映画をはじめとする映像コンテンツはインバウンド観光に大きなインパクトを与える可能性を秘めています。
今回は、2019年下半期に公開された映画の中で、今後人気観光地になる可能性がある撮影地をご紹介します。
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1. 日本アカデミー賞受賞『天気の子』
『天気の子』は、過去28日間で興行収入100億円を突破し伝説を打ち立てた映画『君の名は。』の新海誠監督の新作です。
![▲[映画「天気の子」]:公式サイト ▲[映画「天気の子」]:公式サイト](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/5868/main_942bd5dee4b503d535d5e8518c1fda04.png?auto=format)
本作は、伊豆七島で暮らす主人公の少年が東京へ家出をし「100%の晴れ女」である少女と出会うことから始まります。少年と少女の不思議でちょっぴり切ないヒューマンドラマです。
最初の3日間で動員数は115万9020人、興行収入は16億4380万9400円に達し、前作の『君の名は。』対比128.6%を記録した
公開から8月21日までの34日間の興行収入が100億円を突破し、2作連続100億円を突破するのは日本の映画監督では宮崎駿に続く2人目の達成となった(Wikipediaより)
本作品には登場する印象的なシーンの数々は、都内をモデルにしているものも多く、アクセスの良い「聖地」が目立ちます。
ビルの屋上にある神社(東銀座:朝日稲荷神社)
本作で晴れの少女が力を得ることになった神社としてビルの屋上にある神社が登場します。
物語の中で名称は言及されませんが、これは東銀座にある「朝日稲荷神社」なのではとささやかれています。

下駄の絵馬と気象の神様(高円寺:氷川神社境内)
日本人に馴染みのある絵馬でありながら、一風変わったデザインで印象に残る「下駄の形をした絵馬」は、作品の中だけでなく実在するものです。
東京都高円寺のお寺で購入することができ、物語を現実に感じ取ることのできる場所としてファンを惹きつけているようです。

Twitter:『天気の子』の聖地巡礼に関する投稿(https://twitter.com/michsuzu/status/1133561316336029696)
2. 『ONE PIECE』最新映画作品は全世界から熱い支持
『ONE PIECE』は、言わずと知れた日本を代表する漫画作品です。映画最新作『ONE PIECE STAMPEDE』は、テレビアニメ『ONE PIECE』の劇場版第14作で、公開から1カ月で観客動員数370万人、興行収入50億円突破など日本国内で絶大なる支持を受ける結果となりました。
アジア諸国を中心に国外での上映が始まり、ますます外国人の間における認知度は高まりを見せています。
現在、台湾・香港・シンガポール・インドネシア・マレーシア・フィリピン・タイで公開され、まだまだ盛り上がりを見せている本作ですが、2019年10月18日(金)より中国本土で公開!
中国では日本アニメ映画におけるチケット予約販売では歴代最速で100万元を突破し、動員数400万人と興行収入1億4000万元(約20億円)突破しました!(one-piece.comより)
日本を舞台にしている作品ではないので、作品中で巡礼できる場所は登場しませんが、ONE PIECEにまつわる聖地をご紹介します。
乗車できる「サウザンド・サニー号」(長崎県:ハウステンボス)
九州地は、距離の近さから韓国人や台湾人に人気の観光地です。またインバウンド市場全体で存在感のある中国人にとっても、九州の温泉や美食は大きな魅力と映っているようです。
長崎県には九州を代表するアミューズメントパーク「ハウステンボス」がありますが、ハウステンボスではONE PIECEのファンを熱狂させるアトラクションを運営しています。
アニメからそのまま出てきたような見た目、そして実際に乗船することができる本アトラクションは、作品ファンにとって絶好の撮影スポットでしょう。
『ONE PIECE』58巻の扉絵の古民家喫茶(岐阜県:落人)
岐阜県の白川郷には、かつて『ONE PIECE』の作者が訪れ、漫画に登場させると約束した喫茶店があります。実際に、漫画『ONE PIECE』の58巻扉絵に採用されています。
同店には、『ONE PIECE』と同じく、世界中で人気を博している漫画『NARUTO』の作者も訪れているそうです。漫画・アニメ好きの聖地になる日も近いでしょう。

Twitter:『ONE PIECE』の聖地に関する投稿(https://twitter.com/miyakh7/status/1166236149251133441)
3. 三谷幸喜監督、最新作品『記憶にございません!』
独特の雰囲気とユーモラスなストーリー展開で人気の三谷幸喜監督の最新作『記憶にございません!』は、海外上映も果たしました。
![▲[映画『記憶にございません!』]:公式サイト ▲[映画『記憶にございません!』]:公式サイト](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/5869/main_5faef3208367dcd1520191cb9bd64844.png?auto=format)
記憶を無くした総理大臣の災難をコミカルに描く本作品は、日本では36億円の興行成績を打ち出しています。
日本国内を舞台にした作品であり、撮影地も関東地方に多く存在しています。
聴衆に向かって叫ぶシーン(上野:東京国立博物館表慶館)
予告編ムービーの冒頭で主人公・黒田が叫んでいるのは東京上野にある、国立博物館の「表慶館」であるとされています。
セリフのどぎつさで衝撃的な印象を残すシーンであり、多くのファンを虜にしたようです。

Twitter:『記憶にございません!』のロケ地に関する投稿(https://twitter.com/kahokaka/status/1165041551619133440)
包帯姿でサラリーマン風の男にからまれるシーン(新宿御苑前:日本料理屋「みやはら」)
包帯姿で街中を彷徨う主人公がサラリーマン風の男にからまれるシーンは、新宿にある日本料理屋「みやはら」の前で撮影されているようです。

Twitter:『記憶にございません!』のロケ地に関する投稿(https://twitter.com/Motomitsu_N/status/1016648738905837568)
撮影中は近隣の方に目撃されるなど、私たちの日常に近い場所でも映画の撮影地となることがわかります。
まとめ
今回は2019年下半期に上映された映画より、インバウンドに人気になりそうな撮影地をご紹介しました。
突如として、何の変哲もない地に訪日外国人が増える場合には、こうした人気作品にゆかりのあるスポットである可能性もあります。
昨年話題になった「オーバーツーリズム」には、突如として人気観光地になった地がトラブルを回避できない例が散見されます。
インバウンドで壊される観光地の景観・生活…どう解消する?オーバーツーリズム対策例3選
2018年には訪日外国人観光客数が3,000万人を超え、2020年までに4,000万人を目指しさらなるインバウンド客の増加が見込まれる中、日本各地でオーバーツーリズムによる観光公害が問題となっています。今回は、京都・北海道の美瑛・大阪における3つの例を取り上げ、日本のオーバーツーリズムの実態について見ていきましょう。目次京都の多言語表示の「看板公害」が景観破壊!?北海道美瑛:インバウンド向けの環境破壊対策へ大阪の「下町」でインバウンド客急増!生活空間に観光客まとめ:適切なマナー喚起から住民...
東京都のインバウンド事例
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映画作品は、一度に数百万人、時には数億人といった人に影響を与えます。各国における映画作品のトレンドをチェックしておくのも、訪日外国人の動向をつかむのに役立つのではないでしょうか。
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