インターネットの発達やコロナ禍の巣ごもり需要などによって、越境ECが活気を見せています。
越境ECとは、インターネット通販サイトを通じた国境を越える電子商取引のことです。
本記事では越境ECの始め方を詳しく解説します。
越境ECの概要を説明し、利用するプラットフォームや、準備方法を紹介します。
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越境ECとは?市場規模、メリット・デメリットについても紹介
越境ECの概要について、その市場規模や、メリット・デメリットをご紹介します。
越境ECとは?市場規模は年々拡大
越境ECとは、インターネット通販サイトを通じ、国内商品を国境を越えて販売する電子商取引のことです。
経済産業省が2020年7月22日に発表した、日米中3か国における越境ECの市場規模は、各国とも前年度比10%以上拡大しています。
越境ECのメリット
越境ECのメリットとして、海外に実店舗を持つよりもコストを抑えた海外進出が可能であることが挙げられます。
商圏を国内だけでなく世界へと拡大することで、新規顧客を獲得し売上を増加させられる可能性があります。
近年では、海外企業であっても参入しやすい環境やサービスが整いつつあります。
越境ECのデメリット
越境ECのデメリットとして、原則として販売対象国に合わせた対応が必要になることが挙げられ、異なる文化や習慣を持つ国へ販売する難しさがあります。
国際郵便として発送できないものがあり、商材によっては海外に発送できない場合があります。
また物流体制を整えたり、関税への対応や、為替変動リスクなども避けて通れません。
越境ECを始める方法
越境ECを始める方法として、大きく3つ挙げられます。
それぞれの方法を紹介します。
1. 自社サイトで開始
まず自社サイトで越境ECを始めるという方法があります。
自社サイト上で購入代行サービスを利用すれば、現在の運営体制のまま越境ECをスタートすることができますが、別途集客やマーケティングが必要となります。
購入代行サービスを利用せず、自社運営により本格的に自社で越境ECを始めれば、より高い利益率が期待できますが、販売対象国でのブランド力がないと厳しいでしょう。
さらに現地法人でECサイトを作って販売する方法もあり、現地での言語対応やプログラミング知識が必要となりハードルは高いものの、高い利益率が望めます。
2. 国内にある越境ECサイトを利用
「楽天」や「Qoo10」、「Amazon」など、日本国内で越境ECへ出店する方法もあります。
難易度が低く始めやすく、出店を決めたサイト内で海外販売機能の申し込みをすれば、越境ECをスタートすることができます。
3. 海外の越境ECサイトを利用
最後に、海外の越境ECサイトを利用する方法があり、販売対象国で人気の越境ECサービスを利用して出店する必要があります。
それぞれの国で利用すべきサイトや出品方法が異なり、運用の際は代行会社を利用するのが一般的となっています。
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越境ECを成功させるための準備
越境ECを成功させるための秘訣として、以下の点を事前に確認しておく必要があるでしょう。
物流の確認、決済サービスの確認
入庫から発送まで、一連の流れをしっかりと構築しておくことが重要です。
返品時の対応や、顧客被害時の対策も確認しておきましょう。
クール便など商品に合った適切な配送方法を選択するなど煩雑な部分も多く、難しければ代行サービスを利用して物流業務をプロの業者に一任することも検討してみましょう。
また、どの決済サービスを利用するのかも確認しておきましょう。現地でポピュラーな決済方法を導入することが重要です。
進出国の文化面、言語での違いに対応する
販売対象国での認証取得が必要かどうか、必要なら取得ができているか確認しましょう。
原材料表示や原産国表示など、チェックすべき項目は漏らさず確認が必要です。
また言語対応として、ネイティブから見て不自然でない翻訳ができているのかどうか確認しましょう。
商習慣や文化などの違いに、きめこまかく配慮することが重要です。
マーケティングの実施
ターゲット国ごとにどんな商品が人気なのか確認し、その市場調査をもとに商材選定を行いましょう。
商品をより魅力的に伝えられるような工夫が重要となります。
関連記事:コロナ禍の今年、世界で売れた日本の商品ランキング:「日本ロス」消費が加速、第三次越境ECブームの内訳とは
関税等法律の確認
商品ごとに異なる関税率を確認し、国際郵便として発送できないものも確認しておきましょう。
詳細はJETROや日本郵政のサイトから確認でき、主な関税一覧については税関が公開しています。
参照
JETRO:輸出入に関する基本的な制度
日本郵政:国際郵便として送れないもの
税関:主な商品の関税率の目安(カスタムスアンサー)
越境ECを成功させるためには
越境ECを始めるにあたって、どの販売形式を利用するのか、また販売開始前の準備について確認しました。
越境ECは、各国の法律の確認などの複雑な部分も多く、信頼のおける業者に代行を委託するのも一策となるでしょう。
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<参照>
経済産業省:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました
Beenos:越境ECの始め方ややり方を解説!成功させるためのポイントも紹介
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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