MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless(以下「チームラボボーダレス」と表記)は、2018年6月の開館から一年で世界最大級規模の年間観客動員数を達成しました。
実はチームラボボーダレスの来場の約半数は外国人です。また、米TIME誌が選ぶ「世界で最も素晴らしい場所」2019年度版にも選ばれています。
今回は、驚異のインバウンド人気を実現している「チームラボボーダレス」から、インバウンドビジネスのポイントを考えてみます。
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開館から1年、チームラボ ボーダレスが世界最大級規模の年間観客動員数を達成
森ビルとチームラボが共同で運営する「森ビルデジタルアートミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス」は、10,000平方メートルという圧倒的な巨大空間で「ボーダレス」のコンセプトのもと、ここでしか得られない『他者と共に創る体験』『身体をつかった能動的な体験』を提供しています。
来館者に驚きと感動を与え続け、オープン一周年の今年6月の時点で、世界160ヵ国以上から約230万人の動員を達成しました。
また、米TIME誌が選ぶ「世界で最も素晴らしい場所」2019年度版にも選ばれるなど、世界から注目されるスポットととなっています。
![▲[MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderlessに並ぶ列には外国人の姿も]:プレスリリースより ▲[MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderlessに並ぶ列には外国人の姿も]:プレスリリースより](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/5030/main_d46076-2-964142-1.png?auto=format)
チームラボ ボーダレス来場者の訪日外国人の割合、約50%
来館者の訪日外国人割合は約50%年間約230万人に占める訪日外国人割合は50%に達し、160 ヵ国以上におよぶ世界の国・地域から多くの人々が訪問しています。
訪日外国人の国・地域別割合は、1位アメリカ、2位オーストラリア、3位中国、4位タイ、5位カナダ、6位イギリスと、近隣諸国だけでなく、遠方の国からの訪問者が多いことが特徴です。
主催社が実施したアンケート調査によると、来館した外国人のうち約50%がこの展示を観ることを目的に東京を訪れたことが明らかになっています。
![▲[MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderlessの来場者の国・地域別割合]:プレスリリースより ▲[MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderlessの来場者の国・地域別割合]:プレスリリースより](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/5031/main_d46076-2-674935-4.png?auto=format)
お台場含む臨海エリアの活性化にも大きく貢献
「チームラボボーダレス」の誕生は、お台場を含む臨海エリアへの来訪者の大幅な増加にも貢献しています。
最寄り駅である新交通ゆりかもめ「青海」駅の乗降者数は前年比で約1.5倍、隣接する商業施設「ヴィーナスフォート」の入館者数は約1.2倍に上昇しました。![▲[最寄「青海」駅の乗降者数、隣接する商業施設「ヴィーナスフォート」の入館者数]:プレスリリース ▲[最寄「青海」駅の乗降者数、隣接する商業施設「ヴィーナスフォート」の入館者数]:プレスリリース](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/5032/main_d46076-2-961276-5.png?auto=format)
インバウンド動員で成功をおさめたプロモーション施策の「3つのポイント」
世界から注目されるを生み出した背景には、インバウンドプロモーション施策として3つのポイントが挙げられます。
1. プロモーション開始時期
チームラボボーダレスは、開業の約半年前からプロモーションを開始しています。
会場面積やプロジェクター台数といった引きのある情報と、先に完成した部分などの情報を動画を用いて発信し、圧倒的な規模感を実感させ、期待感を創出することに成功しています。
2. 著名アーティストとのコラボなど、プロモーション方法にも工夫
施設のビジュアルや世界観は、オープンにできるタイミングで海外メディアを通じて情報が見込み顧客に届くような取り組みをしています。
ミュージックビデオの撮影や有名フォトグラファーとコラボしたりするなど、「あの人も行っているあの場所」感や、販促っぽく見えないプロモーションを実施するなどの工夫をしています。
3. 多言語ホームページやチケッティングサービスの整備
公式サイトは8か国語の言語に対応し、チケットもサイト上でクレジットカード決済にて購入できるようになっています。
その結果、タビマエでチケットを買わせることにより、このコンテンツを目的として来日する客をつかむことに成功しています。
多言語サイトを準備するには?注意すべき5点・制作業者選定のポイント・おすすめ多言語化ツール&制作業者を紹介
インバウンド効果の影響を受け訪日外国人が増加している昨今、多言語サイトの製作が課題となっています。そこで多言語製作の作成にあたって必要なポイントや、おすすめの制作業者などについて紹介します。目次多言語サイト制作で注意すべきこと5つ1. その国に合わせた対策2. 切り替えリンクを目につくところに設置する3. 言語ごとに独自のURLをつける4. 1つのページに複数の言語での表示は避ける5. サーバーの設定の確認制作業者を選ぶときのポイント3つ1. ターゲットとしたい地域の言語に強みを持っている...
まとめ
訪日ラボでは、実際にお台場のチームラボに足を運びました。来ていた外国人観光客に感想を求めたところ、以下のような声が聞かれました。
Instagramで知って、家族で見に来た。(20代女性・アメリカ国籍)
記念日の旅行を計画していた中、インターネットで情報に触れ、日本旅行を計画する後押しとなった(30代男性・カナダ国籍)
チケットは日本に来る前に個人で購入して来た(30代女性・中国国籍)
SNSも活用した海外への情報発信と、公式サイトの多言語化やネットを通じたチケット購入など環境整備が功を奏していることがわかります。
今回取り上げたチームラボボーダレスは、文化・アートという切り口の施設ですが、扱う領域が異なる施設や自治体であっても、そのプロモーション姿勢には参考となることがいくつもあります。
- 発信していくコンテンツの魅力の追求
- 対象国の選定とその国に合わせた情報発信
- 取り込むうえでの受け入れ整備
チームラボボーダレスを、訪日観光客の視点で訪れていると、海外向けプロモーションや訪日観光客集客に役立つ多くのヒントが見つかるはずです。
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<参照>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000046076.html
https://www.team-lab.com/news/borderless-planets
https://www.team-lab.com/news/borderless20190906
【6/11開催】欧米豪インバウンドに刺さる!“地域にどっぷり浸かる”ローカルイマーシブ観光とは?
本ウェビナーでは、株式会社movと株式会社大阪メトロ アドエラの共催により、欧米豪向けインバウンドをターゲットとした「ローカルイマーシブ “地域にどっぷり浸かる没入体験”の提供」をテーマに最新情報をお届けします。
2025年大阪・関西万博の開催を契機に、欧米豪を中心とした訪日外国人観光客が関西を中心に日本全国に訪れる機会が急増しています。
一方で、地域の受け入れ側には「英語対応が難しい」「どう関わればいいかわからない」「コンテンツや訴求方法がわからない」「対応できる人材がいない」といった課題も多く、せっかく外国人観光客が訪れても、地元に経済的な波及効果が十分届いていないのが現状です。
本セミナーでは、大阪メトロ アドエラが展開する欧米豪向けインバウンド事業「Osaka JOINER」をもとに“まち全体でインバウンド受け入れるスキーム”を通じた、インバウンドに関わる人と経済のパイを増やすための可能性を紹介します。
観光施策、まちづくりに携わる方にとって、明日から活かせるヒントが満載です。
<本セミナーのポイント>
- 欧米豪インバウンドに刺さる「ローカルイマーシブ観光」の実践例がわかる!
- 多様な人材や事業者を巻き込む”まち全体”に経済効果を波及させる仕組みがわかる!
- 旅行者目線を徹底し、英語対応が難しくても、無理なくインバウンドを受け入れる方法が学べる!
- 旅行者満足度を獲得することで、マーケティング・プロモーションなど、広がる可能性がわかる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→欧米豪インバウンドに刺さる!“地域にどっぷり浸かる”ローカルイマーシブ観光とは?【6/11開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に5月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? / 2025年訪米旅行者支出「125億ドルの損失」予想 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月後編】
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