大手ECサイト・ネット通販売上高ランキング2019年版/ECをインバウンド戦略に活かす方法

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家から出ずにネット通販でお買い物は今では当たり前のことになりました。特に、近年急成長しているのが、自社商品を販売するEC業界です。信頼性が高く、またその便利さから瞬く間に世界中に浸透し、流通総額は17兆9,845億円にものぼります。

この記事では、大手ECサイトの売上高など、国内・海外ECサイトの2019年のランキングを紹介します。

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2019年ECサイト売上高ランキング

ECサイトと一言で言っても、その特徴は様々です。私たちの生活に密着したものもあれば、BtoBに特化したものもあります。

はじめに、2019年版ECサイトの売上高国内・海外ランキングを紹介します。

国内ECサイト売上高ランキング

国内における2019年1月1日に日本流通産業新聞で発表されたECサイト売上高ランキングです。

順位

会社名 売上高実績 主力商品
1位

アマゾン(日本事業)

8,500億円

総合(ネット)

2位

アスクル

3,533億円

オフィス用品(BtoB)

3位

ミスミ

1,951億円

金属部品(BtoB)

4位

ジャパネットたかた

1,929億円

家電

5位

ジュピターショップチャンネル

1,630億円

総合(テレビ)

6位

大塚商会

1,550億円

オフィス用品(BtoB)

7位

ヨドバシカメラ

1,140億円

家電(ネット)

8位

ディノス・セシール

1,138億円

総合

9位

ディーエイチシ―

1,082億円

化粧品・健康食品

10位

ベルーナ

1,080億円

総合

海外ECサイト市場規模ランキング

続いて、各国別BtoCECサイトの市場規模に関してご紹介します。

経済産業省 商務情報政策局 情報経済課の平成 30 年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書によると、上位10か国の2018年の売上げとシェアは以下のようになります。(データは物販系、 サービス系を含み、旅行関連とイベントチケットを含まない。)

▲[世界の各国別 BtoCEC 市場規模 2017 年/2018 年]:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備報告書より引用
▲[世界の各国別 BtoCEC 市場規模 2017 年/2018 年]:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備報告書より引用

▲[世界の各国別 BtoC-EC 市場シェア]:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備報告書より引用
▲[世界の各国別 BtoC-EC 市場シェア]:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備報告書より引用

半数を上回る55.8%が中国での売上であり、中国市場に圧倒的な存在感があることがわかります。2位のアメリカは17.0%ですが、三位以降に続くイギリスの3.8%、日本の3.2%に大きな差をつけています。

中国のEC市場動向

中国のECサイト市場で取引されている商品のジャンル別割合は、以下のグラフのようになっています。

▲[越境 EC(輸入)商品類別構成比 ]:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備報告書より引用
▲[越境 EC(輸入)商品類別構成比 ]:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備報告書より引用

化粧品が35.9%、食品が24.2%、衣類・靴が13.3%、日常用品が10.6%と、中国のECサイトで流通しているものの80%以上を日常使用品が占めていることがわかります。

平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備報告書では、iiMedia Research, "2018 China B2C Ecommerce Market Report," から中国 EC プラットフォームのシェアランキングを紹介しています。ランキング結果は以下の通りです。

  1. Tmall (天猫)
    中国EC市場でのシェア52.5%
    特にT-Mall内の日本製品が売上1位を記録し、日本製品を好むユーザーが利用する傾向が見て取れます。
  2. JD.com(京東)
    中国EC市場でのシェア31.3%
    JD.com(京東)はメッセンジャーアプリ「WeChat」を運営するテンセントグループの一員です。JD.comの特徴は家電製品の売上が全体の50%と総合通販というよりは、家電製品に強いECモールと中国では認知されています。
  3. vip.com(唯品会)
    中国EC市場でのシェア5.7%
    アクセサリーやアパレルなどのジャンルに強く、女性ユーザーをターゲットとした商品に強みを持っています。

1位と2位、2位と3位で大きく開きがあり、

中国のECサイトに関するより詳しい情報は、こちらからも見ることができます。

【2019年最新/保存版】中国EC人気サイトランキング5選

日本の日常でもECの利用が増えてきています。海外でも同様の傾向があり、インバウンド市場でも自社商品の購買チャネルとしてECの利用価値はますます高まっています。海外のECサイトを正しく利用することは、市場を広げ、売り上げを上げていくために重要になってくると考えられます。この記事では訪日旅行に関連した市場の中でもひときわ大きな存在感を持つ「中国」のECサイトについて解説します。目次越境ECとは?「旅アト」との関係は?そもそもECとは?越境ECとは?そのメリットは?越境ECと深い関係にある「旅ア...

アメリカのEC市場動向

世界で第2位を誇るアメリカのECサイト市場ですが、流通総額は約56兆円にものぼります。アメリカのECサイト業界の興味深い点は、約半数のユーザーが、外国のEC事業者から商品を購入している点です。

アメリカのユーザーにとっては、外国のECサイトからの購入が一般的になっていて比較的受け入れられやすいため、日本でのECサイト事業者にとっては、チャンスの大きい市場となっています。

  1. Amazon 
    アメリカEC市場でのシェア率48%
    アメリカを代表するECプラットフォーマーです。
  2. Walmart
    世界最大のスーパーチェーンであり、近年はEC事業の強化をおこなっています。オフライン店舗を保有している点を活かし、EC事業を急成長しています。
    Amazonの出品方式と同じ第三者による出品者の増加にも力を入れており、越境ECを検討している事業者にとっても追い風が吹いています。
  3. eBay
    世界最大のインターネットオークションサイトで、世界30ヶ国以上に拠点を置いています。
    Amazonと比べ比較的低い価格で商品が販売されていることが多く、低価格で購入したいユーザーが集まっているという特徴があります。

通販サイト=ECサイト?

ネット通販が普及するにあたって「ECサイト」という言葉が広がり始めましたが、実はその違いがわからないという人も多いのではないでしょうか。通販が商品の売買のみを指す言葉であるのに対し、ECサイトは「電子取引」自体を指し、広告、資金決済、オークションなどが含まれます。

ECサイトとは

ECサイトの「EC」とは、英語: electronic commerce(エレクトロニックコマース=電子商取引)の略です。主には、自社の商品(広義では他社の商品も含む)やサービスを、インターネット上に作った独自のウェブサイトで販売することを指します。

その際、PCやスマホなどのデバイスから注文を行い、決済、配送が行われるサービス全般を指して成り立ってる商業形態です。

ECサイトの種類は大きく分けて2種類

ECサイトには大きく分けて二種類あります。

一つ目は自社でECサイトを展開し、自社で保有する商品を販売する「自社ECサイト型」です。もう一つは、楽天やAmazonのように、多くのEC店舗が出店している「モール型」です。

自社型ECのメリット・デメリット

自社型のECサイトを持つメリットは、一度サイトを作ってしまえば、サイト運営・維持のコストが低くて済むことです。また、サイト自体を自社の商品イメージやブランディングに合わせて構築することができることや、独自ドメインを持ったページを持つことができ、マーケティングがしやすい点にあります。

反対に、サイトの初期立ち上げにコストがかかりすぎたり、集客がうまくできない可能性があるなどのデメリットもあります。

モール型ECのメリットとデメリット

モール型のECサイトに出店するメリットは、すでに知名度があるので、集客力が高い状態から始めることができる点にあります。また、テンプレートがるため、比較的簡単に出店をすることが可能な場合が多いです。

一方、利用料や追加サービス料、売上比例課金など、サイトのランニングコストが高く、価格競争になりやすいというデメリットがあります。簡単に出店しやすい分、オリジナリティーを出して競合他社に差をつけることが難しくなっています。

旅アトの訪日外国人にアプローチできる

そんなECサイトの中でも、ネットを通じた国際取引を意味する「越境EC」というジャンルが存在します。インバウンド事業の担当者にとっても重要なトピックです。

中国では年始に施行された新法『電子取引法』の影響で、個人輸入する商品のSNSでの宣伝・販売が少なくなったと言われています。このため、これまで同様海外商品を購入したい消費者は、こうしたソーシャルバイヤーではなく、越境ECを利用する傾向が強まっています。

ソーシャルバイヤー規制強化、ニーズの細分化、共感による購入といった変化も

中国のEC市場では、先述の通り天猫(Tmall)や京東商城(JD.com)といった老舗ECモールが圧倒的なシェアを誇っています。一方で、海外製品に特化したサイトや、特定の商品に特化したサービス越境ECに求めるユーザーも一定数存在しています。

その他の中国EC市場の特徴として、農村部では「共同購入」に特化したECサイト拼多多(Pinduoduo/ピンドゥオドゥオ)が支持されていたり、「ショートムービーコマース」という動画とEC機能を組み合わせた宣伝方法が取り入れられたりしています。

EC事情は国や地域により大きく異なるので、中国に限らず、現地でのEC展開を検討する場合には、ターゲットとする国の実情をよく分析する必要があります。

【事例】「米肌~MAIHADA~」の中国展開

先に紹介したように、中国のEC業界の売上の80%は日用品となっています。中国における化粧品市場は35.9%と、特に割合が大きいと言えます。

化粧品の中国向けECサイト進出の例に、中国向け越境ECサイトプラットフォーム「豌豆公主(ワンドウ)」への商品展開があります。豌豆(ワンドウ)を運営するInagora(インアゴーラ)株式会社は、日本の通販市場で人気の商品の中国展開を積極的にサポートしています。

2017年には、コーセープロビジョン株式会社(株式会社コーセーの通信販売専門子会社)の販売する米肌(まいはだ)、オッペン化粧品株式会社の美白スキンケアブランドの一部商品が、豌豆公主(ワンドウ)にて販売を開始しています。

ECサイトの活用で、訪日観光客へアプローチ

今回の記事では、ECサイト国内外における流通総額のランキングについてご紹介しました。

ECサイトを活用すれば、旅行に来る前に商品についてあらかじめ知ってもらうことも期待できます。単純に、ECにおける購入が見込めるだけでなく、知名度の拡大を通じて、訪日旅行の際の指名買いの可能性も高まります。

ECサイトの展開はオンライン上の収益拡大に留まらず、訪日観光客の滞在時の需要をターゲットとした、販売戦略の一部としてとらえていく必要もあると言えるでしょう。

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【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

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インバウンド情報まとめ 2024年3月

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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