「爆買い」に税務調査のメスは入るか?免税品大量購入の中国人に徴収処分 越境ECへの影響は

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

日本で免税品を大量購入した中国人男性が、消費税約1,400万円の徴収処分を科される事案が発生したと読売新聞が報じました。

日本政府は免税手続きの電子化を進めており、それにともなって国税庁に送信された電子購入記録から、調査の手が伸びたということです。

この出来事は、半ば「黙認」されていたソーシャルバイヤーの動きに変化をもたらす可能性があります。一方で国内企業が海外へ仕掛ける越境ECには、追い風と呼べる流れかもしれません。

<オススメ記事>
中国インバウンド 今後の動向は?【訪日ラボが徹底予測】

免税手続き電子化が与える影響とは

現在こそコロナ禍によって免税売上は落ち込みを見せているものの、中国人による爆買いに代表されるように免税品の売り上げはインバウンド需要を支えていました。訪日旅行が再開した際には需要も再び高まることが考えられます。

中国人による「爆買い」は通常のお土産の目的以外に、日本国内で免税購入した物品を国内外に販売する「ソーシャルバイヤー」らの活動も背景にあります。

そうした中、国税庁が免税品を大量購入した中国人男性に対して約1,400万円の消費税徴収を科したというニュースが報じられました。

免税品大量購入者に消費税徴収処分、手続電子化で初

男性は2020年5月~7月にかけて、総額で約1億4,000万円相当の商品を免税購入していたといいます。

従来は購入した免税品について、免税店が販売した商品名や数量を記載した購入記録票を訪日客のパスポートに貼付し、出国時に税関が商品を確認するという方式がとられていました。しかし、免税手続きの電子化により、免税品の購入記録がパスポート情報と共に直接国税庁に送信されるようになりました。

その結果、国税庁は男性の購入商品の多さをみて税務調査に乗り出しました。電子記録を活用して国税当局が調査を行うのは今回が初めてということです。調査により、男性は約1,400万円の消費税徴収処分が科されましたが、全額を納付する前に出国したということです。

越境ECには追い風か

今回のケースはソーシャルバイヤーの中でも違法に免税品を購入していたが事実上「黙認」されていた人々にとって、脅威となる出来事といえます。

これは免税店にとっては一定の業績低減に影響するでしょうが、越境ECを手がける企業にとっては朗報と呼べるかもしれません。

今まで日本企業が海外向けに商品のプロモーション施策を打っても、ソーシャルバイヤーに一定の需要が流れてしまっていたことは事実です。今回のニュースはそうした状況に一石が投じられることとなるでしょう。

コロナ禍によって人の動きが制限されている昨今、国境を超えるモノの動きに注目が集まります。

関連記事
コロナ禍の今年、世界で売れた日本の商品ランキング
東南アジアで総売上1兆円超え、急激に成長する巨大ECモール「Shopee」とは?

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

<参照>
讀賣新聞:【独自】免税品を大量購入の中国人、1400万円の消費税徴収を決定…海外送付の証明書類なく

訪日ラボセミナーレポートのご紹介&最新版インバウンド情報まとめ

訪日ラボでは、インバウンド対策に課題を抱えるご担当者様向けに、お悩み・課題解決を支援すべく、最新レポートの公開や無料のオンラインセミナーを実施しています。

【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。

本セミナーは大好評につきアーカイブ配信を行っておりますので、ぜひご覧ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント【セミナーレポート】


【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年3月版レポートから、2月〜3月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

インバウンド情報まとめ 2024年3月

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
 訪日客向け“相撲エンタメショーホール” 大阪にオープン / 2023年年間宿泊者数 1位は韓国【インバウンド情報まとめ 2024年3月】


今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」


スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに