日本では、7月26日より、海外渡航者に向けた新型コロナウイルス感染症のワクチン接種証明書、いわゆる「ワクチンパスポート」の発行が開始しています。
日本に先駆けて運用を始めた海外では国内利用が進んでいることもあり、各団体からは日本でも国内利用を認めるよう求める声が上がっています。そうした中で、日本政府は緊急事態宣言解除後にも国内利用に向けて動きを進める姿勢であることがわかりました。
訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)日本のワクチン接種証明書、国内運用開始なるか
日本のワクチン接種証明書は、ワクチン接種を完了させた希望者に対し、自治体を通して紙ベースで発行されています。現段階では、海外渡航時の検疫や隔離措置の免除に役立てることを目的に発行、運用されており、日本政府としては国内利用目的の発行はしないとしてきました。
そうした中、今後は国内利用を容認する姿勢へと転換が見られそうです。
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宣言機解除後に方針が明らかになる見込み
各自治体や事業者がワクチン接種率向上や経済回復を見込んで接種者に対する特典などを打ち出す中、日本政府は、ワクチン接種者と未接種者の間での差別や接種強制化などにつながるといった懸念から、日本国内での運用を目的とした接種証明書の発行はしないとしてきました。
あくまでも海外渡航者向けの証明書で、海外各国の政府と連携して渡航時の検疫など各種措置を緩和させることを目的として進めています。
日本国内の各団体、自治体、事業者からは、国内運用を認めるよう声が上がっており、日本旅行業界(JATA)からもワクチン接種証明書の活用で国際交流の再開や国内の経済活動回復を望む考えが示されていました。
こうした中で、TBSの報道より、日本政府はワクチン接種証明書を国内で活用する際のガイドラインを公表する方向で調整を進めていることが明らかになりました。これまでの否定的姿勢から一転、国内運用に歩みを進めた様子です。
ガイドラインが示される具体的な時期としては、8月25日現在13都府県(27日からはさらに8道県追加予定)を対象に発令されている緊急事態宣言が解除された後になると見込まれています。
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欧米では接種証明提示の義務化が進む
海外各国ではすでに国内運用が始まっており、アメリカやフランスでは日常生活で接種証明の提示の義務化が進んでいます。
アメリカは、ニューヨーク州やカリフォルニア州が8月より屋内での社会活動にはワクチンパスポートの提示を必須としており、飲食店や娯楽施設などが対象となっています。また、合衆国政府も今後すべての外国人入国者にワクチン接種証明を義務づける方針であると報じられています。
また、フランスは7月からスポーツ施設利用時にはワクチンパスポートの提示を必須にし、8月からは飲食店やショッピングモールにその対象を広げました。8月15日以降は海外からの旅行者に対してもフランス到着時に接種証明を発行できるようにしています。
接種証明の国内外運用の加速化によって、海外各国では反対を唱えるデモなども起こっていますが、ワクチンパスポートの義務化が安心安全な社会活動と経済回復の一助となっていることもまた事実ではないでしょうか。
日本で国内運用が始まった際にはどのような形で運用されていくのか、引き続き注目が集まります。
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<参照>
CNBC:Vaccine passports gain traction as delta variant threatens travel rebound
CNBC:New York City Mayor Bill de Blasio will mandate Covid vaccines for certain indoor activities
Bay Area News Group:As new San Francisco vaccine passport mandate takes effect, customers scramble
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