OTAとは、Online Travel Agent(オンライントラベルエージェント)の略称で、インターネット上だけで航空券や宿泊施設などの旅行商品を取り扱う旅行会社を指します。
インターネットやスマートフォンの普及により、オンライン上で旅行の手配ができるOTAを利用するユーザーが年々増加しています。
本記事では、OTAとは何か、代表的な企業をあげながら網羅的に説明します。
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OTAとは?観光業界必須用語
OTAとは、Online Travel Agentの頭文字の略で、インターネット上のみで旅行商品を取り扱う旅行会社を指します。
OTAが取り扱う旅行商品には、宿泊施設や、交通手段、それら一式を含むパッケージツアーなど多岐にわたり、幅広いサービスを提供しています。
JTB総合研究所のスマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2019)によると、オンラインで旅行関連サービスを予約する人は全体の50.1%を占めています。
また、近年の旅行の傾向として、FIT(個人旅行)の割合が増加しており、オンラインで好みによって自由な組み合わせで旅行商品が買えるOTAの需要の高まりがわかります。
OTA企業一覧
以下で、日本国内と海外に分けて大手OTAを一覧で紹介します。各OTAはそれぞれに特徴があり、施設によって相性のいいOTAが異なるため、大まかな違いを把握しておくことが重要です。
国内の大手OTA
日本国内の大手OTAとして、楽天トラベル、一休.com、じゃらんnet、るるぶトラベルなどが代表的なものとしてあげられます。
楽天トラベルやじゃらんnetは、宿泊施設登録数がダントツで多く、一休.comは宿泊施設の中でも高級旅館や高級ホテルに特化しています。
るるぶトラベルは、宿泊施設登録数は楽天トラベルなどと比べると少ないですが、大手旅行会社のJTBが運営している点で消費者へ安心感を与えています。
海外の大手OTA
海外の大手OTAは、Expedia(エクスペディア)、Booking.com(ブッキングドットコム)、Agoda(アゴダ)Trip.comなどがあげられます。これらのOTAは、宿泊施設や航空券を主に扱っています。
またオーストラリアにはViatorというOTAがあり、このOTAは現地ツアーを豊富に扱う現地ツアーOTAと呼ばれます。
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OTAのその他の特徴について
本項では、OTAと似た機能を持つメタサーチサイトとOTAの違いや、OTAのメリット、デメリットについて紹介します。
メタサーチサイトとの違い
メタサーチサイトは、OTA同様にインターネット上で旅行情報を入手できるサイトです。
特定のキーワードについて、複数のサイトの検索結果を比較でき、旅行予約サイトのメタサーチである場合は複数の旅行情報を一度で比較可能になります。
一方でOTAサイトは、特定の旅行会社が有する宿泊・航空のみの情報閲覧や手配が可能なため、複数のサイトをまたいぐ旅行情報を比較できません。
OTAの魅力
OTAの魅力は、旅行に関するほぼすべての予約手配がオンラインで完結可能な点です。
また、オンラインでの販売をメインとする無店舗型運営のため、事業拠点の設置や人材にかかるコストを抑えやすく、リーズナブルなプランが多く、消費者にとって大きなメリットになります。
さらに、OTA利用者は増加傾向にあり、月間ユニークユーザー数が3億人をこえるところもあります。そのため、施設の情報がより多くの人の目に触れ、認知度の向上が期待できます。また、OTAは多言語対応がほとんどのため、海外の顧客も集客できるようになります。
OTAの注意点
OTAを利用するにあたり、価格比較が可能であるという理由から、施設の価格競争が生じたり、キャンセルのリスクが高くなったりするなどの注意点があげられます。
また、OTAで成立した予約には、OTAを通じた予約手続きに対して概ね7〜15%ほどの送客手数料が発生し、その分のコストもかかります。 そのほか、OTAでは多くの施設へ満遍なく消費者を呼び込めるようなシステムを使用しているため、リピーターの囲い込みができないことにも注意が必要でしょう。
コロナ禍を受けたOTAの対応
新型コロナウイルスの流行によってOTAも大きな打撃を受け、各OTAは対応を迫られました。その中でも、GoToトラベル開始時には、各OTAで対応が分かれました。
たとえば、フォートラベルでは複雑な料金プランを分かりやすくするため支払額シミュレーターを導入したり、日本旅行では「居住地限定応援割」など近場での旅行にクーポンを発行したりといった独自のキャンペーンを行っていました。
また中国では、2020年春節期の人の移動が活発になるタイミングで新型コロナウイルス感染が拡大したため、中国大手OTAが無料で返金を受け付けるなどの対応をしました。
このようにコロナ禍を受けて観光業界が苦しい中でも、顧客優先で返金を受け付けたり独自のサービスや割引を導入するなどして、顧客に好印象を与えたOTAもありました。
OTAのメリット、デメリットを踏まえたうえで適切な活用を
最近では、個人で旅行を手配する人が増えており、OTAの需要はますます増えるでしょう。日本国内だけでなく、海外の大手OTAも把握しておき、それぞれのOTAの特徴を考慮した上で施設に合ったOTAを選ぶことが重要です。
インターネットを使い非接触で旅行の手配ができるOTAは、アフターコロナもしくはウィズコロナにおいても、その強みを発揮できると期待できます。
新型コロナウイルスの影響で、OTA業界がどのように変化していくのか今後にも注目が集まります。
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