【海外の反応】コロナ下で開催の東京五輪を振り返る 世界から寄せられた賞賛や批評

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2021年、史上初の延期を経て東京五輪が開催、閉幕しました。

コロナ禍による世界的な感染拡大防止の動きを受けた本大会では、多くの選手をはじめ、大会関係者に数々の困難が強いられました。

未知のウイルスが世界中で大流行する中、国内では開催に反対の世論が高まっていましたが、コロナ禍で開催したこと、また復興や多様性といったテーマは海外の人々にどのように受け止められたのでしょうか。

一方、開閉会式で日本のポップカルチャーや芸能が発信、披露されたことは、訪日潜在層が眠る世界各国において、コロナ禍の収束後にインバウンド需要増加への契機になると推察され、期待が高まります。

海外からは、競技シーンや開閉会式などに注目が集まったのはもちろん、大会関係者らによる発信を通じてさまざまな反響がありました。

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開会式

コロナ下での開催となった東京五輪。その開会式については国内外からさまざまな反応が寄せられました。

SNS上では、ゲーム音楽やピクトグラムに興奮する声が多く見られました。

▲日本のビデオゲーム音楽を称える投稿:Twitterより編集部スクリーンショット
▲日本のビデオゲーム音楽を称える投稿:Twitterより編集部スクリーンショット

ファイナルファンタジーやソニックといった日本のビデオゲームの音楽が、東京五輪の開会式で使われました。ビデオゲームは映画よりもパワフルなことを日本は理解していました。ほかの国もこれに続くことを願いましょう。

Twitter:日本のビデオゲーム音楽を称える投稿(https://twitter.com/Blagueur99/status/1418557288193970182

大きな話題となったピクトグラムパフォーマンスは、多くの海外メディアによって取り上げられました。

▲ピクトグラムパフォーマンスを称える投稿:Twitterより編集部スクリーンショット
▲ピクトグラムパフォーマンスを称える投稿:Twitterより編集部スクリーンショット

東京五輪のピクトグラムパートは、素晴らしいとしか言いようがない!とても日本らしくて楽しくて…パワーレンジャー(スーパー戦隊)を思い出したわ(笑)

Twitter:ピクトグラムパフォーマンスを称える投稿(https://twitter.com/kissacastaneda/status/1418579663518015494

一方で、「お祝いというよりは謝罪のように感じた」「音楽と式典の全体的な感触は控えめで陰気なままでした。」などと報じるメディアも見受けられました。

マスコットキャラクターの登場がないことに動揺する声も上がり、米紙ニューヨーク・タイムズはキャラクターそのものを「控えめな存在」と評しました。

関連記事【海外の反応】五輪史上初の無観客での開会式、BGMには「ドラクエ」テーマソングも 世界のSNS上の反応は

競技シーンに映る日本カルチャー

東京五輪では、選手の競技シーンに「日本の象徴」が見え隠れする場面がいくつかありました。

新体操団体では、ウズベキスタン代表が「セーラームーン」の主題歌で演舞し、衣装もセーラー服を連想させるものでした。

またアーティスティックスイミングのスペイン代表選手は、演目で「イチローになりきる」演技を披露し、日本語の実況中継に合わせて演技を行いました。

トライアスロンの競技中に映りこんだお台場の等身大ガンダムにも反響が寄せられるなど、世界各国も五輪中継を通じて日本らしさを味わえたのではないでしょうか。

自国と日本カルチャーのコラボに沸き立った人もいたと考えられます。

コロナ下でも見えた日本の「おもてなし」対応

コロナ禍により、人と人との交流が激減した五輪でしたが、随所で現れた日本の「おもてなし精神」にも反響がありました。

オーストラリア選手団は、選手村の居住棟に日本側のおもてなしに対して感謝の気持ちを伝える垂れ幕を掲げました。

豪オリンピック委員会のスポークスマンも、「非常に親しみやすく丁寧な対応で、選手団はくつろいで過ごしている」と好感を示しました。

取材で来日した英レポーターは、日本のボランティアが帰国する選手らに対して送った「最後のおもてなし」を伝えました。

英語と日本語で書いたメッセージを手に空港でお見送りする写真をSNSで公開すると、英ファンからはボランティアに称賛が送られ、「信じられないほど素晴らしい」と反響が拡大したということです。

▲東京五輪ボランティアを称える投稿:Twitterより編集部スクリーンショット
▲東京五輪ボランティアを称える投稿:Twitterより編集部スクリーンショット

これは素晴らしい。出国するオリンピック選手たちを空港で見送るボランティアの皆さん。ささやかな美しい触れ合い。

Twitter:東京五輪ボランティアを称える投稿(https://twitter.com/matthewcpinsent/status/1422364473839390720

「日本のコンビニ」が話題に 絶賛する海外メディアも

五輪期間中、記者団をはじめとする外国人の間で話題となったのが「日本のコンビニ」でした。

イギリスの記者は、自身のTwitterで「私の五輪MVP」としてローソンの商品を紹介しました。

Twitter:(https://twitter.com/Vitu_E/status/1421853595897516033

カナダの記者も、深夜に開いているセブンイレブンに感激したことを伝えました。


Twitter:(https://twitter.com/Devin_Heroux/status/1418619648455577603

アメリカでは、新聞が一面で「メダルに匹敵」とコンビニの食べ物や運営体制を報道し、称賛しました。

またコンビニおにぎりの開け方がわからないというツイートは3万5,000越えのリツイートを集め、これを見た人たちから開け方を解説する動画が次々と投稿されました。

▲コンビニおにぎりの開け方に関する投稿:Twitterより編集部スクリーンショット
▲コンビニおにぎりの開け方に関する投稿:Twitterより編集部スクリーンショット

Twitter:(https://twitter.com/anastasure/status/1419892654561656832

五輪期間中、コンビニが報道関係者らの助けとなっていたようです。SNSなどを通じて世界に大きなインパクトを与えたのではないでしょうか。

関連記事【海外の反応】日本のコンビニに五輪記者「あなたなしに何もできない」と絶賛:コンビニの外国語口コミを分析してわかった重要な事実

「インフルエンサー」化した選手たち

五輪に参加した選手らは、自身のSNSで五輪期間中のさまざまな様子を投稿しました。

TikTokを通じて五輪期間中に選手村の食事を絶賛する選手や、食堂の様子を発信する選手などが注目を集めました。

食堂での食事の様子:Twitterより編集部スクリーンショット
▲食堂での食事の様子:Twitterより編集部スクリーンショット
食堂での食事の様子:Twitterより編集部スクリーンショット
▲食堂での食事の様子:Twitterより編集部スクリーンショット
食堂の様子:Twitterより編集部スクリーンショット
▲食堂の様子:Twitterより編集部スクリーンショット

タクシー代を五輪ボランティアに借りて出場競技に間に合い、金メダルを獲得した選手もおり、その一部始終を伝える動画をインスタグラムにアップすると大反響があり、英紙などでも大きく報じられたということです。

ジャマイカの政府観光局は、「当ボランティアの女性を招待したい」と声明を出しました。

一方で、イスラエルの選手は選手村の段ボールベッドを意図的に破壊する動画をアップしたところ非難を浴び、最終的には謝罪動画を投稿しました。

Twitter:(https://twitter.com/kann_news/status/1420058236640706564

SNSで誹謗中傷を浴びる選手も相次ぎ、その後国際オリンピック委員会IOC)が24時間態勢の相談窓口を設け、カウンセリングを行う取り組みを進めています。

コロナ禍によって大会現地に出向くことができないことからも、今回の五輪では選手たちによるSNSを通じた発信にいっそう注目が集まったのかもしれません。

閉会式

閉会式では、日本のポップカルチャーが式典を彩りました。

SNS上では、宝塚歌劇団による歌唱や式のBGMに興奮する様子が多く見られました。

▲東京五輪閉会式に関する投稿:Twitterより編集部スクリーンショット
▲東京五輪閉会式に関する投稿:Twitterより編集部スクリーンショット

日本の歌唱はなんと美しいんだ!

Twitter:(https://twitter.com/zmsickmarvel/status/1424327056293310467

▲東京五輪閉会式に関する投稿:Twitterより編集部スクリーンショット
▲東京五輪閉会式に関する投稿:Twitterより編集部スクリーンショット

スキヤキソング、本当に大好き!

Twitter:(https://twitter.com/K_theKen/status/1424337087306735623

一方で本来は「2011年の地震、津波、原発事故からの復興を目的としたもの」だったことに触れ、パンデミックの影響により今回の閉会式は「実に奇妙なものだった」と報じたメディアもありました。

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「異例」のオリンピック、世界にはどう映ったのか

57年ぶりに開催された東京五輪はコロナ下での開催となり、計画や開催方式の変更などが多く見られました。

さまざまな賛否の声が寄せられましたが、訪日旅行停止状態が続いている中、世界にとっては日本を感じる期間でもあったのではないでしょうか。

明日に開会式が迫るパラリンピックにも、海外からの注目が期待されます。

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<参照>
TODAY:Tokyo brings 41 sports to life as pictograms in mesmerizing opening ceremony act
OCN:VIDEO: Life-Sized Pictogram Steals the Show at the Opening Ceremony of the Olympics
JOE:Tokyo's sombre opening ceremony felt more like an apology than a celebration
時事ドットコム:どこに行ったの?ミライトワ 開会式不在「演出の都合」―表彰ブーケで復権も〔五輪〕
スポニチ:新体操団体ウズベキスタン「セーラームーン」で舞う
朝日新聞デジタル:「イチローになりきる」 ASスペイン代表が水中で野球
The Answer:「東京を褒めなければ」 お台場の“等身大ガンダム”に英の博物館関係者も熱視線
時事ドットコム:おもてなしに「サンキュー」 豪、五輪選手村に巨大垂れ幕
The Answer:英記者がローソンで見つけた「五輪MVP」 夏の味方&誕生35年の人気商品に海外反響
The Answer:コンビニ愛する海外レポーター、開会式後の訪問で歓喜「午前2時で…なんという場所だ」
Yahoo!ニュース:「メダルに匹敵」日本のコンビニ。東京五輪に批判的だった米主要紙が一面でついに大絶賛
ロイター:五輪=タクシー代借りて金の陸上選手、助力のボランティアと再会
クーリエジャパン:東京五輪でジャマイカ選手を助けたボランティア、ジャマイカにご招待
J-CASTニュース :イスラエル代表、「選手村ベッド破壊」騒動で謝罪 五輪委員会「厳粛に受け止めている」
時事ドットコム:SNS、競技以上の存在感? 誹謗中傷、「ベッド破壊」も〔五輪〕
よろずー:五輪卓球・水谷隼、誹謗中傷投稿に改めて怒り アスリート代表し断固たる処置決意「差別を扇動」との批判も
ニッポン放送:卓球・水谷選手への中国からの誹謗中傷問題を考える 佐々木俊尚
Aljazeera:Tokyo’s closing ceremony ends pandemic Olympics

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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