※この記事では、2023年1月17日時点における世界の航空便の運航情報をまとめています。以降の運行状況は変更されている場合があります。
IATA(国際航空運送協会)によれば、2022年11月の世界の航空旅客需要を示すRPKは、前年同月に比べ41.3%増加し、コロナ禍以前の2019年同月比では75.3%の水準まで回復しました。
ANAの11月の国際線利用率は69.6%で、2か月連続で30万人を超えました。
またANAやJAL、スカイマークなど航空11社が1月6日に発表した年末年始の利用実績によれば、国際線はコロナ禍以前の半数近くまで回復し、水際対策の緩和やLCC各社の再開などで前年同期を大幅に上回りました。
なおIATAのウィリー・ウォルシュ事務総長は1月4日、中国での新型コロナウイルス感染拡大に伴い各国で水際対策が強化されたことについて「感染ピークに大差はない」として、科学的根拠のある対策を求めました。
【東アジア】日本、中国からの水際対策強化
東アジアでは、日本が新型コロナウイルスの感染が拡大する中国からの水際対策を強化し、到着空港が成田など4空港に限定されました。
いっぽう韓国では訪日客向けに日本の地方へチャーター便が設定されるなど、往来再開の動きも活発化しています。
日本 中国からの到着便を4空港に制限
日本政府は12月27日、中国から日本へ到着する旅客便の到着空港を、成田と羽田、関西、中部の4空港に限定すると発表し、増便なども行わないよう航空会社に要請しました。(香港・マカオから日本への直行旅客便については、1月8日から到着空港の制限が解除)
ANAは2023年3月25日までの冬ダイヤで、羽田~シドニー線を週10往復に増便するほか、成田~ブリュッセル便を春休みに運航し帰国・赴任需要に対応します。
また水際対策強化に伴い、1月17日から香港発成田行きを減便しましたが、対象地域の見直しにより一部の便は復便されました。
スプリング・ジャパンは、1月17日から成田~南京線を週2往復に増便するほか、2023年1月18日から成田~ハルビン線のうち成田発の片道を週3便に増便します。
ZIPAIRは12月12日に成田~サンノゼ線を開設したほか、2023年3月に成田~ホノルル線を期間増便します。
ピーチ・アビエーションは、12月27日に就航する関西~バンコク線について、2023年3月26日開始の夏ダイヤから1日1往復のデイリー運航に増便します。
またジェットスター・ジャパンは12月15日に、成田~マニラ線を2年9か月ぶりに再開し、同社初の国際線再開となりました。
韓国 大韓航空、訪日客向けに鹿児島・青森へチャーター便
大韓航空はソウル~羽田線を12月末から1日3往復、釜山~成田線を2023年2月から同2往復に増便します。
また1月12日~3月1日の間、韓国~鹿児島間のチャーター便を、往復とも韓国からの訪日客用に運航します。
さらに2023年1月内に3往復、ソウル(仁川)~青森間のチャーター便も訪日客用に運航します。
エアプサンは1月に続き2月も、釜山~関西線の臨時便を週7往復で運航します。
韓国の新興航空会社であるエアプレミアは12月23日、同社初の日本路線となるソウル(仁川)~成田線を週4往復で開設しました。
チェジュ航空は12月23日から、名古屋/中部〜ソウル/仁川線を1日2往復に増便します。
またアシアナ航空は2023年1月13日から、大阪/関西〜ソウル/金浦線の運航を1日2往復で再開します。
香港 日本の水際対策強化で便数減
香港エクスプレス航空は12月5日から、名古屋/中部〜香港線の運航を1日1往復に増便しました。
2023年4月16日からは、高松〜香港線の運航を週3往復で再開します。
キャセイパシフィック航空は、日本政府による水際対策強化に伴い、香港~日本間の運航便数を12月30日から変更し、2023年1月は計画比で2割削減します。
香港新興のグレーターベイ航空も、香港~成田線の開設について一旦延期しましたが、対象地域の見直しにより、予定通り2023年1月12日に就航しました。
なお同社は2023年1月17日に、香港〜ソウル/仁川線も開設します。
台湾 エバー航空、那覇・千歳~台北/桃園線を1日1往復で再開
エバー航空は1月18日から那覇〜台北/桃園線、12月1日から札幌/千歳〜台北/桃園線をそれぞれ1日1往復で運航を再開します。
さらに1月16日から関西〜高雄線、1月18日から成田〜高雄線をそれぞれ1日1往復、12月1日から羽田〜台北/松山線を1日2往復で増便します。
また3月30日には、台北/桃園〜クラーク線を1日1往復で開設します。
中国 出入国の航空券予約が前年の6倍に
中国では、規制が大幅に緩和された1月8日に中国を出入国する航空券予約が、前年同期比で628%増加し、2020年3月以来最多を更新しました。
内訳は中国への航空券(48%)と中国からの航空券(52%)が約半数ずつで、目的地は世界53か国の100都市以上に広がっています。
【東南アジア】ベトジェットエア、関西~チェンマイ線開設
東南アジアでは、ベトジェットエアが1月に関西~チェンマイ線を開設し、3月には羽田~ダナン線も再開するなど、新規路線開設や再開の動きが相次いでいます。
マレーシア バティックエアー・マレーシア、台北経由で関空就航
関西エアポートは12月27日、バティックエアー・マレーシア(旧マリンド・エア)がクアラルンプール~関空線を開設すると発表しました。
2023年1月20日から、往復とも台北(桃園)を経由し、週4往復で運航します。
同社は12月15日から日本への乗り入れており、クアラルンプール~成田線を直行便で週4往復運航していますが、1月15日からは週7往復に増便します。
タイ ベトジェットエア、関西~チェンマイ線を週3往復で開設
タイのベトジェットエアは2023年1月、関西~チェンマイ線を週3往復で開設します。
2022年7月に開設したバンコク(スワンナプーム)~福岡線に続く、2路線目の日本路線となります。
また同社はさらに今後数年間で、日本とバンコク・チェンマイ・プーケットのタイ3都市を結ぶ路線を開設する見通しを示しています。
ベトナム ベトジェットエア、3/26から羽田~ダナン線を1日1往復で再開
ベトジェットエアは3月26日に、羽田~ダナン線を1日1往復で再開します。
またベトナムの旅行会社、トラベルホールディングス傘下の航空会社であるべトラベル航空は12月16日、初の国際線となるハノイ〜バンコク/スワンナプーム線を開設しました。
【北・南米】ユナイテッド航空、羽田~NY線開設
北・南米地域では、ユナイテッド航空が羽田~NY線を開設しました。
アメリカ ユナイテッド航空、1/5に羽田~NY線開設
ユナイテッド航空は1月5日、羽田〜ニューヨーク/ニューアーク線を開設しました。
羽田発着の太平洋路線は、シカゴとサンフランシスコ線を合わせた3路線に拡大し、1月7日からは、関西〜サンフランシスコ線の再開も予定しています。
またデルタ航空は4月10日から、マイアミ〜ハバナ線の運航を1日2往復で再開し、キューバへの乗り入れを復活します。
なおアメリカでは日本時間1月11日夜に、大規模な航空システム障害が発生し、一時国内すべての航空便の運航を停止しました。
メキシコ アエロメヒコ航空、成田〜メキシコシティ線を1日1往復で再開
アエロメヒコ航空は3月25日から、成田〜メキシコシティの運航を1日1往復で再開します。
全面的な運航再開は約3年ぶりで、ボーイング787-8型機で運航します。
【オセアニア】豪ヴァージン、羽田~ケアンズ就航へ
オセアニアでは、オーストラリアのヴァージン航空が、6月に羽田~ケアンズ線を開設します。
オーストラリア ヴァージン、6月に羽田~ケアンズ就航へ
ヴァージン・オーストラリアは12月14日、ケアンズ~羽田線を、2023年6月28日に開設すると発表しました。
同社で初めてとなる日本への就航で、新たに導入するボーイング737-8で1日1往復を運航します。
【ヨーロッパ】フィンエアー、ヘルシンキ~関西線を再開
ヨーロッパでは、ルフトハンザ・ドイツ航空やフィンエアーが日本路線を再開する予定です。
イタリア ITAエアウェイズ、ローマ〜マレ線を開設
イタリアのITAエアウェイズは12月17日、ローマ/フィウミチーノ〜マレ線を開設しました。
運航期間は2023年4月15日までで、週2往復で運航を開始し、最大で週5往復を運航します。
ドイツ ルフトハンザ・ドイツ航空、5月から関西〜ミュンヘン線を週3往復で再開
ルフトハンザ・ドイツ航空は2023年5月2日から、関西〜ミュンヘン線を週3往復で再開します。
関西発が月・水・土曜、ミュンヘン発は火・金・日曜で、エアバスA350-900型機で運航します。
フィンランド フィンエアー、ヘルシンキ~関西線を週3往復で再開
フィンエアーは2023年3月26日開始の夏ダイヤから、ヘルシンキ~関西線を週3往復で再開します。
約1年ぶりの再開で、運航日はヘルシンキ発が日・水・金曜、関西発が月・木・土曜となっています。
【中東】エミレーツ航空、ドバイ~羽田線を1日1往復で再開
中東では、エミレーツ航空がドバイ~羽田線をデイリー運航で再開します。
アラブ首長国連邦 エミレーツ航空、4/2にドバイ~羽田線を1日1往復で再開
エティハド航空は、3月26日からアブダビ〜コルカタ線を1日1往復で再開するほか、4月24日からアブダビ〜ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ線を1日2往復に増便します。
またエミレーツ航空は1月12日、連休中のドバイ~羽田線を4月2日に1日1往復で再開すると発表しました。
カタール ドーハ〜ターイフ線を週3往復で再開
カタール航空は2023年1月3日から、ドーハ〜ターイフ線の運航を週3往復で再開します。
ドーハを経由して、アジアやアフリカ、ヨーロッパ、アメリカ各地へのアクセスを提供するもので、機材はエアバスA320型機を使用します。
同社はリヤドやジェッダのほか、メディナ、ダンマーム、カッシムのサウジアラビア5都市へ就航中で、これで6都市に拡大することとなります。
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