世界的に高い人気を誇るスポーツであるサッカーは、オリンピックにおいても大変注目度の高い競技です。
2021年の東京オリンピックの出場枠は、男子はヨーロッパが4枠、アフリカが3枠、アジアが3枠、南米が2枠、北中米カリブ海が2枠となっており、内定を得るまでに熾烈な争いが繰り広げられました。
この記事ではオリンピック競技としてのサッカーの歴史・試合方式や開催国、試合開催時の影響について紹介します。
※開催場所・開催日程は、東京オリンピック・パラリンピック延期決定前の情報です。正式な情報が発表され次第、順次情報を更新いたします。
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オリンピック競技としてのサッカーの特徴
オリンピックにおけるサッカーは、男子では100年以上も続いている歴史のある競技です。また、女子サッカーは始まって30年未満の比較的新しい競技で、これからますますの発展が期待されています。以下では、オリンピックサッカーの歴史や試合の方式について説明します。男子サッカーは若い選手が活躍
オリンピックの男子サッカーは、FIFAワールドカップよりも歴史が長く、ロサンゼルス大会(1932年)を除いてパリ大会(1900年)から毎大会で実施されています。モスクワ大会(1980年)まではオリンピック憲章のアマチュア規定のためプロ選手が出場できず、注目度は低いものでした。しかし現在は、世界の若手スター選手のお披露目・活躍の場となっており、毎回大きな盛り上がりを見せています。
バルセロナ大会(1992年)からは出場資格が23歳以下に、アトランタ大会(1996年)からは23歳以下のチームに3名のオーバーエイジ選手を加えられるようになりました。FIFAワールドカップでは実現しない、若い顔ぶれの選手が見られます。
一方、女子はアトランタ大会(1996年)から加わりました。こちらは年齢制限がなく、金メダルはワールドカップと同等のステータスを持ちます。
オリンピックの女子サッカーは、男子と比べて歴史は浅いものの、世界における女子サッカーの普及・発展に大きく寄与しています。
試合の方式は?
各大陸に出場枠が割り当てられ、予選が行われます。
男子は、各大陸予選を勝ち抜いた16ヵ国をA、B、C、Dの4グループに分け、グループステージを行い、各組上位2チームが準々決勝に進出します。
女子は、各大陸予選を勝ち抜いた12ヵ国をE、F、Gの3グループに分け、グループステージを行い、各組上位2チームと、各組3位チームのうちの成績の良い2チームが、準々決勝に進出します。
男女とも、準々決勝以降はノックアウト方式で戦われます。90分を終えて、同点の場合は、前後半各15分ずつの延長戦を行います。それでも決着がつかない場合は、ペナルティキックを行います。
3位決定戦については、決勝戦と同日に同スタジアムで行う場合、延長戦は行わず、ペナルティキックのみで勝敗を決めます。
東京オリンピック・サッカーの会場情報、出場国
以下では東京2020オリンピックサッカーの会場や日程、出場国について説明します。※以下は全て大会延期決定前の情報です。
会場と日程
会場は、札幌ドーム/宮城スタジアム/茨城カシマスタジアム/埼玉スタジアム2002/東京スタジアム/オリンピックスタジアム/横浜国際総合競技場の7会場が予定されています。
日程については、7月22日から8月8日までグループステージ、準々決勝、準決勝、3位決定戦、決勝の順に行われると予定されています。
また、試合時刻は夕方から夜中にかけて行われることになっています。
出場国
男子出場国は、日本、スペイン、ドイツ、ルーマニア、フランス、エジプト、コートジボワール、南アフリカ共和国、ニュージーランド、アルゼンチン、サウジアラビア、韓国、オーストラリア、ブラジルとなっています。続いて女子では、日本、ブラジル、ニュージーランド、イギリス、オランダ、スウェーデンが出場国となっています。
オリンピック期間中の影響は?
2021年の東京オリンピック期間中は、各地での混雑が予想されます。以下では、予想される混雑やとるべき対策について説明します。
混雑
サッカーの試合は、現地スタジアムで観戦する人のほかにも、パブリックビューイングを楽しむ人が多いと考えられます。
スポーツにおけるパブリックビューイングは、2018年のFIFAワールドカップや2019年のラグビーワールドカップなど、近年ますます人気が拡大しています。そのため、試合前後の交通機関や飲食店などが混むのではないかと予想されます。
企業では、スムーズビズ、リモートワークなど通勤に関する取り組みにより、混雑緩和に協力することが求められます。
また、交通機関はロードプライシング、電車の終電延長、臨時列車運行を行う必要があります。
ナイトタイムエコノミーの活性化
サッカーの試合は17時前後に始まり23時頃終了するものが多いです。比較的夜遅くに試合終了することから、ナイトタイムエコノミーの拡大が期待されます。
ナイトタイムエコノミーとは、夜間(一般には、日没から日の出まで)の経済活動のことです。
消費やビジネスチャンスの広がりを期待して、世界各国で様々なナイトタイムエコノミーへの取り組みが進められています。日本でも、特に訪日外国人旅行者によるナイトタイムの娯楽利用が期待されています。しかし一方で「日本には深夜まで営業している娯楽・文化施設、交通機関が少なく、夜を楽しめない」という訪日外国人の声もあります。
2021年の東京オリンピック・パラリンピックでは、多くの外国人観光客が日本を訪れることが予想されます。
ナイトタイムエコノミーを通じて日本のファンが拡大すれば、リピーターの増加によって将来的なインバウンド消費の拡大にも繋がります。こうした点からもナイトタイムエコノミーの推進と東京オリンピックの開催は切っても切れない関係であるといえるでしょう。
ファンの高齢化に立ち向かう「KABUKI」は、この夏ナイトタイムエコノミーで勝負!歴史・伝統・最先端好きの外国人を呼び込め!
※この記事は2020年1月時点の状況に基づき執筆されています。東京オリンピックは2021年夏に延期しての開催が決定しています。東京オリンピック2020大会の開会まであと189日となり、新国立競技場も完成しました。会場の整備が完成していく一方で、多くの国や地域からたくさんの人が訪れることへの対策がまだ整っていない面が見受けられます。特に充実していないと言われている部分が夜の時間の娯楽です。日没から日の出までの時間の経済活動は、インバウンドが増加している今注目すべき市場であると考えられています...
周辺情報は早めにチェック
オリンピック競技におけるサッカーは、世界的に活躍するスター選手やニューカマーのプレーをみることができる、大きな盛り上がりが期待されるイベントです。
一方で、競技時間前後の交通機関や飲食店の混雑も予想されるため、競技の有無や開始時間などの情報は早めにチェックしておく必要があります。
サッカー試合後などの夜の時間帯を生かしたナイトタイムエコノミーへの準備を進めておくことで、さらなるインバウンド需要の取り込みにつなげることができるでしょう。
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