全国各地で熱戦が繰り広げられているラグビーワールドカップ2019の日本戦は、いよいよ10月13日(日)に予選プール最終戦を迎えます。
一方で、台風19号の接近に伴い、同試合の中止も懸念されており、万が一の際の訪日外国人観戦客の対応にも注目が集まります。明日12日(土)については2試合の中止が発表されました。
今回は、週末の13日(日)夜のスコットランド戦の概要をふまえ、台風による不測の事態が発生した際に求められる対応について考えていきましょう。
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会場は横浜国際総合競技場
予選プール最終戦である日本対スコットランド戦は、横浜国際総合競技場(日産スタジアム)で実施されます。
同競技場が位置する横浜市は、英国人教師・E.B. クラークが慶應義塾大学の学生にラグビーを教えたことをきっかけにラグビー部が創設され、日本人が初めてラグビーをプレーした地として、ラグビー所縁の場所と言われています。
国内最大級の約72,000席の観戦席を完備し、大型の映像装置やスピーカーも充実しており、選手と観客との一体感が魅力の競技場です。
今回のワールドカップに備え、座席を跳ね上げ式に変更したほか、テーブル付きのペアシートの設置などの改修が行われました。
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会場へのアクセス
「ラグビーワールドカップ2019」の試合日は、横浜国際総合競技場まで公共交通機関で向かう必要があります。競技場には観客用の駐車場の用意がないほか、競技場周辺の道路は混雑が予想されるため、交通規制も予定しているとのことです。
会場までは、東海道新幹線やJR横浜線の新横浜駅から徒歩14分、横浜市営地下鉄の新横浜駅からは徒歩12分でアクセスできます。東京駅から新横浜駅までは、以下のようにアクセスが可能です。
- 東京駅ー(JR東海道線)ー横浜駅ー(横浜市営地下鉄)ー新横浜駅
- 東京駅ー(JR京浜東北線)ー東神奈川駅ー(JR横浜線)ー新横浜駅
いずれも所要時間は50分弱と、東京に滞在する訪日外国人も足を運べる距離です。
新横浜駅は、インバウンドに人気のゴールデンルートを走る東海道新幹線の停車駅でもあり、名古屋から約90分、新大阪から約135分と、関西の人気観光地を訪れる訪日外国人が足を運ぶことも考えられます。
パブリックビューイング観戦で日本代表を応援
世界1位のスコットランドチームと日本代表が戦う様子を日本で観られる絶好の機会ですが、残念ながらチケットは完売しています。
当日券の販売もありませんが、横浜国際総合競技場に足を運ぶことができなくても、全国各地から日本対スコットランド戦を観戦することが可能です。特に試合会場の熱気を体感したいという方におすすめなのが、全国各地で開催されているパブリックビューイングです。
1. 各開催都市のファンゾーン(TM)
ラグビーワルドカップの試合開催に伴い、下記の全国の開催都市にて、無料で自由に入場できる「ファンゾーン」と呼ばれる会場が設置されます。
ファンゾーンにはパブリックビューイングだけでなく、人気芸人のステージから出場国の名物グルメまで、さまざまなコンテンツが用意されています。
- 札幌
- 岩手・釜石
- 埼玉・熊谷
- 東京(有楽町・調布)
- 神奈川・横浜
- 静岡
- 愛知・豊田
- 大阪・東大阪
- 神戸
- 福岡
- 熊本
- 大分
ただし、13日のスコットランド戦は台風の接近に伴い、横浜と東京のファンゾーンは中止すると発表されています。静岡のファンゾーンも開催可否を検討中とのことです。
試合を中止する際は、原則キックオフ6時間前までに公表されるため、最新の情報を入手するようにしましょう。
2. 全国各地のスポーツバー
会場まで足を運べない場合も、一体感を感じながら応援できるのが、スポーツバーです。英国風パブの「HUB」では、東京や大阪、福岡の店舗でラグビーワールドカップ2019の放映を行います。これ以外の店舗については、事前にWebサイトからパブリックビューイングを実施する店舗を調べた上で足を運ぶとよいでしょう。
3. その他のパブリックビューイング実施場所
ラグビーワールドカップ2019では、公式のファンゾーンやスポーツバー以外でも、全国各地でパブリックビューインが設置されています。
東京都では、目黒学院記念館や東京ドームシティ ラクーアガーデンに設置予定のほか、石川県・徳島県・京都府・福岡県・宮崎県でもパブリックビューイングが設置されるため、地方からも応援することが可能です。
台風の影響で、中止の試合も…
ラグビーワールドカップ組織委員会は7日、台風19号の接近に伴い、13日(日)の日本対スコットランド戦の中止も懸念していると発表しました。今朝時点では開催の方向と報道機関が伝えていますが、台風の被害や交通機関への影響を考慮して、試合当日朝に実施可否の結論を出すことになっていると言います。
明日12日(土)に予定されていた、愛知県豊田市のニュージーランド対イタリアと、横浜市のイングランド対フランスの2試合はすでに中止が決定しました。ワールドカップで試合が中止になるのは9回目の開催となる今回が初めてということです。
本日11日(金)のオーストラリア―ジョージア(静岡)、12日(土)のアイルランド―サモア(福岡)は台風の影響が少ないとして予定どおり実施予定です。
台風で中止となった場合には引き分けで両チームに勝ち点2点が付与されます。12日のアイルランド対サモア戦がもしも中止となった場合も、日本の決勝トーナメント進出は決定します。
万が一の時、訪日外国人にどう伝えるか
台風で公共交通機関が止まることや、災害の情報などをどのように伝えるかを、事前に把握しておくことは非常に重要です。伝達方法の1つに、災害アプリの活用が挙げられます。
観光庁が監修した情報提供アプリ「Safety tips」は、ダウンロードするとスマートフォンに英語や中国語の災害情報が届く仕組みとなっており、観光案内所や各国の大使館を通して利用を呼びかけています。
そのほかにはコールセンターの活用も可能です。日本政府観光局(JNTO)は、災害に備えて24時間365日対応のコールセンターを設置しており、英語・中国語・韓国語の3言語に対応しています。
施設や店舗は、訪日外国人が避難情報などを確認できるウェブサイトや、駅・空港での多言語アナウンスも活用するなどして、不測の事態が発生した際は、迅速に正確な情報を伝達するよう努めるべきでしょう。
まとめ:台風接近時はインバウンドの観戦客にも正確な情報伝達を
ラグビーワールドカップ日本大会の開催に伴い、引き続き多くの訪日外国人の観戦客を全国各地で受け入れることが予想されます。ファンゾーンの設置などで国境を超えた交流や、地域の魅力発信の促進が期待されるでしょう。
一方で、13日(日)夜のスコットランド戦は台風の影響も懸念されていることから、万が一の際のインバウンド対応が重要です。9月に発生した台風15号の際も、駅での外国語のアナウンスが十分でなかったり、SNSでの多言語の情報発信への対応が間に合わなかったりして、不安を抱く訪日外国人がいたことが想像されます。
災害時の情報提供アプリや24時間対応のコールセンターの認知を拡大させ、災害時も訪日外国人が正しい情報を入手できる体制を整えることが、観光立国としての日本に求められています。
<参照>
・横浜国際総合競技場:アクセス
・横浜市:ラグビーワールドカップ2019における、競技場周辺の交通状況は?
・訪日ラボ:ラグビーワールドカップ2019の会場|注目の理由・予選組み合わせ・試合日程と全会場まとめ
・ラグビーワールドカップ2019:台風19号接近にともなう試合開催への影響について
・NHK NEWS WEB:ラグビーW杯 台風であさっての2試合中止
・横浜ラグビー情報:アクセス
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