2020年東京オリンピックの主な会場 | メインスタジアムの設計・ヘリテッジゾーンの会場4つ・ベイゾーンの会場4つを解説

2020年のオリンピック開催が日一日と近づいてきます。

7月から始まる聖火ランナーの都道府県枠の公募に先駆けて、今月からスポンサー企業枠のランナーの募集が始まります。聖火ランナーに申し込めるチャンスは、スポンサーの4社と都道府県にそれぞれ1回ずつの計5回となります。熱い思いを持った応募者の悲喜こもごものエピソードが生まれることでしょう。

この記事では、2020年に開催される第32回オリンピック大会(以下、東京オリンピック)の主な会場を紹介していきます。


2020東京オリンピックに使われる会場は全部で42か所

東京オリンピックの開催日程は2020年7月24日(金)〜8月9日(日)、東京パラリンピックは同年8月25日(火)〜9月6日(日)です。合わせて55の競技で、世界中の選手が熱い試合を繰り広げます。

会場は東京とその他の地域と合わせて、全部で42か所が予定されています。東京以外の地域は、神奈川、埼玉、千葉、静岡、茨城、宮城、福島、北海道です。

7月24日(金)には、JR千駄ヶ谷駅とJR信濃町駅の間に位置するオリンピックスタジアム(新国立競技場)を会場に、平和・共生・復興・未来のコンセプトに基づくオリンピック開会式が挙行される予定です。

実は、オリンピック大会の招致当初、東京は「コンパクトな五輪」というコンセプトを掲げていました。このコンセプトに基づき競技会場の85%(28会場)を半径8kmに集中させて公共交通網で結ぶことが想定されていました。

しかし、いつの間にか「コンパクトな五輪」はコンセプトから外されてしまい、8km圏内の会場は予定していた85%から60%(21会場)まで減少してしまいました。 こうした会場の広がりを受け、約7,300億だった予算も2兆円を超えています。

メインスタジアムの設計が決定するまで

このオリンピックスタジアム(新国立競技場)は、東京オリンピックのメインスタジアムです。

現在ある国立競技場を解体し、その場所に新たなスタジアムを建設する計画になっています。この新スタジアムは、2019年の11月末に完成予定です。

計画当初は、イギリスの女性建築家ザハ・ハディド氏が代表を務めるザハ・ハディド アーキテクトのデザインで設計が進められるはずでしたが、その膨大な建設費に対し世論の批判が強まった結果、政府により計画見直しの方針がとられました。

2015年には現在設計が進められている新デザインへの変更が事実上決定されました。(大成建設・梓設計・隈研吾のチームによるA案)

競技会場の準備状況は?

メインスタジアム以外の競技会場の実際はというと、例えばカヌーは日本では練習場を満足に確保できないこともあり、競技場の新設によって初めて練習に取り組めるという現状があります。

また、ネーミングライツが使用されているサッカー3会場も、オリンピック大会のサッカーの会場として使用されます。IOC(国際オリンピック委員会)の規定によりネーミングライツの使用が禁止されていることから、これらの施設は併設施設も含めて、オリンピック開催時には一時的に正式名称を使用することになります。

  • 味の素スタジアム→東京スタジアム
  • ひとめぼれスタジアム宮城→宮城スタジアム
  • 日産スタジアム→横浜国際総合競技場

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東京会場は「ヘリテッジゾーン」と「ベイゾーン」に分けられる

「ヘリテッジ(遺産)ゾーン」は1964年の東京オリンピックでも使用された、代々木競技場や日本武道館など、過去の遺産を活かした競技場の集合地帯です。

過去の遺産を引き継ぐともに、未来へと継承していくのが狙いとされています。

これに対して「ベイ(湾)ゾーン」とは水上競技が行われるカヌー・スクラムロールセンターや海の森水上競技場などの新設エリアです。

多様性をモチーフに未来への発展を表したエリアになっています。

選手村は豊洲新市場のある豊洲ふ頭と運河を挟んだ中央区側に位置し、選手村を中心に円を描くように2つの会場を囲うと、無限記号∞がイメージできるようになっています。

会場の設置計画コンセプトである「無限の可能性」は無限記号をイメージさせるだけではなく、他国でも問題として取り上げられているオリンピック会場の廃墟化を防ぐために掲げられたコンセプトとも言えるでしょう。

すでに選手村は大会後に改修マンションとして販売されることが決定しており、新設のベイゾーンもレジャー施設やスポーツ大会・コンサートの利用が検討されています。

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ヘリテッジゾーンにある主な会場4つ

開会式・閉会式が行われ、柔道や空手などの武道、そしてオリンピックの花形である陸上競技が行われるのがヘリテッジゾーンです。

新設されたオリンピックスタジアム(旧国立競技場)から、皇居外苑、寒苦客席50,000席を誇る東京スタジアムなどを網羅しています。

1. 目玉のオリンピックスタジアム(新国立競技場)

オリンピックのスタートなる開会式、そして幕を閉じる閉会式が行われるのがオリンピックスタジアムです。

1964年の東京オリンピックでもメイン会場として使用され、収容人数は約54,000人から68,000人と大幅に増えることになりました。

特徴的なのはスタンドの3層構造で、折りたたみ式の座席と傾斜の利用により座席位置によってフィールドに目が届かなくなるという問題が解消されます。

また、座席下にはファンを設置し気温が上昇した時の暑さ対策に使われるとも言われています。

メイン会場にふさわしく、陸上競技とサッカーの決勝戦が行われる予定です。

2. 国立代々木競技場

建築後50年以上が経過した国立代々木競技場では、耐震基準を満たすために改修工事が行われ、オリンピックで新しい姿をお披露目ということになります。

1964年の大会では水泳競技が行われ、現在でも珍しい「吊り屋根方式」が特徴的です。「天井に並ぶ照明は本当に美しい」と運営側がつぶやくほどの造形美は改修後も保たれているでしょう。

開催される競技はハンドボール(オリンピック)、バドミントン・車椅子ラグビー(いずれもパラリンピック)となっています。

3. 日本武道館

前回の東京オリンピックで、初めて競技に採用された柔道が行われたのが日本武道館です。今回も同じく柔道と空手が行われる予定です。

こちらも築50年以上の建物であり、2019年の9月から2020年の8月まで休館期間中に耐震化、バリアフリー工事で施設の刷新が図られます。

アリーナの天井に掲揚してある日章旗は、いかなるイベントの場合でも降ろしていけないことになっていて、オリンピックでも同様にこの伝統が守られる方針です。

4. 東京スタジアム

東京スタジアムではピンとこない方も、「味の素スタジアム」は耳馴染みがあるかもしれません。

ヘリテッジゾーンの中でも2001年に開業された比較的新しいスタジアムであり、サッカーや近代五種、ラグビーの開催が予定されています。 所在地である調布市では近代五種、特にフェンシングの競技普及に努めようと体験教室や展示会も開催され、オリンピックの開催が迫っている現在でも週末にはJリーグの試合や、コンサートが催されています。

改修工事の予定もなく、ヘリテッジゾーンの中では西端に位置しているのが特徴です。

ベイゾーンにある主な会場4つ 

ベイゾーンといえば連想されるのは水上競技ですが、体操やレスリングなど日本のメダルが期待される競技もベイゾーンで開催される予定です。

ヘリテッジゾーンに比べると新設の会場が多く、現在改修工事を行っているのは有明テニスの森のみとなっています。

有明体操競技場やアーバンスポーツパーク、東京アクティクスセンターなど、2019年12月〜2020年2月に竣工予定です。

1. 有明アリーナ 

有明北地区に新設される、15,000人を収容のメインアリーナを有するスポーツ施設です。オリンピックではバレーボール・バスケットボール、パラリンピックでは車椅子バスケットボールを開催する予定です。

完成予定は12月上旬で、鹿沼産(栃木)森林認証材のスギ材が建設に使用されているのが特徴です。オリンピック会場としてはもちろん、鹿沼産材のPRを兼ねているようです。

2. お台場海浜公園

普段はレインボーブリッジを眺めながらウィンドサーフィンを楽しめるお台場海浜公園には、トライアスロンやマラソンスイミングを行うために仮設の競技場が設置されます。

しかし、周辺で生活排水が浄化処理されないまま東京湾に流されており、基準値を大幅に上回る大腸菌が水質調査によって検出されたという事例があり問題となっています。

そのため抜本的な水質の改善が求められ、3重に張った水中スクリーンによってこれに対処していく予定です。

3. 東京辰巳国際水泳場

東京の水泳大会の中心となるのが東京辰巳国際水泳場です。開放感のあるデザインが好評ですが、収容人数がわずか3,600人だったために客席を新設し現在は4,700人まで収容を増やしました。

世界水泳で北島康介選手が記録を打ち立てた場所としても有名であり、 また新しいドラマを生み出してくれる会場として期待がかけられています。

4. 幕張メッセ

「国際展示場」「国際会議場」「幕張イベントホール」の3施設で構成される複合コンベンション施設です。

千葉房総半島や房総の波をイメージして建築された建物で、A・B・Cのそれぞれのホールに分かれて、レスリングやテコンドー、車椅子フェンシング、ゴールボールが開催される予定です。ベイゾーン東端に位置し、唯一千葉県に属する会場になります。

2020東京オリンピック、東京近郊の会場と地方の会場が並立するメリットも

東京オリンピックの会場は、当初の「コンパクトな五輪」というコンセプトに忠実に会場を配置すれば、ほとんどが東京都内に設置されたことでしょう。しかし結果として、東京オリンピックの試合は東京以外の都道府県でも開催されることになりました。

観戦を楽しみしている人も多く、国内外から地方に足を運ぶ人が増えることで、観光経済も潤うことが考えられます。東京オリンピックの計画変更による正の影響を最大限に活かせるよう、地方での取り組みが期待されます。

試合を観戦しに地方へ行くことが難しい場合でも、主な会場はヘリテッジゾーンとベイゾーンにまとめられているので、これらの会場を中心に観戦予定を立てることでオリンピック観戦を楽しむことができるでしょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!