台風10号で 「Go To避難」話題に:災害時に備え、宿泊施設が準備すべきこと

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9月6日〜7日に、史上最大級とも呼ばれた「台風10号」は九州をはじめ、全国各地に豪雨や暴風をもたらしました。

台風の接近に伴いホテルや旅館の宿泊キャンセルが相次ぐかと思いきや、九州では避難者のホテルの予約が殺到し、連日満室になった宿泊施設もありました。

そんな中、Go to トラベルキャンペーンを利用して宿泊施設に避難する「Go To避難」が話題となりました。

Go Toトラベルキャンペーンは政府による観光需要喚起のための施策ですが、思わぬ形で利用されたことで、SNS上では注目を集めました。

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ウィズコロナで避難のあり方に変化が:「Go To避難」が話題

今年は新型コロナウイルスの流行により、ソーシャルディスタンスの確保などいわゆる「3密」を避けるために、避難所は受け入れ人数を減らす対応を取りました。

そのため、台風10号の接近時に一部の避難所がすでに満員となり、受け入れができない状態になりました。

また、日本災害情報学会は5月に発表した「避難に関する提言」で、コロナ影響下の災害避難として、ホテル、親戚や知人宅など避難所以外の避難(分散避難)を提案し、各自治体も今回の台風では住民に分散避難を呼びかけていました。

加えて、新型コロナウイルスがまだ収束していない状況で、住民は人が集まりやすい避難所を敬遠する傾向が顕著に見られており、ホテルなどの宿泊施設が避難先の選択肢として考える人が出てきました。

こうした様々な背景もあり、7月22日からスタートした政府の観光支援策「Go To トラベルキャンペーン」が後押しとなり、割引を利用した「Go To避難」が続出しました。

また、Go Toトラベルキャンペーンの対象になっている宿泊施設は、感染対策を講じる必要があるため、新型コロナウイルスに感染する心配をすることなく快適な環境で避難できる場所だと考えた人が多い可能性があります

実際、九州の一部のホテルは地元の人からの予約が殺到し、連日満室になったという報道もありました。

こうした「Go To避難」はSNSでも話題となり、利用者のツイートが多く見られました。


GoTo利用でホテル避難した人のTwitter投稿
▲Twitter投稿:編集部スクリーンショット

Twitter:GoTo利用でホテル避難した人の投稿(https://twitter.com/nenUYKk5XAu4HNk/status/1302507881435033602


GoTo利用でホテル避難した人のTwitter投稿
▲Twitter投稿:編集部スクリーンショット

Twitter:GoTo利用でホテル避難した人の投稿(https://twitter.com/hikky0831/status/1302458080509059073?ref_src=twsrc%5Etfw)

GoTo利用でホテル避難した人のTwitter投稿
▲Twitter投稿:編集部スクリーンショット

Twitter:GoTo利用でホテル避難した人の投稿 (https://twitter.com/miharugon/status/1302379555500380160)

災害時を想定する宿泊施設が準備しておくこと

新型コロナウイルスの流行をきっかけに、宿泊施設は旅行者の泊まる場所としてだけではなく、災害時の避難先という大きな役割を持つことが再認識されました。

内閣府も2月にホテルや旅館などを災害が発生した際の避難所として確保・活用するよう自治体に求め、現在各自治体と連携している宿泊団体が多くあります。

今後災害時における宿泊施設の重要性が高まる一方、宿泊施設側も避難者の受け入れを想定し、準備しておく必要があるでしょう。

具体的には、以下の対応が求められます。

  • 緊急時の対応:実際に災害が起きたと想定して、災害対応のシミュレーション・トレーニングをしておきましょう。また、高齢者や障害者による施設利用もあると考えられるため、介護や応急処置に関する知識も求められます。また、医療機関、介護施設との連携も重要になるでしょう。
  • 備蓄食品や飲料水の確保:避難者向けに、非常食や飲料水などを十分に備蓄する必要があるでしょう。また、停電や緊急時に備え、発電機や常備薬、ヘルメットなどの防災グッズも用意しておきましょう。
  • チェックイン/チェックアウトの時間分散:避難者の殺到によりロビーが混雑になる可能性があります。新型コロナウイルス対策の一環として、チェックイン・チェックアウトの時間を調整し、混雑を分散させる工夫が求められるでしょう。
  • 自治体など行政機関との連携:台風や地震が発生した場合、通信環境が遮断され、自治体や行政機関と満足にやりとりができなくなる可能性があります。平時から自治体や同業組合など行政機関と密な連携を取りながら、必要に応じて避難者に情報提供をします。

観光以外のニーズに備えを

新型コロナウイルスによる避難の仕方が変化しているなか、今回の台風でGo Toトラベルキャンペーンが予想外の形で活用されました。

地震や台風など大きな災害が多発する日本では、今後宿泊施設に対する需要は観光以外にも高まることが考えられます。

事業者も型にはまらず、災害時避難者の受け入れをはじめ、幅広いニーズに対応できるような体制・環境づくりを進める必要があるでしょう。

Go To「やって良かった」と政府・自治体:200万人利用のうち感染者1人、近隣旅行に活気

国内観光需要の喚起を目的とした「Go Toトラベルキャンペーン」は、7月22日開始から1か月経過しました。施行直前に東京発着の旅行が対象外になるなど、一部で混乱を招くこともありましたが、施行によって一定以上の効果が現れていると、政府や自治体関係者がコメントしています。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!訪日ラボに相談してみる目次利用者数200万人・420万人泊、宮城県知事:「やって良かっ...


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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