広告費を即日回収できる:ロクトーナが手がける中国人向けライブコマースの秘訣とは?

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様々なマスメディアで「爆買いは終わった」と報道されていましたが、実際のところ訪日中国人の人数は年々伸び続けており、消費額もインバウンド市場No.1の巨大市場の地位を維持しています。事実、2017年も中国からは735.6万人 も来ており、消費額は 1.7兆円に及んでいます。2018年1月〜9月を見ても訪日外国人の中で訪日中国人が一番多く日本に訪れています。数値から見れば、中国市場はこれからも注目していく必要があることは明らかです。

しかしながら、中国市場は独自のSNSが発達しており、情報が閉鎖的で「どのようにアプローチしたら良いのかわからない」という悩みを抱えているインバウンド担当者が多いのではないでしょうか。

そこで今回は中国人向け越境ライブコマースを実施している株式会社ロクトーナ、代表取締役三重野将大氏と取締役根本光氏に、中国人向け越境ライブコマースの最新事例ライブコマースを活用したインバウンドプロモーションなどをお話しいただきました。

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中国人向け越境ライブコマースを手がける株式会社ロクトーナとは?

−改めて事業についてお聞かせください

株式会社ロクトーナ・代表取締役三重野将大氏
株式会社ロクトーナ・代表取締役三重野将大氏


株式会社ロクトーナ・代表取締役三重野将大氏(以下、三重野氏):

株式会社ロクトーナは、タオバオと言うCtoCオンラインショッピングモールを活用し、百貨店やブランド品を扱っている店舗に実際に訪れ、タオバオ内でライブコマースし販売する事業を行なっています。

株式会社ロクトーナ・取締役根本光氏(以下、根本氏):

そもそもライブコマースとは、タオバオ内の機能の1つである、ライブ配信を行いながら商品を販売していく手法です。たとえば、アパレルのお店にレポーターが訪問し、生中継をしながらお店にある服を試着したり、紹介しながら販売する、といったイメージです。

−ライブコマースのメリットについて教えてください

根本氏:

ライブコマースのメリットは大きく分けて3つあります。

1つは視聴者と会話をしながら商品を説明するので、どのような場所で販売しているどのような商品であっても、安心して視聴者は購入できるということです。例えば、食器売場でアンティークのコップをライブコマースで紹介するとしましょう。タオバオ内のライブ機能にはチャット機能が付いています。そのため、リアルタイムで視聴者から質問が飛んできます。

視聴者からは「コップの裏を見せてほしい」「値段はいくらなのか?」「そのコップと似たようなものは他にないのか?」など様々な質問が来て、ライブ配信を実施しているレポーターは、一つひとつ丁寧に答えていきます。従来のECサイトでは、そこまで細かく質問をしたり、それにリアルタイムで回答することはできませんでした。一方、ライブコマースでは、視聴者は自宅にいながら、百貨店で売っているものから地方のご当地商品まで、日本の様々な商品を吟味できるので、安心して購入する事ができます。

2つ目は、プロモーション活動が同時にできることです。ライブ配信では、店舗の中だけではなく、街の雰囲気や駅から店舗までの道中を映してみたり、生産者や店員へのインタビューをその場で実施したりしています。純粋な商品の紹介だけでなく、地域や売り場の紹介や、商品ができるまでのストーリーの紹介といった、よりコアな情報をご提供しています。

これにより、プロモーションの一環として、最終的には訪日の際にその店舗や街を訪れてもらうことをゴールに活用いただくこともできます。つまり、ライブコマースというのはインバウンドの誘致施策であり、店舗・商品の宣伝といったプロモーション施策を兼ね、かつその場でそのプロモーション費が回収できる販売施策でもあるということです。

3つ目は、「すぐに始められる」ということです。従来の越境ECでは、サイトの構築や物流の確保、中国の法規制の理解、通関手続きから在庫管理まで、様々な障壁がありました。一方で、我々は日本法人として日本で購入して中国へ輸送するという流れになりますので、「売り場と商品さえあれば」いつでもどこでも販売をスタートできます。

物流も確保しており、日本国内にある倉庫まで送っていただければ、その後の配送や通関手続きは全て弊社にて対応します。また、日中双方の法律や条約による輸出入に制限がないものであれば、極端な話を言うと車や不動産、セミナー、旅行など、ライブコマースと直結しなさそうなものでも販売可能です。

株式会社ロクトーナ・取締役根本光氏
株式会社ロクトーナ・取締役根本光氏

即日広告費が回収できるロクトーナのライブコマースとは?事例公開!

−御社にお問い合わせをする企業様は、どんな困りごとを抱えているケースが多いですか?

三重野氏:

先日ワールドビジネスサテライトに取り上げられてから、非常に多くのお問い合わせ頂きました。その中でもお問い合わせを頂くケースは2パターンあります。

1つは、「中国に進出したいけど、何から始めればいいかわからない」というお問い合わせです。新規事業で中国に販売していきたいという企業様が当てはまりますね。

2つ目が、「中国人観光客にはよく売れているものの、その購買行動に再現性がなく、リスクを取ってまで中国進出できない」と悩んでいる企業様ですね。現状、中国人観光客対策を行なっていないものの、なぜか商品が売れてしまっており、何が成功パターンなのか掴めていない企業様も多いです。もっと中国に踏み込んで売上を伸ばしていきたいが、成功パターンがつかめておらず、攻めきれないという課題を抱えていらっしゃるようです。

そこで、弊社のライブコマースをご活用いただきたいと思っています。例えば、実際に中国人の方々の反応をダイレクトに見ながら販売できることから、テストマーケティングとして活用されている企業様も数多くいらっしゃいます。ライブコマースであれば、その場で売上に直結するため、無駄なマーケティング費用がかかりません。むしろ、その日のうちに広告費が回収できます。

−全くのゼロから150万円を売り上げた事例があるとお伺いしていますが

三重野氏:

あります。あるジュエリー店ですが、そもそも今まで、国内向けEC店舗しかなく、中国人向けに一度も販売したことがありませんでした。そのジュエリー店が銀座のポップストアに出展をすることが決まり、そこでライブコマースを実施した所、150万円の売上を出すことに成功しました。他にも、別の業態では、おむつをデイリーで30万円分販売するなど、数多くの事例が溜まってきています。

−なぜ、ここまでタオバオライブコマースで販売ができるのでしょうか?

タオバオのアプリを見せながら説明する根本氏
タオバオのアプリを見せながら説明する根本氏

根本氏:

そもそも中国では偽物が多く出回っていたこともあり、日本の店頭で売られている商品への安心感をより強く持っています。そのため、日本の良い商品を購入したいという意思が強いユーザーが数多く集まっているからだと考えます。

一般的なライブコマースだと、インフルエンサーの方々が、商品を紹介して販売をします。つまり、インフルエンサーのファンが、商品の購入をします。そのため、ライブコマースを行うインフルエンサーの属性と商品がマッチしないと、よい成果が出ません。さらに、インフルエンサーには興味あるけど、紹介している商品には興味がない、というケースも数多くあります。

また、アリババグループは政府も絡む巨大企業であり、タオバオは他のプレイヤーを寄せ付けないほど圧倒的に人が集まる場になっています。その35兆円規模(2015年時点)の中にあって現在最も推進されているライブコマース機能は、年々市場規模を増し、昨年約6,200億円規模だったものが今年は10〜20倍になる見込みとのことで、タオバオの売上の約1/3の規模への成長が期待されています。

−モノを販売するだけではないライブコマースの活用法もありますか?

三重野氏:

動物と触れ合えるカフェからの依頼事例があります。販売するものはないものの、カフェをライブ中継して、プロモーションを行ってほしいという要望がありました。日本の商品に興味があるということは、訪日にも興味があるとも言えるので、ライブ配信を活用し、プロモーションもできます。

地方創生にも貢献していきたい:ロクトーナの今後の展望とは?

−今後の展望を教えてください

三重野氏:

地方創生にも貢献していきたいと考えています。ライブコマースを活用すれば、地方に眠る良いものをプロモーションし、販売できます。さらに、ライブ配信であれば、商品を販売するだけではなく、その周りの風景や特色もリアルタイムで伝えられます。例えば、地方の商店街に訪れて、その商店街でしか買えない郷土品を紹介するだけに留まらず、商店街の魅力・街の魅力を伝えられるのです。すると、訪日中国人が訪れ、消費額も増え、地方にお金が落ちるようになり地方創生に貢献できると考えています。

それと、来年度から変わる中国の法改正を踏まえて、ライブコマースを通じて日本企業の支援を加速させていきたいと思っています。

法改正について語る三重野氏
法改正について語る三重野氏

中国の法改正とは、ここでお話すると長くなってしまうため、平たくまとめると、関税などの規制が厳しくなり、今までグレーだったことができなくなるということです。つまり、今まで個人でタオバオのアカウントをとり、関税などをごまかして販売をしていた方々などは、淘汰されていきます。

しかし、越境ECに参入できなくなる、ということではありません。なぜならば、規制が厳しくなったからと言って、事業者側が行うことは、許可書をちゃんと取る、関税を正しく収めるなど当たり前のことです。だからこそ、正しく活動し、今まで通り運営をしているのであれば問題ありません。弊社でも今まで通り、ライブコマースを実施していくことは変わりません。

法改正があったからと言って、事業が全くできなくなるということではなく、正しく運営しないと淘汰されてしまうということです。法改正だけが先行してしまい、参入ができなくなるというマイナスのイメージが流れてしまっていることも多く……

そのため、機会損失をしいられる企業様もいらっしゃるので、法改正についての知識を正しく伝え、我々は企業様の支援を続けていきたいです。だからこそ、ライブコマースを行なってみたいという企業様がいたら、気軽にご連絡ください。


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2023年年間の訪日外客数は2,500万人を突破。外国人消費額は5兆円で、過去最高額となっています。また、2024年1月の訪日外客数が268万8100人となり、2019年1月(268万9339人)とほぼ同数となったと発表され、今後さらなる伸びが見込まれます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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