46億円を稼ぎ出した南宮城のインバウンド誘客の手法を一挙解説!二次交通整備3つの事例・多言語化・プロモーション・研修・体験型コンテンツの提供

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宮城インバウンドDMOは、平成30年度の活動実績として、南宮城におけるインバウンド誘客の経済効果が46億円インバウンド誘客数・宿泊数・経済効果全てにおいて、前年比約20%増となったことを発表しました。

宮城インバウンドDMOが平成30年度に実施してきた活動と具体的な効果をふまえ、インバウンド地方誘客の実態について見ていきましょう。



【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】

会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。

南宮城のインバウンド旅行消費額は前年比8億円増!?

平成30年度に、宮城インバウンドDMOが直接誘客したインバウンド宿泊者数は、前年比121%を記録しました。

特に教育旅行での誘客が顕著となっており、南宮城の温泉地をはじめ、蔵王キツネ村や岩沼市・山元町のいちご狩りなどの体験スポットが人気です。

平成30年度の訪日外国人観光客の旅行消費額の試算は、前年比約8億円増とされています。宮城インバウンドDMOが、直接コーディネートして誘客した訪日客数は、3,455人泊です。

宮城インバウンドDMOは、海外に向けたプロモーションだけでなく、国内や地域に向けた活動も担っています。海外に対しては、ウェブアンケートなどを用いたターゲット市場のニーズを調査、南宮城の認知拡大に向けた広告を含むプロモーション事業、現地の商談会参加や直接営業活動、ファムトリップの催行を実施しました。

地域に対しては、インバウンドの受け入れ態勢強化に向けた研修やセミナープラットフォームの構築などに取り組みます。

地域の魅力を発信する体験コンテンツの開発から、インバウンドの旅行消費拡大とリピーター増加を目指しました。

仙台から南宮城へタクシーによる外国人送客事業、3つの取り組み

2019年2月、宮城インバウンドDMOと仙台中央タクシーは、訪日外国人観光客を対象に、仙台市内から南宮城への交通アクセスの利便性向上に向けた取り組みを開始しました。訪日客の南宮城における二次交通の課題解決を目指し、3つの取り組みを実施しています。

1. Uberの利用促進で交通手段の充実化へ

世界的に利用されている配車決済サービス「Uber」の仙台市内での利用促進に向けたプロモーションを、台湾市場をターゲットに実施しました。

事前にスマートフォン上で配車と決済を完了できることから、言語の問題も解消しキャッシュレスでスムーズに利用できるサービスとして、外国人観光客にも人気です。

宮城インバウンドDMOと仙台中央タクシーは共同で、インバウンド向けの東北観光メディア「 Tohoku365」上でUberの多言語ウェブページを作成し、YouTubeプロモーション動画も公開しました。台湾向けのプロモーションとしては、プレスリリースの作成と台湾インフルエンサーを起用し紹介記事の作成と拡散を実施しています。

2. 定額タクシーで訪日客を南宮城へ誘致

仙台市内から南宮城の観光地に向けた定額タクシーサービスを検討中です。

通常、訪日外国人観光客タクシーを利用する際はメーター制のため、乗車前にタクシー料金がわからない点や、ドライバーとのコミュニケーションの問題が懸念されます。

料金システムや外国語対応の課題を解決すべく、訪日客がスムーズに仙台市内から南宮城へ移動できる環境を整え、さらなるインバウンド誘客を目指す狙いです。

3. 南宮城スキー場へのタクシー商品をPR

2019年1月より、仙台中央タクシーは、台湾香港訪日外国人観光客をメインターゲットとし、南宮城のスキー場「あるすみかわスノーパーク」への専用タクシー商品の発売を開始しました。

台湾インフルエンサーを起用したプロモーションを実施し、スキー場情報や予約決済サービスを提供する「WAmazing snow」上にて販売を強化をしています。

インバウンド向け「宮城県観光ガイド検索サイト」をオープン

▲Miyagi Tour Guide Search
▲Miyagi Tour Guide Search

2019年3月、宮城インバウンドDMOは、宮城県の観光地を外国語で案内できるガイドを検索し、直接問い合わせができるプラットフォーム宮城県観光ガイド検索サイト(Miyagi Tour Guide Search)」をオープンしました。

宮城県の観光に特化したガイドを検索できるシステムで、対応言語は日本語・英語スペイン語・中国語・韓国語タイ語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・その他の10項目から選べます。

対応エリアや得意分野などでフィルターをかけることも可能です。

近年東北を訪れる訪日外国人観光客が増加している一方で、外国語でガイドできる人材が不足している点が大きな課題でした。しかし実際には外国語でガイドができる人材が宮城県内に一定層いると判明したことから、ガイドとユーザーのマッチングを促進する、ウェブ上のプラットフォーム構築が効果的と考えました。

訪日客にとっては宮城県の知られざる魅力に触れるチャンスが増え、リピーター獲得が期待されるでしょう。ガイドはビジネスチャンスを広げる機会となり、多くの訪日客が宮城を訪れることで、旅行消費拡大ならびに地域経済の活性化を目指します。

インバウンド受け入れ態勢強化でさらなる地方誘客促進へ

南宮城における平成30年度のインバウンド対策では、海外へ地域の魅力をプロモーションすることはもちろん、地域の受け入れ態勢強化に向けた取り組みも同時に実施しました。

定番の観光スポットのみならず、さらに幅広い南宮城の魅力に触れてもらうための交通手段の利便性向上や、宮城県に特化した外国語ガイドとのマッチングサービスにも取り組んでいます。

引き続き東北インバウンド誘致の課題の1つ、二次交通の整備にも取り組む、宮城県の今後のインバウンド動向にも注目です。



<参考>

・PR TIMES:平成30年南宮城地域インバウンド誘客経済効果46億円!

・PR TIMES:宮城県南インバウンド交通受入環境整備を加速化!

・PR TIMES:インバウンド旅行者に対応できるガイド人材検索サービス「宮城県観光ガイド検索サイト(Miyagi Tour Guide Search)」オープンのお知らせ

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

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宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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