ラグビーワールドカップの開幕が迫ってきました。9月20日の開幕を前に、8月末からはライセンシーであるスナックメーカーにより、大会関連商品の販売も予定されています。
7月27日、岩手・釜石鵜住居復興スタジアム行われた試合にて日本代表がフィジー代表に対し34対21で勝利したニュースが大きく報道されたように、前回大会での劇的勝利以来、日本でもラグビー人気が高まっています。
本編ではラグビーワールドカップについて、「ボランティア」を中心に紹介します。
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ラグビーワールドカップ2019は日本で開催
今秋日本にてラグビーワールドカップ2019が開催されます。開幕は、9月20日の東京スタジアムで行われる日本対ロシアの試合です。
日本代表が活躍した2015年大会
2015年9月19日、イングランドで行われていたラグビーワールドカップで日本代表は劇的な勝利をおさめました。
劇的と言われた所以は、相手が2度の優勝経験をもつ南アフリカに勝ったためです。当時日本は世界ランキング13位、ワールドカップでの勝利は1991年のジンバブエ戦以来ありませんでした。
一方で、南アフリカは世界ランキング3位で優勝候補でもありました。2015年新語・流行語大賞TOP10入りを果たした「五郎丸」選手によるペナルティーゴールの活躍をはじめ、この試合で日本は後半ロスタイムでの逆転を経て34対32で勝利しています。
2019年大会の予選、日本の対戦国は?
前回大会の成績から出場権を獲得していた12カ国と予選で出場権を獲得した8カ国が4つのプールに分かれます。
各プールの組み合わせは以下のようになっています。
試合は予選としてプール戦と決勝トーナメントを行います。プール戦では、プール内総当たりで各チーム4試合行い、計40試合が行われます。
プール戦で勝点が上位の2チームが決勝トーナメントに進み、準々決勝、準決勝、3位決定戦、決勝の計8試合が行われ優勝国が決まります。
日本代表は「プールA」に入っており、ロシア、アイルランド、サモア、スコットランドと対戦します。初戦はロシアと戦います。
今大会で注目となる組み合わせは、過去優勝経験のある、南アフリカとニュージーランドです。この2ヵ国は初めて同じプールで戦います。
以下のページで日程や組み合わせについて詳しく紹介しています。
ラグビーワールドカップ2019日本大会の日程
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ラグビーワールドカップのボランティアはどのような仕事をしている?
ラグビーワールドカップ日本大会のボランティア(TEAM NO-SIDE)の募集は2018年7月18日に終了していますが、ここでは仕事内容や応募要件、採用人数について解説してきます。
主な仕事内容
まずはじめにボランティアの担う仕事内容を紹介します。
- 最寄駅からスタジアムへの誘導などの試合会場周辺における運営補助
- 最寄駅や空港でのインフォメーションセンターや現地での案内サポート
- ファンゾーンでの来場者サービスや運営
- 大会ゲストのピックアップなどの対応
- ワークフォースセンター(大会運営スタッフ休憩所)の運営
などが挙げられます。
応募要件
次に2018年4月23日(月)から7月18日(水)に募集されていた、ボランティア応募要件について紹介します。
公式サイトに載っている要件は以下の通りです
- 2019年3月31日時点で満18歳に達している方
- 日本語で読み書き・日常会話が可能な方
- 1日あたり最長8時間の活動にご参加いただける方。※未成年の方は、保護者同意書をご提出いただく必要ございます。
- インタビュー(面接)および研修にご参加いただけること
- ラグビーワールドカップ2019™公式ボランティアプログラムの趣旨にご賛同いただける方
採用予定人数1万人に3倍以上の応募
ラグビーのワールドカップ日本大会組織委員会では、大会ボランティアとして当初約1万人を採用する予定でした。
過去のワールドカップ最多の3万8千人を超える応募があり組織委としてはより多くの人に関わってもらうためとして、全国12の開催自治体で実施された面接を経て上回る約1万3千人を採用したと1月15日に発表されました。
9月の開幕までにオリエンテーションや研修を受けるそうです。
ラグビーワールドカップのボランティアとインバウンド
ラグビーワールドカップの開催に伴い、選手、関係者問わず海外からたくさんの人が来日する、つまりインバウンド需要が高まることが見込まれます。
その中でボランティアには何が求められているのか、考えていきます。
スポーツツーリズムの需要
スポーツツーリズムとは、ひとことで言えば「スポーツに関連した旅行・観光」です。
スポーツ観戦のための旅行、それに伴い周辺の観光地に足を運ぶことや、スポーツ選手と交流するための旅行など、スポーツに関わる旅行のすべてがこれに含まれます。
日本では、2019年9月にラグビーワールドカップ、2020年7月にオリンピックが控えていることからこのスポーツツーリズムが注目を集めており、観光立国日本を達成するための一つの要素になり得ると考えられています。
ラグビーワールドカップは2019年3月時点でチケット収入290億円が見込まれています。この額は2002年のサッカーワールドカップ日韓大会の入場料による収入約250億円を上回る数字であり、世界的に流行するスポーツツーリズムの波に乗っているということがわかります。
スポーツツーリズムと観光の関係/インバウンド誘致の事例・失敗例や課題は?
スポーツツーリズムとは、スポーツ観戦のための旅行、それに伴い周辺の観光地に足を運ぶことや、スポーツ選手と交流するための旅行など、スポーツに関わる旅行のすべてを意味します。 国内や海外への旅行が一般的になり、旅行の目的も多様化してきている中、現地体験を重視する「コト消費」の流行も顕著となっています。 こうした中で、スポーツツーリズムの可能性にも注目が高まっています。スポーツツーリズムの推進は、これまで以上の旅行者の誘致や地方の活性化の可能性も秘めています。 日本では、2019年は9月...
日本各地に広がる開催都市、地方活性化に期待
東京オリンピックはその名の通り東京を中心に開催されますが、ラグビーワールドカップは上の図の通り北海道・東北・九州など全国12カ所が大会会場となります。
よって東京のみならず地方でもプロモーション次第では多くの観光客を獲得すると考えられます。
ラグビーワールドカップ2019組織委員会が発表しているデータによると、経済波及効果4372億円、直接効果1917億円、雇用創出効果25,000人、訪日外国人観光客40万人と予測されています。
そのため、このビジネスチャンスを逃してしまわないために、ラグビーワールドカップが開催され、インバウンドが増加する前にインバウンド増加に備えた万全の体制を整えておくことが大切です。
ボランティアにもインバウンド対応が求められるのか?
ボランティアの応募要件を確認しても「多言語対応ができる」といった規定はありません。試合会場周辺の誘導サインには「誘導サインガイドライン」が策定されており、誘導サインは英語を上部日本語を下部に配置し二言語を使用して表記することが規定されています。
ファンゾーンについても、試合会場と統一するため、誘導サインに準じた対応をとるとしています。応援に訪れた外国人が、ファンゾーンに多く来場することが見込まれることから、更なる多言語対応の実施を検討するとしていることから考えるとボランティアに通訳を委ねるという方針ではないようです。
ここだけ見ればボランティアの多言語対応は不要のように感じます。しかし、ボランティアの主な仕事として「最寄り駅や空港における案内」も挙げられており、外国語は応募要件ではないものの外国人との接触は多いと考えられます。外国人に対する案内の適切な研修が行われるのかは現時点では不明です。
多言語対応はボランティア頼みではなくハード面の整備で
以上のように、2019年のラグビーワールドカップ日本大会では、公式のボランティア、TEAM NO-SIDEを募集し、約1万3千人が採用されました。このボランティアには規定として多言語対応は必要なく、誘導サインの整備などハード面の整備で対応していくようです。会場は全国12カ所に広がるため、決勝戦が行われるメイン会場のある横浜市だけでなく、日本各地の会場周辺でも多言語対応し、W杯によるインバウンド増加に備える施策をしていく必要があります。
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