雪と田園風景を愛するフィリピン人&移動好きな英国人…市場別傾向が顕著【JTB人気ツアーランキング:2019年6月】

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インバウンドにおけるコト消費需要の高まりを受け、近年は定番の観光に加え、より多種多様な体験が求められています。

爆買いがブームだった中国市場でも、モノ消費からコト消費にニーズが変化してきている状況です。

今回はJTBが提供する訪日外国人観光客向けパッケージツアー「サンライズツアー」の6月の国別人気ツアーランキングをふまえ、今インバウンドに人気のあるスポットや体験」について紹介します。


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50年以上の歴史を誇る「サンライズツアー」

サンライズツアーは北海道から沖縄まで地域特性に合わせた全都道府県の旅行商品が揃った、50年以上の歴史を誇る訪日外国人向けパッケージツアーブランドです。各商品は「Multi Day Tours」「Day Trips」「Train Package」「Free & Easy」「Extras」の5つのカテゴリーに分類されています。

人気観光地を数日間で巡るツアーやアクティビティなど、2,000種以上のコースが用意されているのが特徴です。最少催行人数を1名に設定しているツアーや、通訳案内士によるガイド付きツアーのように、手軽に安心して参加できる体制が整えられています。

アジア市場ではニッチな観光地のツアーが人気

アジア圏の香港・台湾・中国・シンガポール・フィリピンからのインバウンド客に人気のツアーをランキング化すると、特に東アジア市場はリピーターが多いことから、東京、京都、富士山といった定番旅行ルート(ゴールデンルート)”以外”の地域を訪れるツアーが上位にランクインしました。(※外国人旅行者向けツアー「サンライズツアー」6月人気ツアーランキング ~アジア~より)

長野から富山までつながるアルペンルートや岐阜の白川郷、熊本と福岡を結ぶ天草宝島ライン、北海道の日帰りバスツアーのほか、富士急ハイランドや東京ワンピースタワーなど観光施設の入場券がセットになったプランも人気で、ランクインしたスポットが全国各地に分散されていることがわかります。

中国はパラグライダーやイルカウォッチングなどの体験型ツアーが上位を占めており、改めてコト消費需要の高まりがうかがえる結果となりました。台湾香港は、LCCをはじめフライトの就航数も多く地理的に近いことから、アクセスが便利な沖縄のツアーに人気が集まっています

一方で香港フィリピンでは、冬のアルペンルートと白川郷を訪れるツアーが上位にランクインしており、自国では見られない雪景色と田園風景日本ならではの魅力を感じているようです。

欧米豪市場は長期でゴールデンルートの周遊へ

欧米豪市場は、アメリカ・カナダ・オーストラリア・イタリア・イギリスが調査対象となっています。全体的に、6日〜9日間のパッケージツアーで東京・富士山・京都といったゴールデンルートを楽しむケースが多いようです。(※外国人旅行者向けツアー「サンライズツアー」6月人気ツアーランキングより)

特に東京から気軽に行ける富士箱根日帰りツアー5か国すべてで5位以内に入っており、人気の高さがうかがえます。長期滞在が主流の欧米豪市場ですが、オーストラリアにおいては14日間という長期間で、ゴールデンルート以外の観光地も含めて日本を周遊する傾向にあります。

また近年訪日客の間で話題のロボットレストランを訪れるプランが、アメリカで4位、オーストラリアで6位となったことから、ナイトタイムエコノミー需要の高まりもうかがえるでしょう。

イタリアとオーストラリアでは「京都・嵯峨野竹林・嵐山ウォーキングツアー」がトップ10入りしており、ハイキングなどのアウトドア体験に注目が集まっています。

イギリスのみ、他の4か国と異なるランキングの傾向が見受けられました。トップ10にランクインしたのは、「自由席新幹線で行く京都フリープラン」「三鷹の森ジブリ美術館と、ジブリ映画の雰囲気を楽しむバスツアー」「羽田空港と都内ホテルを結ぶ空港送迎プラン」「地下鉄1日乗り放題きっぷ付の名古屋ウォーキングツアー」など、移動がセットのプランがメインです。よりお得かつ効率的に日本各地を巡りたいといった傾向があるようです。

まとめ:インバウンドの市場別の傾向を掴み効果的なプロモーションを

JTBサンライズツアーの6月の国別人気ツアーランキングをふまえ、今インバウンドに人気のあるスポットや体験についてご紹介しました。リピーターも多いアジア市場では、ゴールデンルート以外の地域への誘客が比較的進んでおり、自国ではできないユニークな体験を好む傾向にあるようです。一方で欧米豪市場は、定番観光地からなるゴールデンルート長期で幅広く巡るツアーや、東京からアクセスの良い観光地を日帰りで訪れる傾向が見受けられました。

今後も観光庁が掲げる「2020年、訪日外国人旅行者を4,000万人に」を目指す上で、インバウンドの市場別の最新動向をキャッチし、ニーズに合ったプロモーションが求められます。


<参照>

・JTB INBOUND SOLUTION:外国人旅行者向けツアー「サンライズツアー」6月人気ツアーランキング〜アジア〜

・JTB INBOUND SOLUTION:外国人旅行者向けツアー「サンライズツアー」6月人気ツアーランキング

・JTB INBOUND SOLUTION:サンライズツアー

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【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
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【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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