7月9日、観光庁は「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」2021年5月分のデータを発表しました。
この調査では国内の主要旅行会社の商品取扱額を集計し、「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」の3つのカテゴリーに分けて公表しています。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けた前年同月と比べ、海外旅行、外国人旅行、国内旅行部門すべてで大幅な増加がみられました。
各部門が前年同月と比較し好調だったことから、総取扱額では前年同月比384.1%になりました。
《注目ポイント》
- 5月の総取扱額は414億円で前年同月比384.1%
- 国内旅行取扱額は370億円で前年同月比454.5%
- インバウンド旅行取扱額は6億円で前年同月比931.6%
関連記事
主要旅行業者の旅行取扱状況速報4月
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
国内旅行業者取扱額ランキング:前年同月比384.1%
2021年5月の主要旅行業者の総取扱額は414億円で、前年同月比384.1%となりました。
これは、「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」のすべての部門で取扱額が前年同月と比べて大幅に増加したことが要因だと考えられます。
特に、前年同月時にはほとんど見られなかった「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」の取り込みに成功した会社では前年同月比を超える会社も数多く見受けられました。
順位 | 旅行会社 | 取扱額 | 前年同月比 |
1位 | JTB(9社合計) | 170億7,502万円 |
334.6% |
2位 | (株)日本旅行 |
48億8,213万円 |
610.8% |
3位 | KNT-CTホールディングス(13社計) |
27億6,824万円 |
417.2% |
4位 | (株)ジャルパック |
22億2,894万円 |
896.0% |
5位 | ANA X(株) |
20億2,880万円 |
500.8% |
国内旅行取扱額ランキング:前年同月比454.5%
2021年5月の主要旅行業者の国内旅行の総取扱額は370億円で、前年同月比454.5%となりました。
長引くコロナ禍で押さえつけられていた旅行欲が少しずつ解放されていると考えられます。
ただし、緊急事態宣言が都心部に発出された影響もあり、前月よりおおよそ半減しています。
順位 |
旅行会社 |
取扱額 | 前年同月比 |
1位 | JTB(9社合計) | 157億7,073万円 |
358.8% |
2位 | (株)日本旅行 |
46億2,099万円 |
578.1% |
3位 | KNT-CTホールディングス(13社計) |
24億9,559万円 |
463.0% |
4位 | (株)ジャルパック |
22億2,860万円 |
895.9% |
5位 | ANA X(株) |
20億1,505万円 |
568.7% |
海外旅行商品の取扱額:前年同月比145.4%
2021年5月の海外旅行商品の総取扱額は37億円で、前年同月比145.4%でした。
世界で徐々にワクチン接種が進みつつあり、EUなどでは接種者に対し広く国境を開いていることも一因だと考えられます。
順位 | 旅行会社 | 取扱額 | 前年同月比 |
1位 | JTB(9社合計) | 8億812万円 |
119.7% |
2位 | エイチ・アイ・エス(6社計) |
3億2,091万円 |
58.8% |
3位 | (株)日本旅行 |
2億5,830万円 |
前年は取扱額0 |
4位 | 阪急交通社(3社計) |
2億5,106万円 |
前年は取扱額0 |
5位 | エムオーツーリスト(株) |
2億3,941万円 |
418.2% |
関連記事
EU域外からの観光目的渡航再開へ、ワクチン接種者からスタート
インバウンド向け国内旅行商品の取扱額:前年同月比44.4%
2021年5月のインバウンド向け国内旅行商品の総取扱額は6億円で、前年同月比931.6%となりました。
JNTOによると、2021年の5月の訪日外客数は10,000人で前年同月比501.3%増加しており、取扱額はさらなる増加となりました。
開催目前の東京五輪において、緊急事態宣言の発出や行動制限があるもののインバウンド向け国内旅行商品の取扱額が増えるのかどうかが注目されます。
順位 | 旅行会社 | 取扱額 | 前年同月比 |
1位 | JTB(9社合計) | 4億9,616万円 |
1499.8% |
2位 | KNT-CTホールディングス(13社合計) |
9,296万円 |
前年は取扱額0 |
3位 | WILLER(株) |
851万円 |
3889.0% |
4位 | 名鉄観光サービス(株) |
633万円 |
前年は取扱額0 |
5位 | エイチ・アイ・エス(6社計) |
288万円 |
10.0% |
前年同月より大幅増加も、コロナ前水準遠く
2021年5月の「主要旅行業者の取り扱い状況」によると、前年同月よりはどの分野でも大幅な増加がみられました。
ただし、コロナ禍が発生する前の2019年比でみると、総取扱額は9.8%と厳しい状態が続いています。
緊急事態宣言が長引く中、東京2020大会を含む今後の感染状況次第で旅行状況が決定されると考えられそうです。
インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる
<参照>
観光庁:主要旅行業者の旅行取扱状況速報(令和3年5月分)
【インバウンド情報まとめ 2024年11月後編】中国、タイの2025年祝日発表 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に11月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国、タイの2025年祝日発表 ほか:インバウンド情報まとめ【2024年11月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」
スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!