中国動画サイト5選!Youkuなど無料動画サービス・日本のドラマも見られる?有料会員数やYouTuber起用した例を解説

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中国人の生活にスマホでの動画視聴は欠かせません。地下鉄の中や仕事の休憩時間に、スマホから動画コンテンツを視聴する姿もよく見られます。

こうしたトレンドを背景に、近年インバウンド対策で注目されているのが中国動画サイトを利用した海外へのプロモーションです。

無料で見られるコンテンツも数多くあり、ネットユーザーが楽しむ娯楽として、重要な地位を占めています。

中国では政府によるインターネットサービスに対する規制が存在し、YouTubeなど世界で展開しているサービスへのアクセスができません。その結果、中国国内では独自の動画サイトが普及しています。

今回の記事では中国の動画サイトや、こうしたサイトを利用したインバウンドプロモーションは実際に効果があるのかどうかについて、プロモーション活用例と合わせて解説します。

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中国では動画の配信サイトが人気

近年インバウンド市場に限らず、企業の商品宣伝や広報といった分野で注目されているのが、動画を利用したプロモーションです。

多くの中国人インターネットユーザーにとって、動画視聴は生活に欠かせない娯楽となっています。

動画コンテンツを通じた魅力の訴求は中国社会に対して大きな効果を発揮してくれると考えられます。

中国動画サイトはなぜマーケティングに有効?

中国の人気動画サイトには数億人規模のマンスリーアクティブユーザーがおり、動画広告は多くの視聴者に見られることが期待できます。

観光地や商品に対する認知度が上がれば、視聴者やその周囲で実際に訪れてみたり商品を購入してみたりする人も現れます。

こうして実際に観光した旅行客や商品を体験した消費者は、SNSでその感想を口コミ投稿する場合も少なくありません。この場合、口コミを通じて、動画で訴求した商品の魅力がさらに多くの見込み顧客に伝わるということになります。

動画コンテンツの特徴

動画は視覚や聴覚に訴えかけることができるコンテンツです。インパクトのある動画コンテンツを公開することができれば、見た人の記憶に残りやすく、購買や旅行といった行動につながることも期待できます。

その他の形式のコンテンツよりも、プロモーションの効果が高い場合もあるでしょう。

中国の動画配信サイト・アプリ完全まとめ

中国国内ではYouTubeなどのサービスが制限されているため、さまざまな動画配信サービスや動画をアップロードしたりユーザーのアップロードした動画を楽しむ動画共有サービスが独自に発展しています。 そのため中国人へのアプローチをするためには、それら活用することが求められます。 ここでは、中国の動画配信・共有サービスの種類とインバウンドアプリを紹介し、それらを使ってプロモーションやPRを展開する方法について紹介します。 インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコ...


中国動画サイト5選

では実際に中国ではどのような動画サイトが多く利用されているのでしょうか。2019年現在、中国で主要な動画サイトを紹介します。

ドラマ、映画、アニメ、バラエティ、ドキュメンタリーなどを配信しています。無料のものも多くあり、日本のインターネット環境でも視聴できます。

ただし、版権の関係で日本では再生できないコンテンツも含まれます。PCを設定して中国国内のインターネット回線を使っている状態にすれば、すべての作品が視聴できるようになります。

1. iQIYI(愛奇芸・爱奇艺/アイチーイー)

iQIYI(愛奇芸・爱奇艺/アイチーイー)は中国3大動画サイトの1つです。中国の3大IT企業「BAT」のBである百度(バイドゥ)傘下の企業により運営されています。

2018年6月のマンスリーアクティブユーザー数(MAU)は5.27億人、2020年第一四半期には5.72億人となりました。

オリジナルの動画作品の多さが特徴です。日本のドラマなど映像作品も視聴できます。

iQIYIで「日本ドラマ」を検索した結果、東京ラブストーリーなどの作品が並ぶ
▲[iQIYIで「日本ドラマ」を検索した結果]:編集部スクリーンショット

iQIYI:https://www.iqiyi.com/

2. Youku(優酷・优酷/ヨウクー)

Youku(优酷・優酷/ヨウクー)は、2006年創業と動画サイトの中でも老舗の部類で、今もなお中国で人気の動画サイトです。「酷」の字は英単語の”cool”を意味します。

運営企業のYoukuは、2012年に後述のTudou(土豆/トゥドウ)を運営するTudouと合併しました。その後は中国の3大IT企業「BAT」のAであるアリババの買収により現在はアリババ傘下となっています。

2018年6月のMAUは4.93億人、2020年第一四半期では3.82億人です。

中国版YouTubeと言われることもありますが、YouTubeと異なり、アップロードする動画コンテンツには時間の上限がありません。

YouKuのトップページ。動画コンテンツが複数並ぶ。
▲[Youkuのトップページ]:編集部スクリーンショット

Youku:https://www.youku.com/

3. Tencent Video(騰訊視頻・腾讯视频/テンセントビデオ)

テンセントビデオ(騰訊視頻・腾讯视频)は中国を代表するIT企業であるテンセント(騰訊/Tencent)が運営する動画配信サイトです。

2011年にサービスを開始しており、現在、中国三大動画サイトとして「iQIYI」「Youku」と並び認知されています。

2020年第一四半期のMAUは5.36億人です。公式発表によれば、インターネット上の全プラットフォームでの視聴人数は一日当たり2億人となっています。

同社の発表によれば、2018年6月の有料会員数は7,400万人でしたが、2018年末には8,900万人となり、2019年には1億を突破しました。

2020年初めに起こった新型コロナウイルスの流行による「在宅経済」の拡大で、3月31日までの時点で同ユーザー数が1.12億人に達したことが公表されています。

動画視聴サイトのテンセントビデオのトップページ
▲[Tencent Video(テンセントビデオ)のトップページ]:編集部スクリーンショット

テンセントビデオ:https://v.qq.com/channel/choice

4. Tudou(土豆/トゥドウ)

Tudou(土豆/トゥドウ)は、Youku(優酷・优酷/ヨウクー)と同じくヨウクトゥードウ(Youku Tudou )が運営する中国の有名動画サイトです。

2005年創業と中国の動画サイトの黎明期から存在する老舗サービスです。2017年からはショートムービーに注力する方針を固め、各種ショートムービーサービスとしのぎを削っています。

中国で長く親しまれている動画サイトでもあり、中国国内で動画配信・閲覧ツールとして広く普及しています。

動画とショートムービーの視聴と投稿ができるサイト、トゥドウのトップページ
▲[Tudouのトップページ]:編集部スクリーンショット

Tudou:https://www.tudou.com/

5. bilibili(嗶哩嗶哩・哔哩哔哩/ビリビリ動画)

bilibili(嗶哩嗶哩・哔哩哔哩/ビリビリ動画)は「中国版にニコニコ動画」とも呼ばれ、アニメやゲームに関するコンテンツが多く集まっています。若年層を中心に「オタク」に人気です。

ユーザー数は7,180万人であり、中国でトップクラスの中国動画サイトのMAUには及びませんが、アニメファンはじめとする「オタク」と日本に関心の高い層はリンクするため、訪日旅行に関する情報への反応は良いと考えられます。

bilibiliのトップページ。投稿された動画コンテンツが並ぶ。
▲[bilibiliのトップページ]:編集部スクリーンショット

bilibili:https://www.bilibili.com/

6. その他:ショートムービーメインのサービスも台頭

以上の他にも中国で有名な動画サイトはいくつもあります。基本的に大手インターネット企業は動画サービスを展開しています。例えばWeiboで知られるsina社による新浪視頻も著名な動画サイトです。

ポータルサイト運営大手のSOHU(搜狐)の動画サイトにはtv.sohu (搜狐視頻/ソーフーTV)があります。

動画サイトの黎明期からサービスを開始していた56.com・56網(我楽網・我乐网)も現在、SOHU(搜狐)の動画配信部門のサービスの一つとなっています。

また「中国版ニコニコ動画」のビリビリの強豪にはAcFunという動画サイトが存在します。

さらに近年、現地の動画サービスで超人気カテゴリとなっているのがショートムービーサービスです。TikTok(ティックトック)・Douyin(抖音/ドウイン)や、快手Kuaishou、テンセントが展開するショートムービーサービスWeishi(微視・微视/ウェイシー)があります。短時間の動画を撮影・編集しアップできます。

【事例】中国動画サイトを活用したインバウンド集客

中国で人気の動画サイトについて見てきましたが、こうした中国の動画サイトを活用したインバウンド集客の事例にはどのようなものがあるのでしょうか。

実際に中国の動画サイトを使ったインバウンド対策の事例について紹介します。

1. 中国で人気の木村拓哉を起用!西武・そごうのインバウンド向けPR動画

西武・そごうではインバウンド向けのPR動画として、中国で人気の木村拓哉を起用して動画コンテンツを作成しました。

このコンテンツを、中国語圏の主要動画サイトをはじめ、SNSや中国広州の空港、中国語圏の実店舗などで公開しました。

タイトルや動画本編に中国語を使うといった工夫を行い、中国語圏からの集客を狙っています。

西武・そごう、高島屋、阪急・近鉄・大丸松坂屋の動画を利用した中国語圏へのプロモーション実例は以下の記事にて詳しく紹介しています。

百貨店・デパートの動画・コンテンツ制作に関するインバウンド対策事例集

百貨店・デパートはどうやって動画・コンテンツ制作をインバウンドに活用すべきなのでしょうか?「中国で人気の木村拓哉を起用してイメージアップ/西武・そごうのインバウンド向けPR動画」など、各社・各団体の先行事例を集めてみました。


2. YouTubeチャンネルのコンテンツも中国向け展開が可能:Ryuuu TV

「Ryuuu TV」は男女のカップルが、中国語で日本食や観光地情報などの日本の情報を発信するYouTubeチャンネルです。中国語圏で人気を博しています。

チャンネル登録者数は72万人(2017.9月現在)を超え、台湾・香港へ発信するインフルエンサーとして国内No.1の実力を誇っています。

Ryuuu TVはYouTubeだけでなく中国大手動画サイト(Youku, iQIYI, テンセントビデオ,Tudou,tv.sohu, bilibiliでもこうした動画コンテンツを配信し、注目を集めています。

Ryuuu TVの実際の動画コンテンツや出演者の経歴については、こちらの記事で紹介しています。

中国語で日本を紹介するユーチューバーRyuuu TVによる、台湾メディアJapan

台湾・香港への発信力No.1 ユーチューバー!! [BREAKER] 中国語圏に向けて日本の様々な情報を発信し、台湾・香港を中心に人気を獲得し、同地域で最も影響力のあるユーチューバー「Ryuuu TV」毎月10万部を発行する台湾最大規模の日本旅行専門月刊誌「Japan Walker」とのYouTube×雑誌による日本紹介コラボレーションの第6弾を公開した。 今回はすしざんまい新橋店に伺い、日本のお寿司屋さんの様子と注文の仕方を伝えるというテーマで撮影を敢行。 その中でお寿司屋さん...

YouTubeもTwitterもFacebookも使えない、中国の特殊なネット事情

海外の動画サイトで動画コンテンツを用いたプロモーション施策を行う際には、広告を出稿する先の動画サイトがターゲットとする国でどれくらい使われているかということです。

YouTubeは日本人にとって、そして他の多くの国で言わずと知れた動画配信プラットフォームです。しかし中国ではYouTubeへのアクセスが制限されており、実質中国人はYouTubeのコンテンツを視聴できません。

つまり、YouTube上に中国向けプロモーションコンテンツを配信しても、中国現地での認知度の向上や購買や集客といった効果はほとんど期待できません。

政府によるネット規制で利用できるサービスに制限

中国で閲覧できないウェブサイトはYouTubeに限りません。中国国内のインターネット回線には中国政府の厳しいネット規制が敷かれており、YouTubeやTwitter、Facebookといった中国国外の企業が運用するインターネットを利用したサービスは多くの場合使えません

こうしたサービスにとって代わって、中国国内では中国企業が類似のサービスを展開しています。中国国内の中国人に向けたプロモーション施策を検討、実行する場合には、こうした中国製のインターネットサービスを利用する必要があります。

中国でインバウンド需要を狙ってプロモーションを行う際には、中国以外の国とは異なる施策が求められるということを覚えておくべきでしょう。

中国動画サイトを中国へのプロモーションに活用

中国の動画サイトの視聴の仕方や、主要な動画サイト、インバウンド対策における動画サイト活用事例などを紹介してきました。

動画コンテンツは視聴者にわかりやすく、たくさんの情報量を届けることができます。動画サイトをうまく活用することで大きなプロモーション効果が得られるはずです。

中国でメジャーな動画サイトについて理解し、中国向けのプロモーションの際に自社のターゲットに訴求できる動画サイトを利用することで、訪日中国人旅行客の集客や需要拡大につなげることも可能となるでしょう。

<参照>

视频行业数据分析:2019年10月腾讯视频平台APP活跃人数为42994.5万人

腾讯视频发布2019年度指数报告 付费会员规模人数突破1亿

长短视频齐发力,腾讯视频付费用户规模达到1.12亿!

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【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。

本セミナーは大好評につきアーカイブ配信を行っておりますので、ぜひご覧ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント【セミナーレポート】


【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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