中国、連休中盤へ 旅行者4億人超、観光収入5兆円近く-あの「武漢」が人気観光地に

公開日:2020年10月06日

2020年10月1日から8日まで、中国では国慶節の大型連休を迎えています。

今年は新型コロナウイルスの世界的感染拡大により、日本では訪日中国人観光客の客足は消えていますが、中国では国内旅行が活況を迎えています。

国慶節連休の半分がすぎた現在、中国の観光地ではどのような様子となっているのでしょうか。

4日間で旅行者は4億人突破、観光収入は5兆円近く

10月1日連休初日から、中国各地は活気に溢れています。

中華人民共和国文化・旅游部は10月1日に、1億人近くの人が旅行に出かけ、前年同日比73.8%まで回復したと発表しました。

同日、全国の鉄道施設もピークを迎えていました。中国国家鉄路集団によれば、利用客数は1,480万人と推定されており、新型コロナウイルス感染拡大以来の最高値を更新しました。

そして中国民用航空局によれば、全国の航空便数は14,941便、利用客数は167万人と、2019年の10月1日とほぼ横ばいを維持したことがわかりました。平均搭乗率は79.5%であり、前年同期比で5.1%減少したとされています。

この国内旅行の盛況は初日のみならず、その後もにぎわいを見せています。

下記は10月1日から3日まで、毎日の旅行者数と観光収入をまとめた表です。

日にち 国内旅行者数 観光収入
10月1日 9,700万人(前年同日比73.8%) 766億5,000万元(約1兆1,920億日本円、前年同日比68.9%)
10月2日 1億800万人(前年同日比80.3%) 765億1,000万元(約1兆1,898億日本円、前年同日比69.5%)
10月3日 1億1,100万人(前年同日比78.2%) 780億7,000万元(約1兆2,140億日本円、前年同日比66.8%)
智通財経より、訪日ラボ編集部作成

この表をみると、新型コロナウイルス感染拡大により、旅行者数も観光収入も去年と比べて落ちているものの、旅行者数においては8割近く、観光収入においては7割近くまで回復していることがわかります。

中国旅游研究院の統計によると、10月1日から4日までの4日間に、国内旅行者数は累計4.25億人に達しており、これによりもたらされた観光収入は3120.2億元(約4兆8,511億日本円)を超えています。

そして、観光スポットの予約状況データからも今年の国慶節連休の活況が伺えます。

中国の大手オンライン旅行会社「携程」(Trip.comグループ:2019年10月まで、中国国内では「Ctrip」の名称で展開)が10月4日に発表した「2020十一景区門票在線予訂報告(2020年10月1日観光スポットオンラインチケット予約報告)」によると、10月1日から4日まで携程を経由して国内観光スポットのチケットを予約した数は前年同期比で100%を超えており、2019年の水準を超えていると示されています。

一部の観光スポットでは携程経由の旅行者数は去年に比べて2〜5倍増加し、最大10倍に増えたところもあると報告されています。

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コロナ震源地の「武漢」、人気観光地に

では、新型コロナウイルスの発生地と言われている「武漢」では、この大型連休中にどのような変化があるのでしょうか。

携程が国慶節連休前に行われた人気観光スポットランキングでは、武漢の黄鶴楼が上海ディズニーや西安兵馬俑遺跡など定番の観光スポットを抑えて、1位を獲得しました。

そして、前述した「2020十一景区門票在線予訂報告(2020年10月1日観光スポットオンラインチケット予約報告)」では、観光スポット予約ランキングトップ10のうち、武漢の黄鶴楼と海昌極地海洋公園がぞれぞれ2位と7位にランクインされました。

さらに、武漢市当局の発表によると、武漢の観光スポットで人出が去年を上回るところが相次ぎ、武漢園博園(園林博覧公園)では来客数が前年同期比の2倍以上を記録したとわかりました。

このような武漢への観光客の増加について、当局は「予想を超えた盛況だ」とコメントしています。

あまりの盛況ぶりを受けて、10月3日より武漢は予約可能な観光スポット数を増やしました。

中国最大のSNS「Weibo」でも、武漢に旅行を出かけた投稿が多く見られており、「観光客が絶えない」「人が多すぎて最後まで辿る時間がなかった」「武漢は昔の活気を取り戻した」といった内容が見受けられています。

▲[訳:黄鶴楼、雨が降っても観光客が絶えない]:Weibo投稿より
▲[訳:黄鶴楼、雨が降っても観光客が絶えない]:Weibo投稿より
▲[訳:武漢漢街、人が多すぎて最後まで辿る時間がなかった...]:Weibo投稿より
▲[訳:武漢漢街、人が多すぎて最後まで辿る時間がなかった...]:Weibo投稿より
▲[昨日は東湖植物園の予約が取れず、今日はやっと取れて家族で一緒にいった!到着したら人がたくさんいた。この光景は久しぶりだ!武漢はようやく昔の活気を取り戻した!]:Weiboの投稿より
▲[昨日は東湖植物園の予約が取れず、今日はやっと取れて家族で一緒にいった!到着したら人がたくさんいた。この光景は久しぶりだ!武漢はようやく昔の活気を取り戻した!]:Weiboの投稿より

中国、人気観光地1位がなんと「武漢」に:上海ディズニー抑え...なぜ?

来週10月1日より、中国では国慶節という大型連休を迎えます。国慶節は、例年国内外を旅行する人が多いシーズンでした。今年は新型コロナウイルスの世界的流行によって海外旅行にいけないかわりに、延べ6億人の中国人が国内旅行に出かけると推計されています。そうした中、Trip.comの調査によると、人気の観光地1位は新型コロナウイルスの"震源地"である「武漢」が選ばれました。日本人からするとぎょっとするような現象が、現在の中国の旅行シーンで起きています。なぜ、新型コロナウイルスの発生地である武漢が一躍...

活気が戻った中国の国内旅行市場

新型コロナウイルスの影響で中国の旅行市場は一度打撃を受けましたが、今年の国慶節連休で国内旅行市場は急速な回復を見せています。

中国では武漢はもはや感染状況を危惧される土地ではなく、むしろメモリアルなスポットとして国慶節連休では一躍人気の観光地になっています。

国内のインバウンド関連事業者は、アフターコロナ時代における訪日中国人観光客の客足の回復を見据え、国慶節連休をはじめとした中国国内の旅行動向を注目し続ける必要があるでしょう。

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参照資料

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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