インバウンド対策の成功事例|コロナ後の展望・今できること・人気スポットこれまでの取り組み・自治体の3事例

公開日:2020年08月21日

日本を訪れる外国人観光客を効率的に集客し、消費を促す施策のことをインバウンド対策と呼びます。昨今、訪日外国人数の増加に伴い、インバウンド対策に注目する企業も増えています。

一言にインバウンド対策といってもその方法は多岐にわたります。そこで今回の記事では、実際のインバウンド対策の成功例をいくつかご紹介します。


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インバウンド市場のこれから

2020年に開催を予定されていた東京オリンピックの影響もあり、日本を訪れる外国人観光客数はここ数年増加の一途をたどっていました。

2020年前半は、世界的に猛威を振るった新型コロナウイルスの影響で、旅行をする人が激減している現状です。

新型コロナウイルス収束後のインバウンド業界の展望について触れていきます。

訪日外国人はいつ戻る?「ニューノーマル」時代のインバウンド|これからの旅行スタイル・観光事業者に求められる対策とは

新型コロナウイルスが猛威をふるい、訪日外国人観光客、インバウンド需要はいつ戻るのかと不安が募る中、感染予防対策を前提とした新しい生活様式に適応したサービス提供が求められています。「ニューノーマル」時代に選ばれる事業者とはどのような事業者なのか。本記事では新型コロナウイルス収束後のインバウンド業界について、「ニューノーマル」時代に対応するために観光事業者に求められていることや取り組むべきことを解説します。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、イ...


アジア圏では訪日に前向きな姿勢

日本を訪れる観光客の大半を占めているアジア圏の観光客は、新型コロナウイルス収束後の訪日に意欲的です。

株式会社Airporterが、訪日外国人に対して行った調査によれば、落ち着いたら行きたい国として「日本」を挙げた人は全体の86%でした。

回答者のうちの6割を占めているのは台湾(46%)、次いで香港(16%)であり、このふたつの国では日本渡航を考えている人が多いことがわかります。

このことから、台湾や香港の観光客は、日本への訪問を身近に感じており、比較的気軽に日本を訪れる傾向にあることがわかります。

中国の回復がもっとも早いと予想される

いつ頃から他の国への観光を考えているかという質問への回答を見てみると、もっとも早くインバウンド数が回復する可能性が高いのは中国です。

中国では「2020年7~9月」と回答した人がもっとも多く、全体の18%にのぼりました。

台湾では「2021年4~6月」と答えた人の割合が12%ともっとも高かったものの、回答者の中でもほぼ均一に意見が割れている状況です。

香港では「2020年10~12月」と回答した人が15%でしたが、「2021年4~6月」と答えた人も多く、人によっては慎重な判断を下したいと考えている人が多いようです。

日本は「コロナ後 旅行したい国ランキング」1位:時期は中国「7~9月」が最多【株式会社Airporter調査】

株式会社 Airporterが自社のサービスを利用する訪日外国人を対象として行った調査で、全国籍の86%が日本を選択し、1位となりました。訪日予定についても調査されており、中国人観光客は早ければ夏~10月の国慶節ごろに戻るのではないかと予想されます。また訪日予定時期や買い物予定について、中華圏の3か国・地域で明確な違いが見られました。今回の調査結果を参考に、インバウンド回復に向けた第一歩である中華圏の訪日需要や訪日時期、予算などについて解説します。《注目ポイント》中国の外国人観光客は早けれ...

インバウンドに向けた準備やプロモーションが重要に

2020年6月現在、中華圏では新型コロナウイルスをめぐる状況は好転しており、徐々に収束に向かっています。

そのため、大きないまだ難しい局面を抜けきれない欧米豪と比較すると、早めに訪日観光客数が回復することが期待できます。

すでに日本を訪問するための計画を立て始めている人もいる可能性があるので、この時期からターゲットに向けた宣伝を行うことが重要です。

特に、過去の訪日数から見ても大きな割合を占めている中華圏の人へは、積極的に宣伝・広告を打ち、受け入れの準備を始めることが重要です。

リベンジ消費とは/中国ではすでに消費拡大!インバウンド対策もアフターコロナに向けて始動

リベンジ消費とは、新型コロナウイルスの感染拡大を防止のための様々な自粛により、かえって消費意欲が高まり、活発な購入活動が見られる現象です。ECサイトの利用や国内旅行者の増加など、リベンジ消費を象徴する動きは中国や韓国で確認されており、消費活動がふたたび盛んになるのではないかと期待されています。「日本インバウンド・メディア・コンソーシアム」が中国のネットユーザーを対象に実施した調査では、新型コロナウイルスの収束後に訪れたい国として日本がトップになるなど、収束を見越したインバウンド対策も重要に...

アジア7か国「安全なら日本に行きたい」90%超、欲しい情報は「正確な安全情報」:新型コロナ インバウンド意識調査で

現在日本では新型コロナウイルスの影響で訪日旅行客が大幅に減少しており、2020年3月の推定値は前年同期比93.0%減少の19万4,000人まで落ち込んでしまいました。訪日旅行客の減少はいつまで続くのか、いつになったら客足が戻ってくるのか、それらのことがインバウンド業界共通の心配事となっています。アジアに向けて日本を紹介するメディア『FUN! JAPAN』を運営する株式会社Fun Japan Communicationsは、2020年4月、日本好きの外国人を対象に新型コロナウイルスによる訪日...


インバウンド対策事例:外国人から人気を獲得した例

新型コロナウイルスが収束した際に、外国人観光客を受け入れるためには、魅力的なコンテンツを用意する必要があります。インバウンド対策の中で、実際に外国人観光客から人気を得た例を紹介します。

飲食店「鍋ぞう」

「鍋ぞう」は、鍋料理を中心とした飲食店です。トリップアドバイザーの「旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本のレストラン」では、渋谷センター街店が第1位に輝きました。

特に都心部にある「鍋ぞう」では、多言語対応のスタッフも多く、外国人観光客でも楽しく食事ができるような環境が整っています。

「鍋ぞう」が取り組んでいるインバウンド対策の例としては、販促物やサイトの多言語化を徹底し、フリーWi-Fiの設置によって、外国人の利用しやすい環境の整備が挙げられます。

その他にも、利用したお客様がトリップアドバイザーに写真を投稿しやすいよう、写真撮影に積極的に協力したり、投稿されたコメントにこまめに返信するなどの対策が行われています。

旅館「山城屋」

大分県にある旅館「山城屋」は、コンスタントに多くのインバウンド客を受け入れています。山奥に位置する旅館にもかかわらず外国人に人気の秘密は、外国人視点に立ったサービスの提供にあります。

まず公式サイトの多言語化に取り組み、英語、韓国語、中国語を含む4言語での情報を掲載しています。

さらに、初めて訪れる人でも道に迷わないよう、アクセス方法の動画を作成してサイト内で公開しています。旅館における「お風呂の入り方」「バスタオルの使い方」などのルールも動画にわかりやすくまとめ、客室のテレビで放映しています。

英語での問い合わせにもすぐに対応できるよう、よくある質問に対する回答例を事前に用意してあるそうです。

カフェ「アキバフクロウ」

日本を訪れる訪日外国人観光客の傾向として、「モノ消費」よりもコト消費に注目しているという点が挙げられます。

コト消費の代表的な例として、「旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の体験・ツアー 2020」の1位に選ばれたのが「アキバフクロウ」と呼ばれるフクロウカフェです。

「アキバフクロウ」では、サイト内の多言語対応だけでなく、施設内では日本語だけでなく英語でのアナウンスも行われるため、外国人観光客でも安心してサービスを受けることができます。

SNSでの発信も積極的に行うことで、より多くの人に認知してもらえるような取り組みも行っています。

インバウンド対策事例:自治体の例

民間の観光施設によるインバウンド対策の例をご紹介してきましたが、インバウンド政策は自治体単位でも注目されているトピックです。

地方自治体が実際に外国人観光客を誘致するために行っている活動の例を紹介します。

1. 兵庫県豊岡市

兵庫県豊岡市は、インバウンド対策を強化することで、2017年には50,800人もの外国人観光客の受け入れを達成しました。

これは、2011年の1,118人に比べると、たった6年間で45倍にも増加したことになります。

豊岡市は、海水浴場、キャンプ場、スキー場などの観光資源を中心にPRを行い、世界に向けて魅力を発信しています。

観光庁インバウンドデータなどを参考に、「どのような時期に」「どのような目的で」観光客が訪れているのかを把握し、ターゲットを絞った宣伝を行いました。

また、ネイティブスタッフなどを積極的に活用し、国際的な側面を強化することで、外国人観光客の受け入れを増やしていきました。

市が出資する観光まちづくり組織(DMO)「豊岡観光イノベーション」と広域連携DMO「せとうち観光推進機構」による「欧米豪インバウンド集客の相互連携に関する協定」で海外の旅行会社との連携を目指すなど、幅広くPRの場を設けています。

2. 岐阜県高山市

岐阜県の高山市における平成30年のインバウンド宿泊者数国別ランキングによれば、中国からの観光客が前年比149.4%と大幅に増加していることがわかりました。その数は延べ40万4,930万人にものぼりました。

高山市が行ったインバウンド対策の例としては、工芸品の体験が挙げられます。工芸体験では、多言語化を積極的に進め、アジア圏以外から来た観光客にも対応できるような環境を整備しました。

その他高山市では、訪れる外国人観光客がより楽しく過ごせるよう、高山市街地を観光する際に役立つ「飛騨高山 ぶらり散策マップ」を多言語で用意しています。

その言語数は11言語にも及び、日本語・英語・中国繁体字・中国簡体字・韓国語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・イタリア語・タイ語・ヘブライ語で地図を読むことができます。

3. 香川県さぬき地域

香川県における2017年の外国人宿泊者数は約45万人であり、2012年の約4万人に比べると、10.52倍にまで増加する結果となりました。

香川県は、韓国、中国、台湾、香港といった近隣の国々に対するPRを中心に行い、現地の旅行会社やメディアを通した広告宣伝を進めています。

名産品である「うどん」を用いた県のPRに加え、外国人に人気のある「お遍路さん」に関する情報を積極的に発信しています。

特に、お遍路さんはスペインの「カミーノデサンティアゴ」と呼ばれる巡礼を終えた人が四国のお遍路に関心を持つケースが多く、欧米からの観光客が急増しています。

アフターコロナを見込んで事例を活かしたインバウンド対策を

インバウンド事業に取り組む人にとって、新型コロナウイルスの蔓延による移動の制限は大打撃となっています。

しかし、こんなときだからこそアフターコロナに向けてどのようなアクションを起こせるかをきちんと考える必要があります。

より良い対策を進めていくためには、これまでのインバウンドにおける成功事例をよく分析し、どのようなものが訪日外国人観光客に求められているかを考えることが大切です。

同時に、日本を訪れる観光客が安心して滞在を楽しめるよう、安全面に最大限配慮した環境整備を行うことも、アフターコロナにおけるインバウンド対策の一環として非常に重要です。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!