シンガポール人の特徴とシングリッシュ(Singlish)の特徴|訪日シンガポール人への対応方法も解説

公開日:2020年02月25日

年末の長期休暇の時期には、多くのシンガポール人が日本を訪れています。

そんなシンガポール人の話す英語は「シングリッシュ」と呼ばれ、イギリス英語などと比較すると特徴的な部分もあるようです。

そこで今回は、シンガポール人の英語の特徴を紹介し、また訪日シンガポール人への対応方法を解説します。

シンガポールの特徴

そもそもシンガポールとはどのような国なのでしょうか。

国土面積・人口・言語・宗教・民族といった基礎データから、シンガポールについて紹介します。

マレー半島南端に位置する国、シンガポール

外務署のシンガポールの基礎データによると、面積は約720平方キロメートルで東京23区とほぼ同じ大きさです。

人口は約564万人で、そのうちシンガポール人・永住者は399万人です。つまり、人口の30%は外国人といえます

言語は、国語がマレー語で、公用語として英語、中国語、マレー語、タミール語が話されています。

宗教は仏教、イスラム教、キリスト教、道教、ヒンズー教が信仰されています。

これらのデータから、シンガポールは様々な民族的・宗教的背景をもっていることがわかります。

3つの系統の民族が共存している

シンガポールでは3つの系統の民族が共存しており、中華系が74%、マレー系が14%、インド系が9%から構成されています。

中国系はシンガポールで最大の民族グループであり、国の人口のほぼ4分の3を構成しています。

言語や、食べ物、エンターテイメント、各種祭典などに見られるように、シンガポールは中国の文化を色濃く残しているともいえます。

マレー系はこの国で二番目に大きい民族グループで、シンガポールで最も古くから暮らしている移住者といわれています。

インド系の人々は、シンガポールで3番目に大きな民族グループで、シンガポールはインド国外においてインド人が最も多く住む場所の一つです。

このようにシンガポールは3つの民族により構成されており、民族ごとで話す言語が異なるため、公用語として英語が使われています。

シンガポール人の英語の特徴、シングリッシュ(Singlish)とは?

シンガポール人が話す英語はシングリッシュと呼ばれ、その英語を聞き慣れていない人からすると、少し聞き取りづらいといわれています。

シングリッシュとはどういったものなのか、シングリッシュと呼ばれる理由とその特徴について紹介します。

シンガポール人は英語が話せる

先に述べたように、シンガポールでは3つの民族が共存するため、英語が公用語として使われています。

そのため、公的機関や学校教育で使用される言語も英語に統一されています。

また、シンガポールには外資系企業も多く、会社内でも英語を使用します

シンガポールの街中にある標識や案内なども、必ずはじめに英語の表記があり、場所によっては中国語やマレー語などが併記されています。

しかし、各家庭ではそれぞれの民族本来の言語を使ってコミュニケーションをとることが多いようです。

このように、外では英語を使い家では母国語を使うため、シンガポール人は母国語と英語の2ヶ国語を話せる人が多くいます。

ちなみに、世界的な語学学校『EF Education First』が英語を母国語としない人々を対象にした英語テストを実施したところ、2018年の結果ではシンガポールがアジアで最も順位が高く、総合では3位でした。

この結果からもシンガポール人の英語力は高いことがわかります。

シングリッシュ(Singlish)とは

シングリッシュとは、「シンガポール」と「イングリッシュ」の造語で、シンガポールで話される英語の多様な方言を指します。

主に、中国語、マレー語、イギリス英語の影響を受けており、多民族国家のシンガポールならではの背景を持った英語です。

シングリッシュがシンガポール人の間で使用されるカジュアルな英語を指す一方で、「スタンダード・シンガポール・イングリッシュ(略称:SSE)」というものも存在します。

こちらは、シンガポール政府が定める英語の標準形式であり、イギリス英語の文法とスペルに基づいた英語を使用します。

職場などのオフィシャルな環境、または教師、上司、政府関係者といったより権威のある人々とコミュニケーションをとる場合に使用されます。

シングリッシュ(Singlish)の特徴は?

シングリッシュの特徴として、語尾に「lah」や「loh」をつける、「R」の発音が短い、独特な「Can」の使い方をするなどが挙げられます。

  • 語尾に「lah」や「loh」をつける

「Ok, lah」や「No, lah」などのように英語の語尾に「lah」や「loh」をつけます。これ自体に意味はなく、「〜だよ」や「〜ね」といった感覚で使います。これは中国語の「了(ラ)」という強調する言葉から影響を受けているといわれています。

  • 「R」の発音が短い

ear:イア garden:ガデン のように「R」の発音がとても弱く、聞きづらい場合があります。これはイギリス英語の特徴が由来で、イギリス英語がアメリカ英語と比べて「R」を発音する時に舌を巻かないことが影響しているといわれています。

  • 独特な「Can」の使い方をする

「Can can!(キャンキャン)」のようにCanを2回繰り返して言うことがあります。これは「できるできる!」や「いいよ、いいよ!」を意味します。中国語で「can」を意味する「可以(クァーイ)」を続けて「可以可以」と言う習慣から来ているといわれています。

訪日シンガポール人の特徴について紹介

訪日シンガポール人にはどのような特徴があり、どのような対応が必要なのでしょうか。

観光庁の消費動向調査などをもとに、訪日シンガポール人へのインバウンド対策を紹介します。

JNTOがシンガポールなどからの訪日観光促進に向けシンガポール航空とMOCを締結

目次訪日観光促進にMOCを締結 協力体制の強化に2018年の訪日旅行者数がインドは前年比14.6%増訪日観光促進にMOCを締結 協力体制の強化に日本政府観光局(以下、JNTO)が、訪日観光の促進に向けて、シンガポール航空とMOC(覚書)を締結したと、7月18日に発表しました。JNTOは、シンガポールやインド、インドネシアなどの主要5都市からの訪日観光の促進に向け、MOCを締結、日本政府の掲げる2020年の訪日旅行者数4,000万人を目指していきます。MOCの締結により、同主要都市からの訪日...

インターネットを情報源にしている

観光庁の2018年の国別消費動向調査によると、シンガポール人の「訪日前役に立った情報源」としては「口コミサイト(トリップアド バイザー等) 」が36.1%でトップという結果になりました。

そのあとに個人のブログが28.9%、宿泊施設ホームページが23.2%と続きます。

多くのシンガポール人がインターネットを日常的に利用していることから、WEBメディアや口コミサイト、SNSを利用したプロモーションは効果的だと考えられます。

トリップアドバイザーなどの口コミサイトでは、自社ページのコンテンツを充実させることはプロモーションとして効果的です。

例えば、掲載写真を増やす、特典や告知を掲載する、公式サイトへのリンクを掲載するなどが挙げられます。

また、「訪日前に役に立った情報源」として「日本政府観光局ホームページ」を挙げたシンガポール人は18.2%もいることも分かっています。

日本政府観光局(JNTO)が運営する『Japan Monthly Web Magazine』では、記事広告の出稿が可能です。

シンガポール人へのインバウンド対策を検討するにあたり、こうした媒体への記事広告も選択肢に入れておくべきでしょう。

▲[インバウンドにつながる世界への情報発信]:日本政府観光局(JNTO) ホームページ
▲[インバウンドにつながる世界への情報発信]:日本政府観光局(JNTO) ホームページ

シンガポールの人気SNSトップ3と利用状況

シンガポールは国土がとても小さい国でありながら、1980年代以降急激に発展し、東南アジアを代表する経済大国となりました。発展とともにインターネットも普及し、現在は人口の84%がインターネットを利用しており東南アジアでは最も高い普及率となっています。さらに、SNSの利用率も79%と高水準です。この記事では、インバウンドでも重要な位置を占めるシンガポールのSNSの利用状況や一番人気のFacebookを使ったインバウンド対策の事例について紹介します。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」の...

シンガポール人のうち84%が外国語対応スタッフが必要と回答

スペイン・マドリードに本社を置くIT企業Amadeusでは、2017年5月に実施した調査をもとにアジア太平洋地域の海外旅行者に関する調査レポート「Amadeus Journey of Me Insights」を作成しました。

この調査レポートでは、アジア太平洋地域の海外旅行者が何を望んでいるのか明らかにしています。

言語面においては、シンガポール人のうち84%が外国語対応スタッフが必要と回答していることがわかりました。

シンガポール人は英語を公用語としているため、英語での案内やメニュー、英語対応ができるスタッフを配置するといった対策が必要でしょう。

シンガポールだけではなく、英語が母国語もしくは広く使われている国の旅行者は、店舗や宿泊施設での外国語対応に対する需要が大きいという結果も出ています。

そもそも訪日客は外国語対応を必要としてるの?母国語対応スタッフの需要

訪日外国人観光客を集客したいと考える全国の観光協会や宿泊施設、各種店舗にとって 「外国語対応」はもっとも大きな課題 です。これまでの訪日ラボの記事でも取り上げたように、こうした課題を解決するべく、国内では外国人観光客との接客時に役立つツールが多く開発されています。iliやメガホンヤク、指さし会話シートなどがその好例でしょう。では、実際にどこの国出身の訪日外国人観光客が外国語対応を必要としているのでしょうか。 Amadeusの資料をもとに紐解いていきます。インバウンド市場や各国の訪日外国人に...

訪日シンガポール人の接客には英語対応が必須

今回はシンガポール人の英語の特徴について紹介し、また訪日シンガポール人への対応方法について紹介しました。

シンガポール人は英語力が高く、旅行先においても英語での対応ができる環境を求めています。

また、本記事で述べたようにシンガポール人の英語は特徴があるため、初めて聞く人にとっては聞き取りづらい可能性があります。

訪日シンガポール人を対応する際の心構えの一つとして、シングリッシュの特徴をおさえておくことは役に立つことでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!