※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年延期され、開会式は2021年7月23日(金)、閉会式は2021年8月8日(日)となりました。
2020年7月の東京オリンピック開催まで、もうすぐ1年となります。国内ではNHKの「NHK東京2020オリンピック・パラリンピック放送スペシャルナビゲーター」にタレントの嵐が就任することが発表され、ますます注目を集めていくことになりそうです。
インバウンド業界では、開催に合わせて訪日外国人がこれまでにないほど増えることも考えられます。滞在時の旅行消費や、帰国後の口コミ効果によるインバウンド観光客の増大などポジティブな経済効果に期待が高まります。
ただし、オリンピックの開催はメリットばかりではありません。国土交通省は5月29日に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会での駐車場対策を検討すると発表しています。開催期間中は、交通機関の混乱や宿泊施設の不足など、さまざまな課題が発生すると考えられます。
そこでこの記事では、過去のオリンピックの事例から、東京オリンピックに向けたインバウンド対策について解説していきます。
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2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて日本が抱える3つの課題
現在、日本がインバウンドにおいて抱えている課題とは何なのでしょうか。詳しく解説していきます。
1. 交通機関の混乱
東京オリンピックの開催期間中は、選手、スタッフ、観光客などを含め、約1,000万人が東京を訪れると言われています。
特に電車の混雑はかなり酷くなることが予想され、新宿駅は通常の2倍・四ツ谷や新木場は3倍もの乗客であふれるとの予測もあります。
2. 宿泊施設の不足
オリンピック期間中の宿泊者は約26万人が見込まれ、そこから割り出される必要客室数は約170万室と言われています。オリンピックは17日間あるため1日に約10万室が必要であり、東京で1万室が不足するというデータが出ています。一方、近隣県も含めれば約20万室が供給可能であるとする主張もあります。
単に不足するということ自体が問題なだけでなく、オリンピックに向けて建てた宿泊施設がオリンピック後も運営していけるのか、できないとすればどのように活用していくべきなのかといった問題もあります。
3. 多言語対応
多言語対応は近年かなり進んできているものの、一般の飲食店などでは英語や中国語への対応も行われていないというのが現状です。
平昌オリンピックではボランティアスタッフの多くが韓国語しか話すことができず、外国人客とコミュニケーションを取れないという問題が発生していました。東京オリンピックでも多くのボランティアスタッフを募っているので、同じような問題が起こると考えられます。
過去3つのオリンピック事例・政策から得る成功へのヒント
では、過去のオリンピックで行われていたインバウンド対策事例から、東京オリンピックでの課題を解決するヒントを探っていきます。
1. ロンドンはオリンピックの「遺産」を活かし持続可能な街づくりへ
「オリンピックレガシー」という言葉があります。レガシーとは「遺産」という意味で、オリンピックのために建設した施設などをどのように後世へ引き継いでいくかという議論の中で使われる言葉です。日本でも東京オリンピックに向けて競技場や宿泊施設等が新たにオープンしているので、それらを「レガシー」としてどう活用していくかが問われています。
ロンドンオリンピックの舞台となったイーストロンドンのストラットフォード地区は、以前「巨大なゴミ捨て場」と呼ばれていました。2005年のロンドン五輪開催決定を機に、この地区をロンドンの「レガシー」として引き継いでいくために再開発が開始されました。2012年のオリンピックメイン会場として整備された後も、長期的なビジョンのもと、新しい街づくりのプロジェクトが進められています。
このプロジェクトでは、新たにIT産業や教育機関が誘致されたほか、住宅地区が整備され、巨大なショッピングモールが新設されました。ホテルの誘致も積極的に行われ、MICEを含めた観光素材の開発も進められています。
この続きから読める内容
- 2. バルセロナは戦略的な取り組みで観光都市として発展
- 3. シドニーの観光客はオリンピック後も増加せず。なぜ?
- 各企業ができる3つのインバウンド対策とは?
- 1. テレワーク・時差Bizの適用
- 2. 多言語対応
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