「インアウトバウンド仙台・松島」はこのほど、インバウンドの富裕層向けの体験コンテンツとして、仙台空港を出発するヘリコプター運航サービスの発売を開始しました。今後訪日旅行の需要拡大が見込まれる富裕層をターゲットに、東北の周遊型観光の促進を目指す新たな取り組みとして、注目が集まる本事業について見ていきます。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
インバウンド向けの新たな体験コンテンツとして"ヘリコプター"を活用
「インアウトバウンド仙台・松島」は、宮城県岩沼市の東北エアサービスのヘリコプターの機体を活用し、仙台空港〜むつ市間の移動サービスならびに、松島湾などの上空を遊覧し仙台空港に戻る周遊型観光サービスを提供します。定員は5人とし、周遊型観光サービスには外国人通訳ガイドが1人同乗するといった仕組みです。
目的地やコースは利用客の要望に応じてアレンジが可能となっており、料金は距離や飛行時間によって変動します。利用日の1ヶ月前までにウェブサイト等で予約を受け付け、年間50〜60回の利用が見込まれます。より柔軟なスケジュールやルートで、思い思いの時間を過ごせる当サービスは、より充実した体験コンテンツとして、訪日客からの注目が期待されるでしょう。
インバウンドの富裕層に向けた体験コンテンツの充実化
近年世界の超富裕層たちの間で、数ヶ月におよぶラグジュアリーな長期旅行の人気の高まりが顕著です。Business Insiderが発表した「2019年にビリオネアが数多く訪れる国トップ15」において、日本は第2位にランクインしたことから、今後さらに多くの富裕層が日本を訪れることが期待されます。
2019年世界の「大金持ち」が旅行したい国ランキング 日本は第2位にランクイン!
2019年3月16日、ビジネスインサイダー紙が富裕層向け旅行会社「オリジナル・トラベル」と協力し調査した、2019年に数多くのビリオネアが訪れる国のTOP15を発表しました。本ランキングで、日本は第2位にランクインしており、富裕層の訪日旅行への関心の高まりが伺える結果となっています。今回は、日本がビリオネアの旅行先として注目されている理由やポイントをふまえ、今ビリオネアに人気の訪日旅行先と、インバウンドの超富裕層誘致で今後期待される効果について見ていきましょう。目次世界中のビリオネアが注目...
日本がランクインした理由の1つとして、豪華列車・クルーズトレインが紹介されました。JR東日本・西日本・九州がそれぞれ提供している豪華列車の旅は、交通手段としてだけでなく乗車中にラグジュアリーな体験もできるという点が大きな魅力です。訪日客全般においてコト消費の需要が高まっていますが、富裕層も例外ではなく、ヘリコプターで東北の絶景を眺め周遊する本体験コンテンツも高い満足度が期待されます。
1機の料金は、移動が1時間40分で106万円、周遊型観光が1時間で75万円となっています。非常に高価な体験となりますが、「訪日客の富裕層は1回の滞在で200万円以上を使うと言われていることから、高価値高単価のツアーに需要はある」とインアウトバウンド社の西谷雷佐社長は述べました。
空の体験コンテンツから東北の周遊観光を促進
ヘリコプターを利用し上空から東北の街を眺められる本サービスは、東北地方における周遊観光の促進が期待されます。東北では二次交通の発達に課題を抱えているのが現状ですが、本サービスでは利用者の要望に応じて柔軟に旅程を組むことも可能なのが魅力的です。ツアーコースとしては、現在以下の4つのプランをウェブサイト上で公開しています。
- 松島・仙台・蔵王上空のパノラマツアー:所要時間60分/料金75万円
- 仙台・蔵王・白石城・小川原湖上空のお花見ツアー:所要時間55分/70万円
- 栗駒山上空からの紅葉満喫ツアー:所要時間75分/90万円
- オーダーメイドツアー:所要時間や料金、旅程まで応相談
まとめ:インバウンドの富裕層に東北の魅力を発信!
ヘリコプターを活用し東北の魅力を空から堪能する、新たな体験コンテンツの動向に今後も注目が集まります。現在訪日旅行の人気が高まりつつある世界の富裕層たちを惹きつけ、インバウンドの地方誘客促進が期待されるでしょう。満足度の高い体験コンテンツの提供は、口コミによるさらなるインバウンド誘客やリピーターの獲得にも効果的と言えます。
<参考>
・河北新報:松島上空ゆうゆう遊覧 訪日富裕層向けに新サービス 1時間75万円から
・BUSINESS INSIDER:These are the 15 hottest destinations billionaires are traveling to in 2019
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
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- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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