デジタルインサイト収集を手掛ける「Cint Japan株式会社」と株式会社JTB総合研究所(以下、JTB総研)は、「中国・オーストラリア・イギリスからの訪日意向調査」の共同調査の結果を公表しました。
同調査は、「海外旅行の再開時期(国・時期別)」「訪日旅行への東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の影響(国・年代別)」「旅行先を選ぶ決め手(国別)」について訪日意向を調査しています。
調査手法は、2021年9月29日~同年10月4日までインターネットアンケート調査を利用し、以下の地域に居住し、海外旅行に全く関心がない人を除く20歳以上の男女を対象に回答を得ています。
- 中国(578名)
- オーストラリア(569名)
- イギリス(572名)
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海外旅行の再開時期:「近隣の国」へは「2022年」に旅行再開を検討
海外旅行の再開時期についての調査結果では、3か国とも「近隣の国」への旅行再開時期が早く、2022年の前半~後半に再開したい意向にあることが明らかになりました。

Cint Japan株式会社のプレスリリースによると、回答者の居住国が日本から近い地域のほうが再開時期が早いとしています。
また、今後海外への旅行予定のある中国人のうち、2022年末までに訪日意欲のある回答者は71.3%と多くの人が日本への旅行を検討している実態が浮き彫りになりました。
また、オーストラリアでは2023年以降の海外旅行を検討している人は42.4%と非常に高い割合となっており、海外旅行への慎重な姿勢がうかがえます。
訪日旅行への東京五輪の影響:五輪が訪日意欲にポジティブな影響
東京五輪は、特に若年層に高い訪日意欲をもたらしておりポジティブな影響となっています。
中国
中国人でみると、29歳以下が約6割(59.7%)、それ以外の層が約7割か7割以上の割合で訪日旅行への意欲を示しています。
中国人全体でみると「東京五輪を契機に行ってみたいと思うようになった」とする人は43.6%と半数近い割合を占めました。

オーストラリア
オーストラリア人は、40代以下の層全てで50%以上が訪日意欲を示しているものの、高年層が3割(30.9%)と日本への関心が非常に低いことが明らかとなっています。
また、オーストラリア人全体でみると「東京五輪を契機に行ってみたいと思うようになった」とする人は26.7%と、高年層の割合に引き続き3か国中で最も低い意欲であることが明らかとなりました。

イギリス
イギリス人の訪日への意欲は全体では50%以下、6割を超えたのは29歳以下の層のみと、オーストラリア同様低い水準となっています。
50歳以下に至っては、オーストラリアより低く3割を下回る26.4%という結果となりました。
イギリス人全体では30.2%が「東京五輪を契機に行ってみたいと思うようになった」としています。

旅行先を選ぶ「決め手」
回答者が旅行先を選ぶ「決め手」については、各国で異なる特徴が明らかになっています。
中国人の決め手として主に「買い物や食が楽しめるか」「自然・アウトドア環境の充実さ」に重きを置いています。
また、イギリスとオーストラリアは「リゾートでリラックスした滞在が可能か」を旅行先の検討の際に決め手としていることが、以下の調査結果から判明しています。

関連記事:「コロナ後行きたい国」で日本が1位に 台湾人に聞いたワクチン接種後の海外旅行欲、約20%は年内に海外旅行を計画
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<参照>
Cint Japan 株式会社:東京五輪の視聴経験が訪日旅行へ関心を持つきっかけに ~Cint Japan株式会社・株式会社JTB総合研究所 共同調査「中国・オーストラリア・イギリスからの訪日意向調査」~
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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
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この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
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