう!
国内旅行者や個人のインバウンド客の集客だけでは、繁忙期の集客コントロールや国籍のターゲティングをするのに労力を要しますが、インバウンドの団体ツアーを取り込むことで、集客したいシーズンや、比較的空きの生じやすい曜日をうまく使って、安定した集客を見込むことが可能になります。
集客したい国籍や、旅行のピークシーズンを把握することが、効率よくまとまった人数を誘致するためのコツの1つになるのではないかと思います。
インバウンド客へのアプローチについて考える際は、個人旅行客だけでなく、団体ツアーも視野に入れて検討されることをお薦めします!
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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