国際線の航空券販売数が急増、各国で国際線の再開や増便相次ぐ【世界の航空便増減まとめ 2月】

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世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界各国では入国制限などの規制が続けられ、航空会社は依然として大きな影響を受けています。

国際航空運送協会IATA)は2月17日、国際線の航空券販売数について、1月25日時点の7日間平均で2019年同期比38%増、2月8日時点では49%増となったと発表しました。

2週間の間に11ポイント改善しており、コロナ禍以降最大の上昇率となったとしています。

またIATAによれば、世界の主要航空市場50か国のうち18か国が、ワクチン接種完了者に対し入国での出発前検査と隔離を免除しています。

さらにこの18か国を含む28か国が、隔離なしでの入国を認め、37か国が条件付きでワクチン接種完了者に国境を開放しているということです。

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【東アジア】12月のJAL/ANA国内線利用率は5割超

日本国内では、ANAとJALのいずれも、2021年12月の国内線利用率が5割を超えました。

日本国内

ANAは、2021年12月の利用率が国内線で57.6%、国際線で34.6%となりました。

国内線の3月の減便率は12%で、3月~6月の国際線の運航率は23~24%を予定しています。

また3月の帰国需要に合わせて欧米から関西と中部への臨時便を設定し、11日~26日の期間中に8路線10便を運航する予定です。

JALは、2021年12月の利用率が国内線が59.1%、国際線が34.2%、2022年1月の利用率は国内線が41.9%、国際線が28.7%となりました。 

国内線の3月の減便率は24%で、国際線は3月27日から5月末の減便率は67~69%で推移します。      

なおロシア情勢をめぐっては、ANAとJALは2月28日時点で、欧州路線は当面通常通り運航する予定ですが、安全に影響が及ぶ場合は飛行経路の変更や運休を検討するとしています。

またZIPAIR Tokyoは2月1日から、成田国際空港で同日乗り継ぐ場合に入国手続なしで乗り継ぎできる「ZIPAIR乗り継ぎサービス」を開始しました。

韓国

韓国政府は2月5日、エチオピア航空機の乗り入れ禁止を解除しました。

オミクロン株の国内への流入防止のため、アディスアベバ〜ソウル/仁川〜東京/成田線の乗り入れが禁止されていたものです。

日本とアフリカを結ぶ直行便は、現在エチオピア航空のみが運行しており、韓国への乗り入れ禁止期間中は東京/成田〜アディスアベバ線を直行便として運航していました。

台湾

台湾のスターラックス・エアラインズは2月17日、福岡/台北線に新規就航しました。

2月は木曜日の週1便、3月は火曜日と木曜日の週2便で運航します。

同社は2020年1月に運航を開始し、コロナ禍の2020年12月から成田線と関西線を開設しており、福岡線は日本3路線目となります。

【東南アジア】各国で日本路線の開設や再開相次ぐ

東南アジアでは、タイのベトジェットエアが福岡線を開設するほか、ベトナム航空も日本路線の再開や増便を開始しました。

タイ

タイ国際航空は、日本線の運航計画の夏スケジュールを発表しました。

東京/成田・大阪/関西〜バンコク線を1日1便、名古屋/中部〜バンコク線を週5便、あわせて週19便を運航する予定で、東京/羽田〜バンコク線は6月30日まで運休を決定しています。

またタイのベトジェットエアは、3月28日からバンコク~福岡線を週3便で開設する予定です。

ベトナム

ベトナム航空は2月9日、関西・名古屋発着のハノイ線を再開し、成田発着のハノイ便も増便運航を開始しました。

これにより同社の日本路線の定期便は、週7往復となりました。

またベトナム航空は、ベトナムと日本を結ぶ定期便の夏スケジュールの運航計画を発表しました。

東京/成田〜ハノイ線を週3便、大阪/関西〜ハノイ線を週2便、東京/成田〜ホーチミン線と名古屋/中部〜ハノイ線をそれぞれ週1便運航します。

シンガポール

シンガポール航空とスクートは、ワクチントラベルレーン対象便の運航について、25か国の47都市に拡大します。

またシンガポール航空は3月27日から、東京/成田〜ロサンゼルス線を現在の週4便から1日1便に増便します。

マレーシア

エアアジアXは2月14日から、クアラルンプール〜シドニー線の運航を週1便で再開します。

またエアアジア・グループは1月27日に、2021年の運航実績を発表し、旅客数が前年2020年の半分以下となる481万人になったと明らかにしました。

インドネシア

ガルーダ・インドネシア航空は2月3日、成田発デンパサール行きを運航しました。

成田発はバリ島で国際線旅客便の受け入れが再開された2021年10月以降、初めての到着便になりました。

日本発着の成田・関西発着デンパサール線は、コロナ禍の影響で運休していますが、成田/デンパサール線のみ2月に4日間の運航が計画されています。

フィリピン

フィリピン政府は2月10日から、ビザ免除国で新型コロナウイルスワクチン接種者を条件として、外国人渡航者の受け入れを再開しました。

主要産業である観光による経済の好転を期待し、同国と日本を結ぶ航空会社も、徐々に便数を増やす予定としています。

【北・南米】ハワイアン航空、夏以降の本格再開目指す

北・南米地域では、ハワイアン航空が夏以降の本格的な国際線運航再開を目指しています。

またエア・カナダも、日本路線の再開や増便を決めています。

アメリカ

ハワイアン航空は2022年第2四半期にも国際線の運航を拡大し、夏以降に本格的な運航再開を見込んでいます。

主力の日本路線に依存していますが、国境の再開は不透明だとしています。

またユナイテッド航空は、ニューヨーク/ニューアーク〜ケープタウン線の直行便について、6月5日から通年で運航を開始します。

カナダ

エア・カナダは、3月27日から東京/成田〜バンクーバー線を増便し、現在の週5便を1日1便とします。

また4月27日から東京/成田〜トロント線を週3便で運航を再開し、6月4日からは東京/成田〜モントリオール線を週1便で再開します。

各国での入国規制緩和を受けて、同社は近夏スケジュールで太平洋・大西洋横断路線34路線を運航する予定で、北米でも7路線を新規就航し41路線を再開する予定です。

【オセアニア】フィジー・エアウェイズ、4月末まで成田線を運休

オセアニアでは、フィジー・エアウェイズが4月末まで東京/成田〜ナンディ線を運休します。

フィジー

フィジー・エアウェイズは、4月末まで東京/成田〜ナンディ線を運休する予定です。

5月3日から運航再開を予定していますが、それまでフィジーへは、シドニーや香港、ロサンゼルス、オークランドなどを経由する必要があります。

【ヨーロッパ】IATAとACI、欧州各国に渡航制限解除を要請

IATAと国際空港評議会ヨーロッパ(ACI EUROPE)は2月1日、欧州各国政府に対し、新型コロナウイルスワクチン接種者と回復者に対する渡航制限を解除するよう要請しました。

これは「EUデジタルCOVID証明書」保持者を対象に、域内の移動の自由を確保することを推奨する、1月25日のEU理事会の勧告に基づくものです。

オランダ

KLMオランダ航空は2月26日から3月4日まで、ロシア発着とロシア領空を通過するフライトの運航を停止する予定です。

EU加盟国が合意した制裁措置により、同社機向けの予備部品でもロシアへは送れないと規定されたことによるものです。

日本路線は東京/成田〜アムステルダム線が2月25日、大阪/関西〜アムステルダム線が2月23日に日本を出発する便が最終運航便となり、ロシア領空の通過便は代替便が検討されています。

フィンランド

フィンエアーは、ロシア領空を通過するフライトを1週間停止すると発表しました。

2月28日から3月6日まで、ヘルシンキと東京/成田、大阪/関西などのほか、モスクワとサンクトペテルブルグを結ぶ旅客便と貨物便の運航を停止します。

また同社は2月17日、2022年夏の運航計画について、羽田線の就航を7月に遅らせるなど一部調整を発表しました。

フランス

エールフランス航空は2月27日から、ロシア発着全便の運航とロシア領空を飛行を停止する予定です。

日本と中国、韓国への路線を一時停止し、国際機関やフランス当局の指示に応じ得てロシア領空を回避する飛行計画のオプションを検討します。

ウクライナ領空の閉鎖に伴って、2月21日からはすでにキエフへの運航は停止されています。

イギリス

ブリティッシュ・エアウェイズは6月から、ニューヨーク/ニューアーク〜ロンドン/ヒースロー線を増便する予定です。

ビジネス目的での利用回復を見据えたもので、共同事業を展開するアメリカン航空とともに、ニューヨークとロンドンで1日15便の幅広い選択肢を提供します。

イタリア

ITAエアウェイズは6月から、羽田/ローマ線に就航します。

同社はアリタリア-イタリア航空の後継企業で、ITAの運航開始時には3月までに同路線を就航予定でしたが、コロナ禍の影響で延期されていました。

当初は週5便、8月からはデイリー運航に増便する計画で、エアバスA330型の使用を予定しています。

北欧3国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)

スカンジナビア航空は、コペンハーゲン・ストックホルム〜トロント線を開設します。

トロントは北米で第4の都市で、同社はこれによりシカゴ、ボストン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ワシントン、サンフランシスコを合わせた、アメリカとカナダの7都市に就航します。

【中東】ターキッシュエアライン、4月から羽田線をデイリー運航へ

中東では、カタール航空がナイジェリアへ路線を拡大するほか、トルコのターキッシュエアラインズが4月から羽田線をデイリー運航する予定です。

カタール

カタール航空は3月から、ナイジェリアのカノとポートハーコートへ就航します。

ナイジェリアの首都アブジャを経由して、3月2日からカノへ週4便、3月3日からポートハーコートへ週3便を運航するものです。

カノについては韓国やインドとの往来需要が見込め、ポートハーコートはイギリスやアメリカ、アジアとの往来需要があり堅調な貨物需要も見込めるとしています。

トルコ

ターキッシュエアラインズは2月24日、イスタンブール~羽田線を増便すると発表しました。

現在は月曜と木曜を除き週5往復で運航していますが、4月1日から1月1往復のデイリー運航となります。

【アフリカ】エチオピア航空、3月も成田線を直行便で運航

アフリカではエチオピア航空が、直行便での成田線の運航を継続しています。

エチオピア

エチオピア航空は、2月と3月も東京/成田〜アディスアベバ線の直行便での運航を継続し、一部の便を運休します。

本来は往復ともにソウル/仁川経由で運航していますが、2月は日曜の週1便、3月は水・日曜の週2便を直行便で運航します。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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