ビジット・ジャパンとは | 国、地方公共団体、民間が協力して取り組む訪日プロモーション事業

ビジット・ジャパンとは | 国、地方公共団体、民間が協力して取り組む訪日プロモーション事業

2020年の東京オリンピック開催が間近に迫るなか、訪日外国人観光客の増加が見込まれています。

ビジット・ジャパンは、そんな訪日外国人観光客の誘致を目的とした国、地方公共団体、民間が共同で行うプロモーション事業です。

訪日外国人観光客の誘致といっても、具体的にどのような活動を行なっているのかわからないという方も多いでしょう。

そこで今回は、ビジット・ジャパンとはどのような活動を行なっているのか詳しく見ていきます。


ビジット・ジャパンとは?内容、経緯を解説

「ビジット・ジャパン」は簡潔に言うと訪日プロモーション事業のことです。

国、地方公共団体、民間が共同でどのようなことを行っているのかについて詳しく解説していきます。

ビジット・ジャパンとは

先ほども述べたように、ビジット・ジャパンとは、訪日外国人観光客の増加をはかるための訪日プロモーションを目的とした事業のことです。

国・地方公共団体・民間が共同で取り組んでいるキャンペーンで、外国人観光客を日本に呼び込むことを目標に活動しています。

海外メディアの日本への招請・取材支援や、WEBサイトによる情報発信など、日本を観光する魅力を発信するための様々な事業を行う「認知度向上事業」と、訪日旅行商品の共同広告や訪日教育旅行の誘致などといった訪日旅行商品の造成・販売支援や、青少年交流の拡大に向けた事業を行う「誘客事業」があります。

いつ開始した?

ビジット・ジャパンは2003年1月に当時の首相であった小泉純一郎氏が「2010年に訪日外国人を1,000万人にする」という観光立国宣言をし、「ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部」を設立してキャンペーンがスタートしました。

2012年に改定された観光立国推進基本計画によると、2016年までに訪日外国人の数を1,800万人に、2020年初めまでには2,500万人まで増やすことが目標として掲げられています。このように目標の訪日外国人数や期限は何度か変更されています。

対象エリアは?

ビジット・ジャパン事業の対象エリアは、全部で15の市場でプロモーションが展開されています。

15の市場は訪日観光客が特に多い12カ国に、今後大きく伸びることが期待される3カ国(インド、マレーシア、ロシア)を加えた15カ国で構成されています。

また、韓国、台湾、中国、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、ロシア、イタリア、スペインの20カ国が重点市場とされています。

ビジット・ジャパンについてさらに詳しく知りたいという人は、訪日ラボの以下の記事も参考にしてみてください。

【解説】明日の日本を支える観光ビジョン?ビジットジャパンキャンペーン?わかりにくい政府や観光庁の取り組みの構造をまとめました

日本のインバウンドは、円安などの影響から2014年以降急速に訪日外国人観光客が増加しています。政府は様々な施策を発表しており、訪日ラボでも主要なものをご紹介しています。しかしながら、「観光立国推進基本法」や「明日の日本を支える観光ビジョン」、「ビジット・ジャパンキャンペーン」など、単語単語で見聞きしながらも、その取組の全体像は非常に見えにくいと言わざるを得ません。そこで、政府の取り組みの全体像について訪日ラボにて独自にまとめました。今後、政府の取り組みが次々と発表・実現されていくニュースを...


ビジット・ジャパン・キャンペーンの成果と今後の方針

ここまではビジット・ジャパンの概要について詳しく見てきました。

次はビジット・ジャパン・キャンペーンの成果と今後の方針について紹介します。

ビジット・ジャパンは成功した?成果を解説

ビジット・ジャパンの当初の目標であった「2010年に訪日観光客を1,000万人にする」という目標には届きませんでしたが、2013年には当初の目標だった1,000万人を達成することができました。

2011年の震災などが影響し訪日観光客数は落ち込むこともありましたが、復興が進むにつれて、訪日外国人観光客の数も回復し「2020年までに2,000万人」という目標も2016年に達成しました。

その後も着々と訪日観光客数は増え続けています。

また、訪日外国人の消費額も、2015年の3兆4,771億円 から2017年は4兆4,162億円 まで増加するなど、消費の面での成果も出ています。

▲[観光庁:訪日外国人旅行者数の現状]
▲[観光庁:訪日外国人旅行者数の現状]

▲[観光庁:訪日外国人旅行消費額と訪日外国人旅行者数の推移]
▲[観光庁:訪日外国人旅行消費額と訪日外国人旅行者数の推移]

2020に向けた今後の方針は?

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックへの注目が高まっていることもあり、訪日外国人観光客がさらに増加することが予想されます。

そこでビジット・ジャパンでは2018年度よりプロモーション方針を3カ年に変更し、高まりつつある日本への注目を最大限に活用しようと活動しています。

2020年の訪日外国人旅行者数を4,000万人、訪日外国人旅行消費額を8兆円にするという目標を掲げており、これを達成させるためには、世界中の市場からの誘致を実現していく必要があると考えられます。

現在は訪日観光客の約8割がアジアが占めておりますが、今後の訪日インバウンドの成長が見込まれる欧州や他の地域からの訪日観光客の誘致も課題となってきます。

具体策としては、訪日旅行の認知度が高いアジア市場と認知度の低い欧米豪市場の違いを考慮して、ターゲット別に課題・対応策を定め、プロモーションの戦略性を向上させることや、 近年急速に技術の発達しているデジタルマーケティングを活用することで、ビッグデータ分析を通じた市場動向の把握とプロモーションの高度化を目指しています。 

訪日旅行消費額をさらに拡大するために、高所得者層誘客や長期滞在者誘客にターゲットを絞ったプロモーションも重要になってきます。

このように2020に向けて様々な対策が練られています。

プロモーション事業、2つの事例

ここまではビジット・ジャパンの今後の方針と成果について見てきました。

次はビジット・ジャパンのプロモーションの実例について紹介します。

1. JNTOのウェブサイトでの情報発信

一つ目のプロモーション事業例は、JNTO(日本政府観光局)のウェブサイトでの情報発信です。

全世界に日本の観光情報を発信するべく、9カ国の言語で情報を発信しています。

観光情報は全国500以上の観光地の情報を掲載しているため、より多くの国へ向けてたくさんの日本の情報を発信できます。また、海外事務所のローカルサイトからも情報発信をしているため、偏りがちな日本だけの視点ではなく、様々な現地の視点を取り入れることが可能です。

管轄市場の言語での訪日基本情報や管轄市場向けの情報提供を見ること や、観光地の画像をダウンロード することもできます。

2. トリップアドバイザーが「欧州における広告宣伝事業」を展開

二つ目のプロモーション事業例は、トリップアドバイザーが2015年に展開した「欧州における広告宣伝事業」です。

訪日に関する興味を拡大してもらうことを目的に、トリップアドバイザーの独自のデータを基にした各国のユーザーの興味に合わせた日本の情報を載せている特設ページを開設するなどの工夫がなされていました。

また、トリップアドバイザーを閲覧するユーザーのなかで、訪日に興味を持つ可能性が高いユーザーに対してバナー広告を表示し、3種類の特設サイトに誘導するということも行なっていました。

月間約3億人が訪問するというトリップアドバイザー最大のメリットを活かし、観光庁と連携しながら欧州の訪日旅行者の日本への旅行を促進しました。

ビジット・ジャパンのさらなる成果に期待

訪日外国人観光客の増加をはかるべく、世界中へ向けてプロモーション活動を行うビジット・ジャパンでは国・地方公共団体・民間が共同でさまざまな活動に取り組んでいます。

2020年の東京オリンピック開催も控えていることから、今後もさらなる訪日観光客の増加が見込まれており、ビジット・ジャパンのプロモーション活動はさらに加速していくことでしょう。

日本のインバウンド事業に大きな役割を果たすビジット・ジャパンの活動に今後どのような新しい取り組みがなされていくのか、その内容は在住者である日本人にとっても興味をそそられるものであると考えられます。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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