第20回「Japan Expo 2019」来場者数25万人突破、欧州最大・日本の「オタクカルチャー」の祭典に出展した京都ブースの戦略とは

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

2019年7月4日〜7日の4日間に渡り、欧州最大の日本カルチャー発信イベント「第20回 Japan Expoフランスのパリで開催されました。来場者数は25万人を突破し、それまでの過去最高記録となりました。

2018年は24万人以上を動員した本イベントでは、2019年も日本文化の多様性を発信するとともに、観光エリアでは自治体が出展し地域の魅力を発信しています。

今回は、京都ブースにおける取り組みについて、京都市観光協会のレポートを参考に、フランス市場のインバウンド需要の最新動向を考察します。

<オススメ記事>
中国インバウンド 今後の動向は?【訪日ラボが徹底予測】

第20回「Japan Expo 2019」は来場者層に変化が

フランスでは、日本のマンガやアニメ、ゲームといったポップカルチャーが非常に人気で、Japan Expoでも毎年さまざまなマンガやアニメのキャラクターのコスプレをした来場者が見受けられます。

日本のポップカルチャーは、日本文化や訪日旅行への興味を持つきっかけになるケースも多く、若い世代もいつか日本を旅行したいといった気持ちが強まり、インバウンド誘客促進への可能性が見込まれます。

これまでの来場者層は、10代や20代のミレニアル世代が中心でしたが、第20回目の開催となった今年は、家族連れの増加が顕著となりました。

背景としては、第1回開催から参加していたミレニアル世代が親世代になり、家族で参加するイベントへと変化したことが考えられます。

ベビーカーを押しながら参加する家族や、親子でコスプレをする参加者も多く、日本ファンが次の世代にも広がってきている現状やさらなる可能性を感じる機会となりました。

年間220億円の売上げも!サブカル&中古時計がインバウンドを呼び寄せる「中野ブロードウェイ」「まんだらけ」はなぜ強い?

日本のアニメやゲーム、漫画は、いまや海外でも大人気となっており、近年では聖地巡礼を楽しむ「アニメツーリズム」がブームです。アニメやゲームといえば秋葉原が人気ですが、実は近年中野ブロードウェイにも世界中からコアなファンが集まってきています。今回は、インバウンド客も多く訪れる中野ブロードウェイの実態やインバウンドの受け入れ態勢について解説していきます。関連記事知らなきゃマズイ日本のアニメ"88の聖地"とは?インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、イ...

日本のポップカルチャーを世界に発信するTokyo Otaku Mode、ニッセイ・キャピタルから資金調達を実施

[Tokyo Otaku Mode Inc. 日本支店]アニメ、マンガ、ゲーム、音楽、ファッションなど日本のポップカルチャーを世界に発信するTokyo Otaku Mode Inc.(米国デラウェア州 代表 亀井智英、CEO 小高奈皇光、以下「TOM」)はこの度、ニッセイ・キャピタル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:有馬 英二、以下「ニッセイ・キャピタル」)を引受先とする第三者割当増資を実施し、資金調達をおこないました。TOMは、各種ソーシャルメディアを通じて日本のポップカル...

京都の「本物」の魅力を発信

京都市観光協会は京都市とともに、3年ぶりにJapan Expoに出展しました。

京都は文化上の全面的移転を控え、クリエイティブに関する企業の移転や京都拠点のオープンが相次ぎ、本物の日本・京都の伝統文化や産業などについて、世界からの注目がより一層高まっている状況です。

多くの日本ファンが訪れるJapan Expoでは、京都のコンテンツ企業の紹介・PRをはじめ、殺陣や忍者・扇子作り・和菓子作り・マンガ制作といったさまざまなコンテンツの実演など、京都の"本物"にこだわり魅力を発信しました。

各種実演や体験ブースでは、本物の日本文化を実際に見たり体験できる点が好評で、非常に盛り上がったとのことです。京都のコンテンツ企業は、ゲーム・AR/VR体験、京都国際マンガミュージアムや学校関係者によるマンガ制作の実演、学生による似顔絵制作などを実施しました。

過去に京都ブースを訪れたことがある来場者からは、3年ぶりの出展を歓迎する声も寄せられています。

友人からの口コミなどで初めて京都ブースを訪れた来場者もおり、新たな京都ファンの獲得にも繋がりました。

日本の人気観光地ランキング2019/外国人観光客が好きな名所や施設を理解(トリップアドバイザー調査)

トリップアドバイザーは毎年「外国人に人気の日本の観光スポットランキング」を発表しています。2019年版では6年連続で「京都伏見稲荷大社」がランクインしました。 近年高まるインバウンド需要の影響もあり、日本国内の観光地に多くの観光客が足を運んでいます。 こうした中で、日本人に人気の観光地が外国人にも人気かというと必ずしもそうではないため、海外向けの観光PRには特に注意が必要です。 反対に、特定の国の観光客に人気となっている地域もあります。例えば佐賀県はロケツーリズムの関係でタイ人が多く...

フランス人に人気のマンガで京都の魅力を紹介

京都ブースにはインフォメーションデスクを設置し、京都国際マンガ・アニメフェア2019やラグビーワールドカップ2019のPR、葵祭・祇園祭・旅館に関するマンガ等を配布し、来場者に馴染み深いマンガを用いた京都の魅力PRを実施しました。

フランスにおけるマンガ人気は非常に高く、日本レストランが立ち並ぶオペラ地区には、ブックオフや日本のマンガを取り扱うお店もあります。

基本的に日本のトレンドをいち早くキャッチし、日本人と同じように旬のマンガを楽しもうとする傾向にあるほど、フランスのマンガ熱は顕著です。

来場者からも、マンガで楽しく学べてわかりやすいといった声が挙がり、プロモーションは好評だったとのことです。

ブース内のメインモニターでは、京都の知られざる名所を含む京都のプロモーション動画をはじめ、旅館や温泉のPR映像も上映し、京都観光全体のプロモーションを展開しており、京都の地方都市へのインバウンド誘客促進が期待されます。

京都市の市バスが抱える問題とは

日本各地で訪日観光客が増えています。その中でも圧倒的なインバウンド勝者と言えるのが京都です。観光都市として非常に人気で、観光客が押し寄せ、こうした事態を乗り切るために他の地域に先駆けて様々な観光政策を打ち出してきました。しかしながら、インバウンド需要が市民生活に豊かさをもたらしたかと言われれば、複雑な問題を抱えているのも確かです。特に、交通機関の混雑は代表的な「観光公害」の一つです。京都市を走るバスは乗客の需要があるにもかかわらず、近年は運転手の確保に苦労しているそうです。免許取得のための...

本物の日本の魅力を発信し、インバウンドのフランス市場の活性化へ

フランスでは、2018年に日仏友好160周年を記念した文化交流イベント「Japonismes」の開催により、日本文化への関心拡大が顕著です。

日本の伝統文化やポップカルチャーをきっかけに、訪日旅行の認知や関心拡大も今後大いに見込めるでしょう。

インバウンドのフランス市場の活性化に向けて、マンガやゲーム、コスプレ、伝統工芸など、あらゆる角度から本物の日本の魅力を発信していくことが期待されます。

<参照>

・京都市観光協会:フランスで開催されたJapan Expo 2019に出展しました!

・PR TIMES:Japan Expo 合同会社

訪日ラボセミナーレポートのご紹介&最新版インバウンド情報まとめ

訪日ラボでは、インバウンド対策に課題を抱えるご担当者様向けに、お悩み・課題解決を支援すべく、最新レポートの公開や無料のオンラインセミナーを実施しています。

【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。

本セミナーは大好評につきアーカイブ配信を行っておりますので、ぜひご覧ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント【セミナーレポート】


【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年3月版レポートから、2月〜3月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

インバウンド情報まとめ 2024年3月

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
 訪日客向け“相撲エンタメショーホール” 大阪にオープン / 2023年年間宿泊者数 1位は韓国【インバウンド情報まとめ 2024年3月】


今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」


スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに